【選手紹介】第104回全国高校野球選手権大会 見たい選手まとめ【後編】

個人的に注目している選手の紹介記事、後半戦です。優勝予想なんかもしようと思います。優勝予想は後出しと思われるとアレなので早く上げないとですね。開幕戦を見ながら編集しているのでもう手遅れかもですが…

大会4日目

三重

エースの上山颯太は最速144キロ。昨年の夏の甲子園では完封勝利をあげました。2番手の谷公希も最速144キロを誇ります。打線では2年生の野田泰市が打率4割超でチーム最多の10打点をあげる活躍。ショートには1年生の田中聡真が定着。浪漫があっていいですね。

横浜

背番号1をつけるのは杉山遥希。昨年も1年生ながら1番をつけて甲子園の土を踏みました。最速は140キロを超えており、これからが非常に楽しみな投手。何がとは言いませんが無事に卒業まで野球を続けてほしいです。10番は同じく2年生の鈴木楓汰。鈴木昭汰(ロッテ)の弟さんだそう。制球力がありそうです。一塁手の山崎隆之介は打順こそ下位ですが193cm81kgと素晴らしい体格。緒方漣は昨年も1年生ながら6番をつけ、甲子園ではサヨナラ本塁打も放ちました。攻守ともに注目の逸材で、来年のドラフトの主役に躍り出られるでしょうか。萩宗久も注目の右の強打者です。このチーム、毎年「2年生が面白い」って言ってるような気がするな… ところで、「三重」と「横浜」を並べると某社会人チームを思い起こさせますね。

日大三高

例年スターがいなくても全体的に良く打てる打線を作っている印象がありますが、今年もまさにそんなチーム。特に1番の藤巻一洸は打率.619もさることながら二塁打・三塁打をともに4本放ち、8つの四死球をとるなど、まさに核弾頭的な活躍でした。主将の寒川忠はわずか7安打で12打点を稼いだ勝負強い打者。日大三高で野球をしたくて関西から入学したというのもエモい。捕手の川崎広翔は強肩が売り。

聖光学院

県大会ではやや不調だったものの、エースの佐山未来は制球力のある好投手。大学でスケール感を増してほしいかんじ。その女房役・山浅龍之介は強肩捕手。聖光の左打ち捕手と言えば佐藤都志也を思い出させますね。

二松学舎大付属

春のエースだった布施東海が不調だったものの、他の投手が伸びてカバーしました。2年生の重川創思がリリーフとしてブレイク。都大会ではほとんど投げませんでしたが大矢青葉も投打で注目。瀬谷大夢は打率.409、本塁打を含む5本の長打、3盗塁と走攻守すべてで注目の外野手。1年生の片井海斗は本塁打も放つなど活躍し4番に定着しました。

札幌大谷

エースの森谷大誠は最速151キロの本格派左腕。39イニングで32奪三振、被安打は17本のみと力があるところは示しましたが、与四死球が24個と粗さも見せました。左投手でこれだけスピードが出れば注目されるのは間違いないので、後はパリッとした結果を示したいところ。一方で、北海や苫小牧中央などの強豪校もコールドで沈めた強力打線も見もの。どの選手も打撃成績は素晴らしいですが、中でも目を引く打率.625を記録したのが2年生ショートの樹神瑠生。175cm80kgと体格も良く、今大会で攻守両面の動きをチェックしたい。

県立岐阜商業

小西彩翔は昨年時点で140キロ台半ばを記録していた本格派で、夏は14回16奪三振。その小西を抑えて1番をつける井上悠も最速147キロ。15失点と打ち込まれはしましたが、30.2回で32奪三振に対して6四球。強力な二枚看板です。打線では4番で主将の伊藤颯希に注目。186cm/97kgの堂々たる体格で二塁打5本、本塁打2本の右の大砲です。

近本光司、辰巳涼介を輩出した公立高校。関西の大学野球界に良い選手をたくさん送り込んでいらっしゃる、いつもありがとうございます(?)。芝本琳平が良い投手だと聞いていたのですが、なんとセンターやっているそうで。投げるとこ見られるのか。知り合いの某氏がえらく推していた福谷宇楽の実物を見られるのが楽しみです。

大会5日目

大阪桐蔭

もう全員見とけ(なげやり)。レギュラーは当たり前のように上のステージで活躍するし、ベンチメンバーでも大学などで定位置を確保する選手は少なくありません。もうベンチ入りだけじゃなくて部員全員覚えたらええやん。府大会7試合で54得点1失点という異次元の勝ち上がり。実質エースの2年生・前田悠伍。思いのほか四球が多く本調子ではなかったかもしれません。まあ、強いところを相手に投げていたのもあるし、それでも無失点だからすごすぎる。川原嗣貴は強い直球に縦変化球がキレる。さらに別所孝亮が覚醒しチームトップの20回を任され21奪三振。四球5個と制球が安定し被安打はわずかに3本。制圧した、と言っていいでしょう。これに2年生右腕の南恒誠もいるなんて反則じゃないですか? これに打ち勝つのは現実的ではないでしょう。
野手も詳しく解説していたら紙幅が足りないですし、そもそもみんな有名なので適当に(失礼)。松尾汐恩、夏3本塁打、ショートやろうや。丸山一喜、亜大の4番になりそう。星子天真、東洋大からSUBARUとかいきそう。伊藤櫂人、知らんけど大学いったらショートになってるんちゃう。海老根優大、走攻守に規格外のポテンシャルを秘めている。進路が気になる。
このチームだけ選手の今大会向けの紹介というよりこれから先のことを考えています。それぐらい圧倒的な存在です。単勝オッズ1.1倍でしょう。

旭川大高

白樺学園、クラーク国際と強豪校を退けての出場。背番号7の山保亮太がチーム最多の32イニングを投げて35個の三振を奪い与四死球はわずかに5個、被安打は19本で、イニング数以下の数しか出塁を許さない圧倒的な内容だったと言えます。さらに打っても5番打者でチーム最多の13打点をあげており、投打にわたる活躍が期待されます。

鹿児島実業

エース左腕・赤崎智哉が6試合中5試合に登板し4完投の大活躍。直球は130キロ台と特別速くはないですが、制球力があってスライダーもキレる高校野球的好投手です。

明秀日立

ここ数年でメキメキと力をつけセンバツには複数回出場していますが、意外にも夏の甲子園は初めて。エース猪俣駿太は最速140キロちょっとと目立つものではありませんが、制球力に優れ上背もあり”美しい”投手だなと感じました。大学で球速を増してほしい。主将の石川ケニーは身体能力の高い外野手として注目。本塁打を放ち10打点、7四球選んで3盗塁、投げても12.1回で18奪三振と投打の両方で活躍を見たい。4番を打ち決勝ではサヨナラ本塁打を放った佐藤光成も右の強打者。血統面でも注目の小久保快栄、2年生ショートの平野太智なども見ておきたい選手です。

大会6日目

仙台育英

打倒大阪桐蔭を掲げる東北の雄。2,3年生の投手19人のうち14人が最速140キロを超えているという層の厚さは全国でもトップクラスでしょう。そんな投手陣のエースを務めるのが古川翼。14.2回で18奪三振3四死球と抜群の制球力があります。左投手ながら軟式で143キロをマークして鳴り物入りだったのを思えば、現在の最速145キロというのはやや物足りなさもありますが、好投手なことは間違いない。あまりドラフトで話題にならないので進学が決まっているのでしょうか。ほかの投手陣もみなすごい成績を残していますが、最速145キロの2年生右腕・高橋煌稀は16.1回で16個の三振を奪い四死球はなんと0。同じく2年生右腕の湯田統真は6.2回で12奪三振。145キロ左腕の仁田陽翔が投げなくても十分すぎる陣容です。ショートの山田脩也も投げれば最速144キロとのこと。何食べさせたらそんなことになるの? 打線がなんとかなれば上位進出も十二分にありえます。

高松商業

ドラフト上位候補に挙げられる浅野翔吾は県大会で3本塁打を記録し、高校通算64本まで伸ばしました。.571と高い打率を残し、3つの盗塁を決めるなど、パワーだけでないところをアピールしています。低身長の高校生外野手でもこれだけの成績を残せば上位指名されるのか、というのも楽しみなポイントです。一応、登録上は両打ちなので左打席も見てみたい。

明徳義塾

野手は1桁背番号の選手が全試合フルイニング出場、投手は10番の矢野勢也が1試合に完投しましたが、その他3試合は吉村優聖歩が完投。なんとも明徳義塾らしい勝ち上りですね。決勝の高知高校戦で打ち込まれたものの基本的には安定感のある投手です。野手では飛び抜けた選手はいないものの、下級生時からスタメンで活躍していた池邊由伸、1年春に4番を任されたこともある寺地隆成らに期待。

九州国際大付属

ドラフト的にも面白い強豪校。まずは主将で4番捕手の野田海人。超のつく強肩捕手でマウンドにも上がります。黒田義信は走攻守すべてで注目のセンター。パンチ力がある一方で、8四球と目もあります。佐倉侠史朗は同学年で同じ左打ちの一塁手である佐々木麟太郎、真鍋慧と並べてBIG3とも言われますが、その中で唯一今回の甲子園に出場。センバツで見たときは粗いというか固い印象でしたが、夏の県大会では打率5割で3本塁打17打点と大暴れ。ただ、184cmに対して104kgとでかすぎるのは問題。絞って結果を出している清宮幸太郎のようにダイエットが必要なのでは。課題は投手。センバツでも好投していたエースの香西一希の復調を願うところです。

下関国際

大型左腕の古賀康誠は最速140キロ台半ばに達したという。ですがそれ以上にショート兼任の仲井慎がかなり良くなっているようです。動画を見ましたが、直球に勢いがあって146キロまで出ていました。26奪三振に対して7四球と制球力、奪三振力があります。上のステージでは投手で見たい選手です。

富島

日高暖己は最速148キロ右腕。県大会は全5試合に登板し43回を投げました。好投手として一部マニアから高く評価されている一方で、一般の知名度はあまり高くないようですが、甲子園の結果で評価が大きく変わるかもしれません。

大会8日目

九州学院

村上慶太が最も注目を集めます。宗隆の弟、と紹介するのは本人には悪いですが、その血統面は大いに話題になりますし評価される点でもあります。ただ、マークが厳しかったのか打率.222と苦しみました。その分5,6番打者は気が抜けるのか(失礼)、松下翔後藤大和は5割以上の打率を残しました。侮れない存在です。しかし、一番気になっているのは2年生エースの直江新。すでに最速140キロを超えているそう。34回で16四球と粗さはあるものの40個の三振を奪っています。175cm/68kgと体格的に完成しているとは言えませんが、その分来年が楽しみな投手です。

帝京第五

愛媛の高校ではありますが、2番打者の大井駿斗、3番打者の岩来太陽、9番打者でショートの灰咲博人とレギュラーに奈良出身の選手が3人もいるので勝手に応援しています。

智辯和歌山

エースナンバーを付けたのは塩路柊季。140キロ台の直球と多彩な変化球があるいわゆる「好投手」タイプ。防御率1点以下に抑えています。関西の大学に残ってくれないかな。武元一輝は11番をつけながら外野を守り主軸を打ちました。投げても最速149キロを記録し、2試合9イニングを投げて8奪三振1四球でした。投打にポテンシャルが高く、どちらの才能も捨てがたい選手です。武元とともに昨夏の優勝メンバーである渡部海岡西佑弥が打線の中心。渡部は今大会でも打率6割に3本塁打と大暴れですがドラフト戦線では名前が挙がりません。どこかに進学決まってるのかな。岡西は同郷で応援しています。また、2年生のスラッガー青山達史が気になっています。背番号9ながらサードを守ったところまで含めて徳丸天晴っぽさがありますね。去年の覇者であるうえに今春の近畿大会で大阪桐蔭を破っており、優勝予想の2番人気になっています(多分)。

優勝予想

このところ競馬にハマっているので、本気の優勝予想をしていきたいと思います。ただ、私は本気で予想するんですけど、カッタラキマセン、状態なんですけども。兎にも角にも、組み合わせからまずはベスト8を予想しました!
・仙台育英  ・九州国際大付属
・下関国際  ・智弁和歌山
・京都国際  ・近江
・日大三   ・大阪桐蔭

この中から私が打った印は…
◎オーサカトーイン
○センダイイクエイ
▲チベンワカヤマ
▲キューコクダイフ

予想を当てるなら◎はオーサカトーインにせざるを得ません。これが馬券なら圧倒的1番人気のオーサカトーインを軸にしても妙味が無いので、中穴(と言うには失礼な強豪ですが)のセンダイイクエイを軸にして中波乱狙いの馬連を買うかなと思います(何の話や)。
実績、選手の実力で言えばオーサカトーインが頭一つ抜けています。これに対抗できるのは、オーサカトーインにも匹敵し得る投手陣を持っているセンダイイクエイだと思います。単穴に推すのは、オーサカトーイン投手陣からでも点を奪えそうな打力がある2校です。スター選手のいるオーミやキョウトコクサイ、チーム全体としてのレベルが高いニチダイサンコウも捨てがたいですが、買い目を絞るためにこのような予想としました。

今年の高校3年生は高校入学時からずっと流行り病の影響を受け続けた世代で、様々な理不尽を受けてきたことかと思います。ドラフトでも不作なんていう表現もされています。当人たちからすれば「(´・ω・`)知らんがな」というところでしょう。彼らは制約が多い中でも全力を尽くして、この甲子園の舞台に進んできました。成績だとか体格だとかでピックアップしておいて何様かというところですが、すべての選手が悔いなく、高校野球をやりきれることを願っています。

今回はこのへんで。これからはちゃんと更新するよう心掛けます…
それでは次回の投稿でまたお会いしましょう!

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