![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10687974/rectangle_large_type_2_acf734afd99d0e149f958bda6affd594.jpeg?width=1200)
「ゆるふわ女子がリーダーになる時代へ」“株式会社ROUGH LABO代表取締役”山本 宝さん
クラウドファンディングにより多くの支援の声を集めてスタートしたコワーキングスペース、ROUGH LABO。起業に反対した両親、働くスタッフ、利用するお客さんの声に耳を傾け形にしていく。そんなゆるふわ女子起業家の山本 宝さんに話をお聞きしました。
山本 宝さんプロフィール
出身地:神戸市
活動地域:大阪の肥後橋、神戸
経歴:関西学院大学卒業後、人材紹介会社キャリアコンサルタントとして2年間勤務。
その後クラウドファンディングで起業し、癒しの空間ROUGH LABOを運営。
その傍ら個人活動として、
日経womanプロジェクトアンバサダー「日経doors」
関学グローバルアントレプレナーシップ研究員
マリンピア神戸コミュニティマネージャー(三井不動産(株)2019年4~10月委託)を務める。
座右の銘:迷ったらDO!
「周りに勇気をプレゼントできる、背中を押せる存在になりたい」
記者 夢や目標など、ビジョンを教えてください。
山本 宝さん(以下、宝さん)モットーが今を楽しむという事なのでビジョンっていうのは明確にはないです。ただ、こんな世界になったらなっていうのはあります。
女性経営者と言えばバリバリと仕事しているイメージがあると思うんですけど、ラフに組織や物事を作り出したりする集団がたくさんできていいんじゃないかなと感じています。
ROUGH LABOの役割、私の役割はそういう組織を上手に作っていくこと。それが今の目標です。私みたいなゆるふわ女子がリーダーになる時代。そういう子がリーダーになったらどういう風に経済が回るのか、その実現を楽んでいけたらと思います。
女性がやりたいことに挑戦するっていうだけでも社会にハッピーな効果を及ぼしてると思うんですね。周りが応援してくれて、仲間ができる。女性が悲しい顔をして働くよりもニコニコしてる方が男性も仕事に身が入ってパフォーマンスがアップできる。女子はニコニコする方が社会的に良い。
だから女性がたくさん意見を言って行動できるような環境作りをしていきたいです。作りながらそういう自分でいたいし、周りに勇気をプレゼントできる、背中を押せる存在になりたいと思っています。
記者 そういう環境をつくるための工夫はありますか。
宝さん 自分目線、女性的観点です。例えば内装や接客の仕方、どんなスタッフにするかなど、そういうものを全部自分自身で決めました。加えて自分目線+お客様目線ですね。お客様が自分みたいな女子に来て欲しいと思ってるからこそ、自分目線を大事にしました。
「みんなの中から生まれたものをどんどん作っていきたい」
記者 例えば3年後などに向けたプランはありますか。
宝さん 事業っていうのはプラン通りにいかないのがほとんどなんですよ。 こうですっていうのはないですけど、今はROUGH LABOを運営できているので、次はここに来てくれてる人たちの声を集めて製品化をしていきたいと思っています。 美容系の製品など、みんなの中から生まれたものをどんどん作っていきたいなと思っています。
それと今注力しているのSNS発信ですね。YouTubeやInstagramを使って発信の仕方をもっと固定概念を捨てて自分達らしく発信する。 今やったらライブ配信もあるじゃないですか、そうやって私たちのスペースの紹介をしていきたいですね。
そうした発信の一つに、恥ずかしい話なんですけど、スタッフから社長っぽくない、抜けてると言われていて。突っ込みどころが多いから『宝さんあるある』というものが出てきたんですよ。takara_everydayってInstagramのアカウントなんですけれど、 スタッフとのやり取りを四コマ漫画にした、みたいな。社長あるあるって言うとスタッフがどんどんネタを出してくる。
〜スタッフとの日々の交流を四コマ漫画風に〜
記者 いいですね、スタッフの声が集まって形になっている。
宝さん 悲しいことがあったとしてもそれがネタになって前向きに物事を捉えることができるんですよね。大きい出来事やイベントじゃなくても日々の感謝っていうことに気づきやすいんです。
自分たちのことを発信したりお客さんの声を拾ったりするのをコツコツすることが大事になってくるんです。それを継続するためにはやっぱりスタッフのモチベーションや私自身のストレス発散など、コントロールをしないと継続できないことに気付いてきたんですよ、最近。なのでInstagramでの発信はやってよかったかなって思ってますね。
「自分と同じような人っているんじゃないかな」
記者 今の事業をはじめたきっかけを聞かせてください。
宝さん こういう場所があったらいいなっていうのが原点ですね。イベントなど自分でやりたいことを気軽にできたり、人が集まれる場所があったらいいなと思って作ったんです。
元々OLをしてた時にカフェを作りたいと思ったんですよ。正式にはどんぶり屋さんがやりたいって言う(笑)
ただその道のりが大変で、女性だからとなめられたりすることもあるし、起業支援を受けても考えが伝わらないことも多かったんです。難しさの中に孤独を感じてたんですね。どうしよう・・・って感じで悩んでて苦労したんです。
最後に親に相談したら猛反対を受けました。大阪のとある立地でしようとしたんですけど、そんなところでヤメてくれと親に止められたから断念したんです。
ですけど、場所が駄目って言われただけだったので私は場所を変えれば別にオッケーなんじゃないかと思って。私から親に、
『27歳までにできてなかったら公務員になります。だからチャレンジさせて、27歳までは待ってて。』
と言ってもう一回起業にチャレンジしたんですよ。
そのときにコワーキングをされてた方と出会って、そのコワーキングスペースに行った時にあっ!て思ったんです。みんなが集まれて起業できたり、前向きな人たちが集まれる場所があったらいいなって。
きっと私と同じように女性でチャレンジしたいけど、苦労したり臆病になったりして、相談できる人がいなくて困ってしまう。自分と同じような人っているんじゃないかなと思ったので、そういう人たち集まれ!ってクラウドファンディングに掲げたんです。そしたらすごい拡散されて資金がたまって、ROUGH LABOが誕生しました。
「上手に親は育ててくれたからこそ今の私がある」
記者 なぜそこまでチャレンジしたいと思えたんですか。
宝さん それは人生一回だからですよ。今の自分だから楽しめる事っていっぱいあると思うんですね。30歳や40歳になってもそれぞれ楽しめることはある。でも20代の今だからこその楽しみ方って、それとは全然違うと思うんです。数年後に動こうってなったらその時の楽しみ方は別なわけで。
記者 宝さんが今しかできない楽しみを選択できたっていうのはどういった背景があるのですか。
宝さん それは最近気づいたことがあって、親のありがたさ、環境が良かったんだと思います。昔から一人っ子なのでやりたいこともやらしてもらってたし、学生時代もこれ以上ないぐらい楽しませてもらってました。
勉強も部活も、友達と遊ぶことも一生懸命な自分でいさせてくれた環境があったと思うんですよね、家族の。だから私は何でもできると感じられる性格になることができた。上手に親は育ててくれたからこそ今の私があるので、親には感謝しています。
記者 それが起業へのチャレンジに繋がっている。
宝さん 私はできるまでやり続けるタイプなので、あまり失敗と感じない。人生長いんだから思ってた通りにいかなくても、もう一回思い通りにいかせてやるっていう気持ちが強いんです。
でも自分がチャレンジしようとしたことを辞めとけって言われると、ずっとやらない後悔が残るわけじゃないですか、それは耐えられない。
記者 親御さんから起業を反対された時はどんな気持ちでしたか。
宝さん すごいショックだったんですよ。ダメージを受けて一旦凹んだんです。それが一番の挫折かな。
でも反対された原因を親にちゃんと聞きました。大学も行って勉強もしてきたんだから安定企業で勤めたら何の問題もないのに、お金を借りてやったことないことをやるって、なんでそんなことをするのと心配をかけていました。だからちゃんと自分の考えてることやプランを話さないといけないなっていうことを学びました。
「目の前の人が喜んでもらったら喜びを感じる」
記者 女性の声を聞くことやInstagramでスタッフの声を聞いて、今回も両親に反対されたけれどもその聞く姿勢と言うか、わがままを通すとは言いつつも意見を聞いてはりますね。
宝さん 自分だけが成功しても面白くないと思うんです。周りも一緒に幸せになってもらいたい、目の前の人が喜んでもらったら喜びを感じるタイプなんですよ。昔からお母さんお父さんを喜ばせたい、友達に好きでいてもらいたい、今だとスタッフにここの職場が良いと思ってもらいたい。
みんなにとって良い環境を作りたいって思ってるからこそ、みんなの声を聞きたいっていうのがあってやってるんです。相手のいいところやこういうところが素敵やなって思うからこそ、何か役に立ちたい。人が好きなんだと思います。
「自分を知ることが幸せにつながる」
記者 最後に読者に対するメッセージをお願いします。
自信を持って言えるのは、人によって楽しいと思うことや素敵だと思うことは全然違う。だから自分が何が好きで何が嫌いか、自分を知ることが幸せにつながる。
どういう人間関係が良いかということを知ってないと幸せにはなれないと思います。だから新しいチャレンジをすることで新しい自分に出会うことができる。いろんなことにチャレンジして欲しいなと思いますね。
例えば女子やったらメイクや髪型を変えて違う自分に一回なってみる。そういうこともチャレンジですし、リフレッシュになって面白い。変化をどんどんやっていくと面白いんじゃないかな。
変化を楽しもうって伝えたいですね。
*************
山本 宝さんの詳細情報についてはこちら
★ROUGH LABO HP
★ツイッター
★宝エブリディ
★宝さん個人インスタアカウント
★宝ノート
【編集後記】
今回記者を担当した中村です。
ゆるふわな雰囲気を醸し出しつつも、芯の強さが伝わってくる素敵な方でした。宝さんのようなゆるふわな女性リーダーが活躍する未来を一緒に見ていきたいですね。
今後ますますのご活躍を応援しています。
*************
この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。