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サチコと共に今の社会を見つめる――。『サチコと神ねこ様』電子単行本 第8巻編集秘話

SHODENSHA COMICS編集部

『サチコと神ねこ様』電子単行本第8巻が、3月15日（水）に配信スタートいたしました。

『サチコと神ねこ様』⑧
wako
価格：880円
サムネイルデザイン：名和田耕平デザイン事務所

＜あらすじ＞
ノラ猫の神様・神ねこ様と暮らすアラサー独身リケジョ社畜のサチコ。
先日の婦人科検診で発覚した子宮筋腫の手術日が決まり準備を進めることに。
サチコが入院している間、神ねこ様は尾崎やクロと一緒にキャンプへでかけることになった。楽しいキャンプ中もサチコのことが心配な神ねこ様。一方サチコも、キャンプの様子が気になっていて……。
果たして手術は無事に終わるのか、手術中のサチコの身に思わぬ出来事が巻き起こる――!?

こちらは、webメディアPouch（ポーチ）さんで2014年から連載中の長寿四コマ作品を、単行本にまとめたもの。

wako先生のTwitterでも、随時公開されています。

待望の第8巻発売を記念して、単行本の編集担当・山田に今回の見どころを聞いてみました。

サチコが見ている世界から学ぶこと

理系アラサーOL・サチコと、ノラ猫の神様・神ねこ様の同居生活を、時事ネタ・理系ネタたっぷりに描く本作品。第8巻では、コロナ禍での在宅生活や、婦人科検診で発覚した子宮筋腫がいよいよ手術となるサチコと、入院期間中にサチコの友人・尾崎とキャンプに行く神ねこ様ご一行の様子が描かれています。

この作品の見どころは、サチコの世界や物事の捉え方を垣間見ることだと感じています。神ねこ様の力を使えば簡単に取り除くことができる子宮筋腫を、なぜわざわざ手術で治療しようとするのか。効率や合理性とはまた別の理系的思考に、文系である私は毎回感心しています。

また今回の収録分は、社会の在り方、社会との関わり方について、これまで以上に意識的に描かれているように感じました。サチコが手術するにあたり、生涯のパートナーであるはずの神ねこ様が関与できることの少なさについて語らうシーンは、日本での同性パートナーを取り巻く状況についてのお話にも感じられました。

実際に作中では『ディスタンクシオン』という社会学の名著や、『東京の生活史』という、社会学者・岸政彦先生の話題作も登場しており、著者であるwako先生の社会への関心の高さが伺えます。

 編集を終えて

本作は8巻より電子版のみでの刊行となりました。これまで紙単行本を楽しんでくださった皆様、ありがとうございました！

8巻刊行に併せて、単話のマイクロコンテンツ版も販売を開始いたしました。新しい読者の方々へ作品が届くことを願っております。

作品を通じて、自分自身や社会の在り方を見つめ直すことにも繋がるサチねこ最新刊。”今日”を生きるあなたに、今まさに読んでいただきたい1冊です！

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◆感想もお待ちしております！


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