ワンピース
「ルフィくん、ちょっといいかな。」
はい、なんでしょう…?
「ここさ、ここなんだけど、なんで埋まってない状態で提出してるワケ?」
あ、いや…
「しかも承認印押してるじゃん、わかるでしょこんくらい。」
はい…すみません…
「すみませんじゃなくてさ、なんでミスしたかって聞いてるの。」
いや…うっかりしてて…
「はー…」
本当にすみません、今から、その…
「もういいよ、こっちでやっとくから、なんか他のことしといて。」
はい…
「マジで何回同じこと言わせんだよ…」
はい…
「もうここ来て2年になるでしょ?新人の方がちゃんと仕事できてるよ?」
すみません…
「2年前まで、海賊王?だっけ?そっちじゃ活躍してたって、散々言ってたよね?」
まぁ、はい…
「なんかよくわかんないけど、腕伸びるだけじゃウチじゃやってけないから。」
すみません…
「すみませんばっかだな、なんかないの?他にこうしますとか。」
えっと…ゴムゴムの…
「ゴムゴムの?ナメてんの?」
いや、ナメてはないです…
「正直、ルフィくんみたいなレベルの人を雇ってられるほど、ウチにも余裕ないのよね。」
はい…
「どうなの?今後もこの会社で生きていきたいの?」
え、いや、あの…生きたいです…
「なんかイマイチ情熱が伝わらないなぁ。」
生゛き゛た゛い゛!!!!
「なに急に大声出してんの?会社だよ?」
え、はい…すみません…
「もういいよ、休憩でも行ってきたら?」
あ…じゃあ休憩いただきます…
──────────────────
はぁ…
あ、連絡きてる…
「よー!ルフィ!今度みんなで飯でも行こうって話になってんだけど、どうだ?」
「サンジも店が大きくなって、めちゃくちゃ忙しいみたいだけど、合間に時間作って来てくれるみたいだし!」
「ナミだって朝の番組があるから、夜遅くまではいれないけど、来るって言ってる!」
「ゾロもめちゃくちゃ出世してるけど、オレたちとの約束だけは守るってさ!」
「ルフィも今の会社できっと忙しいだろうし、お前のことだからみんなに必要とされてるんだろ?でも来てほしいなあ!」
「船長のお前がいないと!また会社で活躍してる話聞かせてくれよな!」
「じゃ、返信待ってまーす!」
そっか…
…
…
効かねえ…
ゴムだから…