大学を休学して、放浪する学生日記② ~北海道白滝村編~
お久しぶりです!
2024年9月に休学をして、放浪している大学三年生のしょうごです。
今回の記事では、休学中2箇所として訪れた白滝村での体験と、そこで感じた自身の想いについてまとめていきます。
北海道への移住に興味がある人、休学して放浪とする人間に興味がある人、新規就農してみたい人など多くの人の参考になると嬉しいです。
休学して2番目の行き先
今回、私が休学して2か所目として滞在させていただいたのは、北海道遠軽町白滝村にあるえづらファームさんでした。
北海道白滝村
正式に言うと北海道紋別群遠軽町白滝村。札幌から車で約3時間、北海道の中西部に位置する村です。
JR石狩本線が通っていて、白滝駅と隣駅の間が約45分ほどと日本で最長駅間とされています。
娯楽施設はおろか、コンビニやスーパーすらなく、ほぼ畑が広がるThe 田舎!といった村です。
今回は、そんな白滝村で存在感を一際放つ えづらファームに住み込みボランティアとして1か月行かせていただきました。
農家民宿えづらファーム
白滝駅から車で5分ほどのところにあるえづらファームは、ジャガイモ・ビーツ・とうもろこし・小麦etc..を育てている農家さんで、民宿とレストランも営んでいます。
約10年ほど前から住み込みボランティアの募集を始め、学生を主とする多くの人がボランティアとして参加しています。
また白滝村という地域のハブのようなポジションを築いており、周辺の生産者の食材をレストランで使用するなど常に面白い取り組みをしている場所です。
https://www.instagram.com/ezurafarm_farmstay/
なぜえづらファームへ行ったのか
①深く狭い交流”ができる農家で過ごしてみたかったから
以前投稿したNoteの中で、私が休学した理由の一つとして、
「人と関わるということを仕事に求めるのか、暮らしに求めるのか。」
「関わる密度や関わり方はどのくらいが自分にとって丁度よいのか。」
を確かめたいという想いがありました。
そこで、人との関わりを広く浅い交流・狭く深い交流と分け、それぞれを日常レベルで経験してみることで、自身が心地よいと感じる人との関わり方が少し分かるのでは思いました。
その為、広く浅い交流ができる環境として、色々な人が出入りするゲストハウスを選び、
狭く深い交流ができる環境として、農家のご家族の下で居候して働くファームステイを選びました。
②休学を決断する前は、”食”や”農”に関わりたいと思ってたから
私は”人と関わる”をテーマに現在活動をしていますが、それに至る前の私は飲食や農業ということに興味がありました。
実際、大学生中には、食育団体を運営していたり、アグリベンチャーの営業に同行したり、農水省の人とお話させたいただいたりと食にまつわる活動を行っていました。
現在は食ではなく”人との関わり”が自身の本質的に行いたい活動だと仮説を立てて、休学を通してその検証を行っている最中ですが、
かつての食に対する興味・関心が間違いであったわけではないと思っています。
その為、一度くらいは農業という営みを実際に体験してみたいと思いました。
また、自分はやっぱり食に関わる方が向いている(やっぱり向いていない)といった気づきが得られると思い、2拠点目を農家にしようと決めました。
③えづらファームが狭く深い交流のできる環境だと思えたから。
ファームステイができる農家の中でも、なぜえづらファームを選んだのか。
それは、一つ目の理由で述べた”狭く深い交流”がとりわけできる場所と思えたからです。
お金が発生する農業バイトだと労働者と雇用者という関係性になってしまうし、
こっちがお金を払って体験するタイプのファームステイだと、サービスの享受者と提供者という関係性になり、
一対一の対等な交流から遠ざかり、本来の自身の目的とは離れてしまうと感じていました。
そんな思いを抱えながらステイ先を探しているところ、WWOOF(ウーフ)というファームステイプラットフォームを見つけました。
このWWOOFでは、ホスト(農家)とウーファー(農家のもとでステイしたい人)は「家族のような友達同士」をコンセプトとして掲げており、そこにすごく共感できました。
しかし、WWOOFには年会費がかかってしまいます。その為、WWOOFに掲載されているが、個人HPでの募集も行っている農家を自力で探すことにしました。
その結果として、私はえづらファームに出会うことができました。
本当にWWOOFに掲載されているかは分かりませんが、
えづらファームでは人との交流をすごく大事にされていることがHP内のボランティア体験談から伝わってきましたし、
ご家族が住むお家に居候する形で朝昼晩の3食を一緒に食卓を囲むというスタイルを取っていることからも、
私が2拠点目に求める”狭く深い交流”が、ここでできると思いました。
具体的に体験したこと
えづらファームでの作業
えづらファームは、農家でありながらレストランと宿泊業も行われています。
その為、農作業に加えてレストランのお手伝い、宿の清掃作業などを行っていました。
私は10月ごろと収穫・片付けシーズンに行かせていただいたので、
収獲機が入れないところの手彫りや、機械が取りこぼしたビーツの収集、ジャガイモの選別と箱詰め等も行いました。
えづら家での居候生活
えづらファームでの滞在期間中は、えづら家の皆さんと同じお家で生活をしていました。
えづらご夫妻と娘さん、ラブラドールのキビと、猫のイモとムギの家族と一緒に、3食を共にしたり、映画を見たりと楽しい時間を過ごしました。
初めての居候先で、お風呂の時間や洗面台を譲り合ったり、食事の準備や洗濯物の片づけをしたりと共同生活をするのがすごく新鮮でした。
また、作業している時や食事している時のご家族との会話がすごく楽しかったことを覚えています。
自身のバックグラウンドや休学した理由や、これからやりたい方向性などの話をしたり、読んだ本や地域の話などが出来ました。
上川町で出会った偶然
「人と人を繋げる、コミュニティ、場づくり」がざっくりとした自身の将来やりたいこととしてあるという話を奥さんの陽子さんにしたところ、休日に隣町の上川町にある”安心堂”に連れて行ってくれました。
安心堂は、北海道上川町に拠点を置く会社EFCが運営するゲストハウス&バーの複合施設です。すぐ近くには同社が運営するコワーキング交流スペースPORTOもあります。
安心堂は今年の6月にオープンしたばかりの場所ですが、上川町でお店をやられている方を巻き込みながらも、地域おこし協力隊など外から来た人達の憩いの場にもなっている場所で、とても刺激が得られました。
特に、お店の内装やまちあるきマップの雰囲気がすごく好きでした。
若い人達の情熱とセンスでまちおこし、場づくりをしていっている感じに私はすごく惹かれました。
自身が将来やりたいことに対して、刺激やヒントが得られたような体験でした。
そして、驚くべきことに元々薬局だったこの安心堂のリノベーションに携わったのが長野県諏訪にあるReBuilding Center Japanという会社なのですが、
先月滞在していた萩ゲストハウスrucoを手掛けたのと同じ会社でした。
さらにこの時、次の滞在先として1ヶ月、そのReBuilding Center Japanに行くことが決定しており、自身が関心を持つもの同士にはどこかで繋がりがあるんだなと感心しました。
ここで得たモノ
①自身が心地よい人との関わり方
萩ゲストハウスrucoとえづらファーム、それぞれ約1か月づつの滞在の中で、広く浅い交流と狭く深い交流を経験しました。
実家から出て、両極な人との関わりを経験した結果として、
どちらの交流の形も自身にとっては心地よく、とても打ち解けることができました。
そして、私はやっぱり人と関わるのがとても好きだということを再認識することができました。
最初は、えづらファームのような家族の中に入らせてもらうという狭く深い交流に対して不安が多く、上手く馴染めるかどうかが心配でした。
しかし、滞在してすぐにご家族の中に馴染んで、今日は一緒にイッテQ見よう。と言い合える関係になれたのがとても嬉しかったです。
それはやはり、ご家族の方が内輪の空気を解き、すごく私を受け入れてくださる雰囲気で迎えてくださったからだと思います。
一方、上川町のコワーキングスペースPORTOでの交流イベントに参加した時、お互いに顔馴染みの地域おこし協力隊の人々がたくさんいらしゃっていました。
そこでは、私のような道外の参加者がいることが想定されていない為か、知らない話題で盛り上がっていたりとアウェイを感じることがありました。
その理由として、シンプルに内輪や排他性を含んだコミュニティだからと同時に、自分がコミュニティに入る上での肩書がないからだとも思いました。
ゲストハウスでも、えづらファームでも、「スタッフさん」や「ボランティア」という肩書があったから、宿泊者やご家族といった内向きの集団に対して、話しかけることが容易でした。
一方で、その交流イベントでは特別な肩書はなく、対等な参加者という関係性だったからこそ、内輪のコミュニティに割って入っていくのが難しく感じられるのだなと思います。
結論として、私は人と関わることが好きで、すぐに打ち解けることができるオープンマインドな性格なのだと再認識することが出来たと同時に、
それは自身に肩書や役割があったり、相手が受け入れてくれる準備ができていたりといった条件付きなのかもなと思いました。
②”食”を職にすることに対する仮説検証
前述のえづらファームを選んだ理由で書いたように、私は元々飲食・農業業界を志していましたが、”人との関わり”を自身の本質的に行いたい活動だと思い、現在の休学中の活動に至ります。
ただ、食や農に対する興味・関心は今もあるし、一度も農業をしたことがないのに、自分が本当にやりたいことではないと決めつけるのも時期尚早に感じたので、今回ファームステイをさせていただきました。
そしてその結果として、やはり自身が本当にやりたいことではないと思いました。
確かに農業は楽しいと感じる瞬間もありましたが、それはあくまでも黙々と作業に没頭するゆえでした。
ゲストハウスや安心堂で感じたワクワク感の方が自身の人生のメインに据えたい。と思いました。
食材の先にある食卓を囲んで行われる人と人との繋がりや憩いこそが私が関わりたいことだと思います。
最後に
萩でのゲストハウスと、白滝でのファームステイを通して、
1つ自身の中で大きな目的?仮説検証が達成できたと思います。
ただ、これで目的完了なのではなく、新たに自身が将来やりたいことや、今後関わってみたいことが先鋭化してきている手ごたえも同時に感じてきました。
その為、今後はより自身の将来やりたいことに向けた活動をしていこうと思います。
その際もNoteとして想いを投稿していこうと思うので、応援していただけると励みになります。