【選手紹介】第104回全国高校野球選手権大会 見たい選手まとめ【前編】

どうもどうも。実に1年4か月ぶりの更新です。久しぶりすぎて、知らない間に編集機能が変わっていて苦戦しました。
さて、今回も正田が見たい選手の名前を並べるだけの記事の季節がやってきました。「注目選手紹介」というにはおこがましく、個人的な好みや名前だけ知っている選手、地方大会での成績を見て目に留まった選手をピックアップしています。筆者の独断と偏見に満ちていますが、何かの参考になれば幸いです。

大会1日目

日大三島

松永陽登はチームのエースでもありますが打者としての評価がより高く、県大会では打率.478、三振は0でした。外野でもできればより評価が上がると思うのですが。その松永と並んでチーム最高打率だった京井聖奈はその名前で勝手に注目しています。

国学院栃木

準決勝で作新学院を下し11連覇を阻止しての出場。その試合で延長10回を投げ切った2年生エース盛永智也に注目です。中学時代から有名だった投手で、現在は最速144キロ。その準決勝を見ていましたがスライダーのキレ、直球の質ともに良く、これからが楽しみです。敦賀気比時代の平沼翔太にかぶって見えます。2番を打つ槙本嵩大は打率.435もすごいですが、二塁打2本三塁打3本と長打を連発し5盗塁も決めています。

明豊

2人の「たけした」に注目。4番の嶽下桃之介は昨秋1試合2本塁打を記録した左の強打者。この夏は2本の三塁打を放ちました。竹下聖人は背番号13ながら5番一塁に定着し、3本塁打12打点で打率は6割。甲子園では3番をつけるようです。個人的に注目していた2年生投手・森山塁は県大会ではベンチに入れなかったようですが甲子園ではベンチ入り。登板機会があれば嬉しい。

樹徳

前橋育英、桐生第一、健大高崎と群馬の強豪私学を軒並み倒しての出場。ドラフト的に注目というわけではありませんが、県大会をほぼ1人で投げ切った亀井颯玖は見ておきたい投手です。準決勝・決勝で打ち込まれるまでは数字も良く、前橋育英戦は完封しています。

京都国際

今夏、現地観戦したチームなので思い入れがあります。エースの森下瑠大が肘の故障で満足に投げられない中、他の投手たちが奮起。準決勝で先制を許した場面からロングリリーフした松岡凛太朗が印象に残っていますが、本大会のメンバー表を見てまだ2年生だったのかと驚きました。森下は打率6割に3本塁打とバットで貢献。状態が悪いなりに試合を作れるセンスも素晴らしいですが、野手としての才能も捨てがたいものがあります。平野順大辻井心ら下級生時から主力だった選手も最終学年を迎えます。良い結果を残してほしいです。平野は投手も務め、本人も将来的には投手志望だそうですが、唯一の登板となった準決勝は大荒れだったので登板があるかはなんとも… 打線のカギを握るのは4番森下の後を打つ5番の金沢玲哉だと感じました。良い打球を飛ばしていたのでよく印象に残っていますが、彼もまた2年生だったのかと驚き。また、いろいろあったショートにおさまった藤本陽毅にいたっては1年生だというのだから、このチームほんまにすごいなと思います。実は秋からの新チームも注目度が高いチームです。

一関学院

チーム本塁打10本は出場校中最多。その打力で盛岡大付属にはコールド勝ち、決勝ではプロ注目の齋藤響介を擁する盛岡中央を下しました。4番の後藤叶翔が3本塁打、5番を打つ2年生の小野唯斗は打率.609で2本塁打12打点の大暴れでした。6試合でわずか2失点の投手陣では、1年生の高沢奏大が気になる選手。188cm/85kgの大型左腕で、2試合6.2回のみの登板ながら12個の三振を奪い与えた四死球は0。もしかするととんでもない逸材なのでは…?

大会2日目

八戸学院光星

「青森代表・八戸学院光星」と聞くと順当なように聞こえますが、今年は飛び抜けた選手がいるわけではなく、チーム力で掴んだ甲子園出場だったように思います。強豪校でも珍しいぐらい多くの投手を起用しての勝ち上がりで、エースで主将の洗平歩人は主にリリーフを務め、7.1回で10個の三振を奪い、胴上げ投手にもなっています。お父様は同校OBで元中日の投手。また、弟で左投手の洗平比呂も1年生ながらベンチ入りしています。

創志学園

岡村洸太郎は最速142キロのサイドハンド右腕。県大会では38回を投げて39奪三振10四球の成績。ほぼ1人で投げ切っていて、岡村の出来がチームの命運を握っていると言えます。

愛工大名電

エースの有馬伽久が私のお気に入り。奈良出身。最速147キロの左腕で、制球は安定していてチェンジアップと思われる縦変化球もいい。打っても打率.533でホームランも放つ大活躍。なぜこんな良い選手がドラフト戦線で名前を聞かないのか不思議なほど。どこかに進学が決まっているのでしょうか。同校OBである秋山凌祐がいる大学だったらいいな… 問題は有馬1人にほぼ頼り切りなこと。岩瀬法樹らの控え投手の奮起に期待。強肩捕手・藤山航平は昨年も田村や寺嶋らをリードして甲子園に出場。打順は9番ですが2本塁打を放つなどパワーはあります。

星稜

マーガード真偉輝キアンは大柄な割にスピードがありませんが、センバツで見せた丁寧な投球は好印象でした。しかし、県大会では安定感を欠いた模様。2年生の武内涼太は制球力の向上が課題ですが、MAX148キロの力のある球を投げます。とにかく制球力です。中学時代に鳴らしていた1年生左腕・佐宗翼も登板機会があればいいなと、先輩2人が危なっかしいし。野手では1年秋からレギュラー遊撃手を務める斎賀壱成、センバツで本塁打を放った若狭遼之助に注目しています。

近江

山田陽翔が投打の柱。特に投手としては22イニングで三振を28個奪い四球は4つ、安打も7本しか許さない圧倒的な内容。最速も149キロまで上げてきており、大台に乗ればドラフト的にも見栄えがしますね。大阪桐蔭を抑えても投手評価がいまひとつ上がらず野手評価をよく聞く気がしますが、個人的には昨夏から投手派です。なかなかこの山田を温存できないのが課題でしたが、本大会でも初戦が鳴門とは… 滋賀勢初の甲子園優勝に向けていきなりの試練です。野手では津田基横瀬悟の鉄壁の二遊間が見もの。

鳴門

今年のセンバツは大阪桐蔭が圧倒的な強さで優勝しましたが、その大阪桐蔭を最も苦しめたのは鳴門の冨田遼弥でした。左で最速144キロまで出て制球が安定しており縦横の変化球がキレるとあれば、並の高校生ではなかなか打てません。県大会では不調だったようですが、それでも4試合を1人で投げ切りました。チーム的に進学なのかなと思いますが、上のステージでも注目の投手です。注目の右の大砲・前田一輝は打率.188の大不振でした。190cm/92kgの恵まれた体格に投手も務める肩の強さがあってプロに好まれそうな要素はあるんですが…

大会3日目

海星

宮原明弥向井恵理登の投手二枚看板に注目。宮原はがっしりした体格で最速147キロの本格派、向井は細身で打たせて取るタイプ。野手にも飛ばせるタイプの選手が複数いるそうで嚙み合えば面白い存在だと思いますが、スモールベースボールがお好みらしい監督の采配が鍵を握りそう。

日本文理

ドラフト1位候補とも言われる田中晴也は大会屈指の注目選手。しかし、この夏はそれほど調子が良くなかったようです。150キロ突破間近と言われていましたがそれには至らず。35奪三振に対して四球は14個与えており、7失点(自責は1)しています。なんとか粘ったというかんじ。期待値が高いだけに評価は厳しくなってしまいます。打つほうでもかなりのマークを受けていたのか、1本塁打を記録したものの7三振を喫しています。とはいえ、投打ともに大会最注目の選手と言っていいでしょう。4番の高橋史佳は投手も務める2年生で打率4割。5番玉木聖大は昨年もレギュラーの右の大砲で、こちらも打率4割。県予選では長打があまり出なかった面々ですが、秘めたポテンシャルは高く、火が付けば怖い存在です。

天理

筆者の地元校であり、春の県大会でも見たチームなので思い入れがあります。まずはエースの南澤佑音。安定感が素晴らしい投手です。センバツの頃より制球力が向上して、安心して見ていられるようになりました。県大会では無失点。奪三振26に対して与四死球はわずかに5でした。2年生左腕の中川輝星はまさに現地で見ましたが、良い投手になる予感がします。ライバル校のOBで例えるのは恐縮ですが、伊原陵人(智弁学園→大阪商業大学)のようなイメージ。しかし、ほかの投手が弱く、中川もまだ全国レベルではないので、南澤の使いどころが勝ち上がりのポイントになると思います。野手では戸井零士が最注目と思われます。さほど打撃成績は良くありませんでしたが、マークが厳しく、高いとは言えない相手校のレベルからすれば、まともに勝負してもらえる場面のほうが少なかったと思います。むしろ全国の舞台でどれだけやれるかで評価変わるでしょう。ショート守備は、春に見たときは送球が弱かったので、そこが成長しているかどうか。横の動きはそれほど悪くありません。個人的には打てる二塁手を目指せばいいかなと思います。戸井とともに1年時から活躍している内藤大翔も、持っている力はこんなものじゃないはずなので甲子園での奮起に期待。さらに、いきなりレギュラーの座を掴んだ1年生野手2人にも注目。2番一塁に定着した松本大和は打ちも打ったり打率.476に2本塁打。外野手の大谷汰一は夏こそ不振だったものの春は大活躍だったので復調に期待しています。

山梨学院

榎谷礼央はセンバツでも好投したバランス型の好投手。しかしこの夏は不調で、代わって10番をつけた山田悠希が覚醒。3試合13回を8安打に抑え、三振は21個奪いました。ぜひとも見たい。センバツ時も注目選手に挙げていた3番岩田悠聖は打率.588を記録、2年生4番の高橋海翔も4割超え。2年生ショートの進藤天にも注目です。

敦賀気比

上加世田頼希は背番号1を背負い投手での出場がメインでしたが、ショートを守った試合もあります。将来はどちらでいくのでしょうか。体格がある割に球速があまり無いのが気になるところ。ショートで出ることがあればその動きは要注目です。打つほうでは打率4割に1本塁打、三振0と結果を残しました。主将で主軸打者の春山陽登は同郷なので応援しています。2年生の濱野孝教はスピードのあるセカンド、体格十分な高見澤郁魅とともに来年のチームを引っ張る存在でしょう。

興南

エースの生盛亜勇太は綺麗なストレートが魅力の147キロ右腕。イニング数を上回る32個の三振を奪い与四球は5個のみと制球力があります。2年生左腕の平山航多も噂の好投手ですが、県大会では良いところを見せられず。興南らしい(?)微トルネードの投球フォームでした。禰覇盛太郎は俊足の選手だそうですが3本塁打とパワーを見せました。捕手の盛島稜大は185cm/93kgの体格があり攻守にパワーがあります。県大会では不振だったので甲子園で巻き返してほしいです。

市立船橋

強打の捕手・片野優羽がドラフト候補として挙げられていましたが、ここ最近は森本ツインズの名前をよく聞くように思います。双子の弟・森本哲星は140キロ超の左腕。兄・森本哲太は身体能力が高い外野手です。


いつものことながら文量が多くなりすぎるので、取り急ぎここまでで一旦切り上げます。すでに日付が変わって大会開幕日になっており、記事としては出遅れ感が半端じゃないですが、ここから猛烈な末脚で追い込みたいと思います。
それでは次回もよろしくお願いします!

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