太陽の塔よ照らしてくれ。

太陽の塔が緑色に。

大阪モデルが達成され、通天閣と太陽の塔が14日夜緑色にライトアップされた。休業要請解除などの独自基準「大阪モデル」の達成状況を分かりやすくするために赤、黄、緑にライトアップして府民に伝えた。


太陽の塔には思い出がある。


私がまだ2歳の1970年に、大阪で日本万国博覧会が開催された。岡本太郎の太陽の塔が、今も吹田の万博公園に残されている。
当時、建築家の丹下健三が設計した、お祭り広場の大屋根に穴を開けて、太陽の塔がそびえ立つ。
ほとんど記憶にはないが、私は父に肩車されて、
「ばんぱく きれい きれい」
そう言って喜んでいたようだ。

私の父は板金屋で、自宅の裏に工場をつくり、そこでブリキやトタンを加工して倉庫、工場の屋根などに取り付けていた。
大阪万博のロシア館の建設に関わり、その仕事の関係もあって、珍しく万博会場に連れて行ってくれた。
普段は仕事が忙しく、父の顔をまともに見ることがあまりなかった。盆と正月ぐらいしか、まともに休まず働いていた。

昭和の高度経済成長の波に乗って、建設業は忙しかった。父は弟や妹を学校にやるために、自分は小学校を出てすぐに働いた。
みんな働いた。
頑張れば良い生活ができる、

そう信じて

働いて

働いて

働いた。

父は私が中学に上がった、夏の終わりに亡くなった。


頑張りすぎて、燃え尽きた。

2025年。大阪で万博が開催される。
年号も昭和から平成、そして令和に変った。

コロナウイルスで経済的ダメージは、重くのしかかる。

今後、世界はどう変わるのか?

何を信じて生きれば良いのか?


迷っている。


私には小学6年の息子がいる。
一緒に万博に行って、何を見せてあげられるのか。
息子は何を感じるだろうか。

昭和の大阪万博

令和の大阪万博

太陽の塔よ照らしてくれ。

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