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書籍分類/趣味本

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ITエンジニアリングとは関係ない趣味の本の紹介記事です。
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2023年7月の記事一覧

蔵書紹介:積読こそが完全な読書術である/永田希

本の概要『積読こそが完全な読書術である』 積読、つまり本を買ったのに読まずにいる状態の正当性を本書では主張している。積読は一般的には「せっかく買ったのに読まないのはお金がもったいない」「本は読まないとインプットできないから勉強にならない」「買って満足しただけでは勉強にならない」などの理由でネガティブに考えられているが、本書ではうしろめたさを覚える必要はないと一蹴している。心強い。 購入経緯と読書状況私自身が昔から積読をしがちで、かつて読書の習慣づけを始めたときに積読の正当化

読書メモ:栗山ノート2/栗山英樹

本の概要『栗山ノート2 世界一への軌跡』 栗山英樹氏による2023年のWBCの出来事と当時の心境が書かれている。2023年のWBC(2023 ワールド・ベースボール・クラシック)は試合展開、参加メンバー、日本代表の成績など歴代最高と言える盛り上がりであり、私も興味深く観戦し、また大いに感動したため、本書の刊行を知って衝動的に購入した。本書を読んで今回のWBCがおもしろかったことを思い出しつつ、人生の教訓を得ることもできる良い本だった。 当時の心境の描写では骨太の古典やビジ

¥300

蔵書紹介:算数文章題が解けない子どもたち/今井むつみ, 楠見孝, 杉村伸一郎, 中石ゆうこ, 永田良太, 西川一二, 渡部倫子

本の概要『算数文章題が解けない子どもたち: ことば・思考の力と学力不振』今井 むつみ (著), 楠見 孝 (著), 杉村 伸一郎 (著), 中石 ゆうこ (著), 永田 良太 (著), 西川 一二 (著), 渡部 倫子 (著) 子どもが算数の文章題につまづくときの原因やメカニズムを認知心理学の観点から追求した本。調査用テストのデザインおよびテスト結果のアセスメントに基づいた分析がされている。つまづきの原因を知ることで、子どもの発達状態への理解や指導方法の改善に役立てることが

蔵書紹介:コンテナ物語/マルク・レビンソン、コンテナから読む世界経済/松田琢磨

本の概要『コンテナ物語 世界を変えたのは「箱」の発明だった』マルク・レビンソン (著), 村井 章子 (翻訳) 『コンテナから読む世界経済 経済の血液はこの「箱」が運んでいる!』松田 琢磨 (著) 今回はコンテナに関する本2冊をまとめて紹介する。 『コンテナ物語』は原著が2005年の刊行でグローバルで長期的に売られており、また、ひろゆき氏の記事で紹介されていたこともあり、知名度が高い。外国人著者の翻訳版だったりハードカバーであったりととっつきづらい点もある。 『コンテナか

蔵書紹介:ホモ・デウス、21 Lessons/ユヴァル・ノア・ハラリ

本の概要『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田裕之 (翻訳) 『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田 裕之 (翻訳) 『21 Lessons ; 21世紀の人類のための21の思考』ユヴァル・ノア・ハラリ (著), 柴田 裕之 (翻訳) ハラリ三部作と呼ばれる3冊をまとめて紹介する。歴史学者のハラリが人類の進化の歴史について書いた本であり、知名度や評判が高い。内容の骨太さや新規性でよ