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2023年度将棋大賞 記録部門の状況

将棋界では年度毎に将棋大賞の表彰があります。2023年度も残すところ1か月程となりましたので、現時点の記録部門(対局数・勝数・勝率・連勝)の状況を確認しておきたいと思います。


過去5年の受賞者

日本将棋連盟のHPを確認すると、過去5年の受賞者は以下のようになっています(敬称略)。

2022年度
最多対局賞:服部慎一郎(68)
最多勝利賞:藤井聡太(53)
勝率一位賞:藤井聡太(0.828)
連勝賞  :渡辺和史(18)

2021年度
最多対局賞:藤井聡太(64)
最多勝利賞:藤井聡太(52)
勝率一位賞:伊藤匠(0.818)
連勝賞  :渡辺和史(20)

2020年度
最多対局賞:永瀬拓矢(69)
最多勝利賞:藤井聡太、永瀬拓矢(44)
勝率一位賞:藤井聡太(0.846)
連勝賞  :澤田真吾(14)

2019年度
最多対局賞:佐々木大地(67)
最多勝利賞:藤井聡太(53)
勝率一位賞:藤井聡太(0.815)
連勝賞  :永瀬拓矢(15)

2018年度
最多対局賞:広瀬章人(64)
最多勝利賞:佐々木大地(46)
勝率一位賞:藤井聡太(0.849)
連勝賞  :渡辺明(15)

最多対局賞の状況

1位 伊藤匠(62)
2位 羽生善治(53)
3位 藤本渚(52)

竜王戦と棋王戦で挑戦者となった伊藤七段が2位以下に大差をつけ、初の最多対局賞受賞が濃厚です。会長職に就いて多忙なはずの羽生九段も好調を維持し、上位に食い込んでいます。

最多勝利賞の状況

1位 伊藤匠(46)
2位 藤本渚(45)
3位 藤井聡太(43)

勝数でも伊藤七段がトップを走っています。新人王戦準優勝・加古川青流戦優勝の藤本四段が、王位リーグ入り・叡王戦本戦進出を果たすなど猛追しています。未放映の棋戦も含め、年度末まで2人のデッドヒートが続きそうです。藤井竜王名人は、今年度は棋王戦とNHK杯を残すのみとなっており、全部勝っても4勝なので逆転は難しそうです。

勝率一位賞の状況

1位 藤本渚(0.865)
2位 藤井聡太(0.860)
3位 八代弥(0.783)

藤本四段と藤井竜王名人が、中原十六世名人の持つ歴代最高勝率記録(0.855)を上回る勝率で1位を争っています。藤井竜王名人は、残りの対局が4勝1敗であればタイ記録となります。王位リーグや叡王戦本戦でトップ棋士との対局を控える藤本四段が、どこまで食い下がれるか注目していきたいと思います。

連勝賞の状況

1位 佐々木大地(15)
2位 伊藤匠(14)
3位 藤本渚(13)

春先に15連勝を記録した佐々木七段が、トップを維持しています。連勝賞は年度末にNHK杯などの収録棋戦で大勝ちした棋士が躍り出る可能性があるのでまだまだ予断を許しません。ランキング外ですが、藤井竜王名人が11連勝を2回、9連勝を1回記録していることも驚異的であり、付記しておきたいと思います。

※今年度の数字は2024年2月26日対局分まで(未放映のテレビ対局を除く)。出典:日本将棋連盟HP

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