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第6期叡王戦段位別予選の状況(八段、七段、六段)

第6期叡王戦の段位別予選で続々と各ブロック決勝が行われています。既に五段戦と四段戦の結果については投稿しましたが、更に八段戦、七段戦、六段戦で優勝者が決まりましたので、本戦出場者の顔ぶれを確認しておきたいと思います。

■八段戦 Aブロック優勝者:稲葉陽八段
     Bブロック優勝者:斎藤慎太郎八段
     Cブロック優勝者:藤井聡太王位・棋聖

12月に投稿した時点で本命と思われた3人が勝ち上がりました。
稲葉八段は、菅井八段や真田八段らを破り、第2期以来の本戦出場となります。昨年度順位戦でA級から陥落となりましたが、1月の結婚から調子は上向きでNHK杯優勝など勢いが出てきました。
斎藤八段は、山崎八段や阿久津八段らを破り、3期連続の本戦出場となります。昨年度順位戦A級で優勝し、渡辺名人との七番勝負第一局でも逆転勝ちするなど充実しています。
藤井二冠は、杉本八段や広瀬八段らを破り、第4期以来の本戦出場となります。昨年から続く公式戦の連勝記録が19まで伸び、異常とも思える強さを発揮しています。本戦でも叡王挑戦の最有力候補となるのは間違いありません。

■七段戦 Aブロック優勝者:三枚堂達也七段
     Bブロック優勝者:佐々木勇気七段

12月に投稿した予想は外れましたが、実力者が順当に勝ち上がりました。
三枚堂七段は、高見七段や大石七段らを破り、叡王戦では初めての本戦進出となります。佐々木(勇)七段と同学年の27歳で、竜王戦では2組まで昇級した経験があります。
佐々木(勇)七段は、片上七段や飯島八段らを破り、第2期以来の本戦出場となります。藤井四段(当時)のデビューからの連勝記録を29で止めたことで有名になりました。昨年度順位戦では藤井二冠と共にB級2組を1期抜けしてB級1組に昇級し、竜王戦では1組に在籍しています。

■六段戦 Aブロック優勝者:都成竜馬七段(2021年3月に昇段)
     Bブロック優勝者:澤田真吾七段(2020年10月に昇段)

概ね12月に投稿した予想通り、実力者が順当に勝ち上がりました。
都成七段は、金井六段や遠山六段らを破り、第4期以来の本戦出場となります。第44期新人王戦で史上初の奨励会員による優勝を果たした俊英で、竜王戦では3組に在籍しています。
澤田七段は、船江六段や石井六段らを破り、第3期以来の本戦出場となります。昨年度は14連勝を記録し将棋大賞連勝賞を受賞しています。現在進行中の王位戦挑戦者決定リーグ紅組では、3勝1敗とトップを並走しています。

叡王戦は段位別予選という方式のため、七段・六段のまだタイトル経験のない中堅クラスが飛躍するチャンスを秘めています。八段戦からは経験が豊富で挑戦者になっても不思議のない実力者が勝ち上がりましたが、七段戦や六段戦から勝ち上がった精鋭にも期待したいと思います。

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