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Photo by
be_a_smile_masa
子どもの頃みた景色を思い出す
最近、ドラマやバラエティ番組の再放送が多い。
「コロナの影響で、新しい撮影できないのだろう」
妻は「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」という、テレビ番組が好きだ。
芸人のロンドンブーツ1号2号の田村淳とココリコの田中直樹が、手付かずの池を掻い掘り(かいぼり)して、そこに住む生態系を調べたり、外来種を捕獲、駆除などをする。
掻い掘り(かいぼり)とは、池や沼の水をくみ出して泥をさらい、魚などの生物を獲り、天日に干すことだ。
要するに、池のそうじみたいなものだ。
なぜか妻は、食い入るよう観ている。
「これ絶滅危惧種だって」
「聖子ちゃんのファンクラブの、会員証が見つかった」
私もはじめは
「地味な番組やなあ」
と言いながら、じわりじわりと引きこまれていった。
観ているうちに、どこの池も以外な外来種が多いことに驚いた。
「鯉(こい)が池を汚すんだって」
「へぇー鯉は昔からいるよなあ」
あっ、鯉は中国から食用として、移入された外来魚だった。鮒(ふな)と同列に考えていた。
気になって、ちょっと調べてみた。
もともと、琵琶湖など野生の鯉が分布し、また第3世紀の地層から化石が発見されたことから、自然分布していたと考えられる。
へぇ知らなかった。
小学生の頃、近所の池でも水が抜かれて、魚をつかまえた。どろどろになって、50から60センチの鯉を網に入れようと追いかけた。網が小さ過ぎて入らない。なんとか、つかまえても網の棒が折れた。
「いまでも水を抜いてるのかなあ」
翌朝、妻といっしょに、二上山のみえる公園を散歩していると
「この池の水抜いてみたいなあ」
妻が真顔でつぶやいた。
本気か。
読んでくれた
あなたに
感謝します。