じつは革靴が足には素晴らしくスバラシイという件
先にお伝えしておきますと、上の写真は革靴のレザーインソールです。
驚くほど厚くて、これは8ミリほどあります。
さて、皆さん革靴って履いていますか?
仕事でスーツを着るときだけ履いているという方、結構多いかもしれませんね。
女性の場合だと、パンプスは履くけれど革靴は履かないという方も多いかもしれません。
私は普段、オーダーメイドの靴を作る仕事をしていまして、靴のご注文のお客様の足だけではなく、仕事の一環としてイベントなどで沢山の方々の足を計測しています。
お客様の足は三者三様で、その上左右で全く異なることもあり、誰かと同じ足の形をしているということはほとんどなく、それだけではなくて足の状態も全く異なります。
足をたくさん見ている私達からして、状態の良い足というのは、メジャーで締めたときにビシッとメジャーが止まる足です。
逆に、あまり状態の良くない足というのは、メジャーで締めたときにどこまでも締まってしまうような足です。
何が違うのかといいますと、足が良い状態に鍛えられているか、言い方を変えれば、足が怠け者にならないで日頃からちゃんと機能しているかということです。
ちょっと余談になりますが、脚は第2の心臓という言葉がありまして、この場合の脚というのは、足ではなくふくらはぎのことを指すそうです。
私達が日々過ごしていると、だいたい夕方になると体中の水分が下の方に落ちてくるようで、その落ちてきた水分をしっかりとポンプの役割で循環させるのがふくらはぎなのだそうです。
そして、そのふくらはぎがしっかりと機能するように刺激を与えるのが、どうやら足らしいのです。
では、足はどうしたらふくらはぎに対してしっかりと機能するように刺激を与えるのかということですが、それは足をしっかりと機能させて歩くことでそうなるのだそうです。
足をしっかりと機能させて歩くとは、これまたわかるようなわからないようなことですが、具体的に言えば歩く際に外からの刺激をしっかりと吸収し、歩く際にしっかりと地面を蹴って歩くことで、足がちゃんと機能すると言われています。
ところで、最近はと言ってもここ数十年の話ですが、私たちの足がどんどん退化してきている傾向にあることをご存知でしょうか?
その原因のひとつに、靴の進化が挙げられます。
極端な話ですが、大昔、私たちは裸足で生活をしていました。
私たちの足は、裸足で生活しても大丈夫なほどしっかりと衝撃に耐えうる機能を持っていました。
その後、履物を履くようになり、その履物もどんどん進化して、今ではとっても快適でクッション性の高い楽チンなスニーカーがメインになりつつあります。
ですが、ちょっと考えてみてください。
私たちの身体は適応力が非常に高く、靴が外からの衝撃をしっかりと吸収してくれるのであれば、そのぶん足はその機能が退化し、つまり足が怠けものになってしまうのです。
極端な例かもしれませんが、じつは普段から日常生活にスニーカーのようなソールが柔らかい靴を履いている方のほうが足がぷよぷよしていて、実際に計測してみるとメジャーがどこまでも締まってしまうような足になっている傾向があります。
足が退化してしまうと、今は問題ないかもしれませんが、将来的に足が弱ってしまう心配があります。
人は足と歯がダメになると一気に老いてしまうそうで、そういう面からも足は非常に大切なのです。
こういうたくさんの方々がご覧になるところでこのような文章を書くと、危険をあおっているように感じられてしまうので、私は本当な好きではないのですが、
でも、知っておいて悪いことではないのでぜひ知識として知っておいてください。
では、どうしたら良いのかということですが、普段から硬めの靴を履くことをお勧めします。
私個人的には、革靴の硬さは非常に良いと思います。
ちゃんと作られた革靴は、ただ硬いだけではなく、人間の体重に対してちょうど良い硬さになっており、言い換えれば適度なクッション性が備わっています。
特に、革靴の上質なレザーインソールは、かけがえのないものです。
普段からこれくらいの硬さの靴を履いていることで、足を適度に鍛えることができます。
でも、そうなるとスニーカーは悪かということになりますが、まったくそういうことはなく、
スニーカーはもともとはスポーツをするときに履くことを目的として作られたものですので、スポーツをするとかスニーカーのほうが革靴よりも適した環境(作業菜など)で履くとか、
その目的に合った環境で履いていただくのが良いと思います。
実際、私も作業の時にはスニーカーを履いていますし、スニーカーにはスニーカーの良さがあります。
革靴は、日本では正しいフィッティングの情報がまだ十分に伝わっていないこともあって、単に痛い靴とか履きづらい靴というイメージになってしまいますが、じつはちゃんと足に合ったものを選ぶと、長時間履き続けていても疲れにくく非常に快適なのです。
将来の健康のためというと、遠いはるか彼方のことのように感じられるかもしれませんが、それは日々の積み重ねの結果であり、今日や明日の私たちの健康にもちょっとずつ関係しています。
すべてを革靴にするというのは、なかなか難しいことかもしれませんので、一週間のうち2日くらい革靴を履いてみるところから始めてみてください。
これからも、足や靴の情報を発信させていただきます。
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