マーティン・デニー/エキゾティック・サウンズ
僕の世代だとマーティン・デニーを初めて聴いたのは、このCDからという人も多いのではないでしょうか。
1988年に日本で発売されたコンピレーション盤です。なんと全29曲入り。
井出靖さんが監修し企画したこのCD。日本だとYMOがカバーした曲の原曲が聴きたいという単純な理由で購入した人も多かったのでは(自分も)
このコンピの素晴らしさは選曲を担当したヤン富田さんの知識とセンスによる部分が大きいです。選曲の流れの心地よさはもちろん、圧巻なのがそのライナーに添付されたエキゾ関連の膨大なディスコグラフィでした。こんなにアルバムが出ていたのか!恐るべし。
当時の音楽雑誌「TECHII」に、このCDに関するヤンさんの記事がありました。
当時アメリカのリバティー・レコードには、まだマスターが残っており、それをデジタル・マスターにして送ってもらったとのことです。
重要なのは、そのマスターに対してプチノイズこそ取り払ったもののEQとかコンプとか、ほとんど何も手を加えないでそのままCD化したという話。このCDが今でも心地良く響くのは、そのあたりのナチュラルさが良かったのかもしれません。
このコンピはレコード会社の予想に反して大ベストセラーになったらしく、第2弾も発売されました。
これがまた素晴らしい内容で、個人的には前作以上に愛聴しました。ビーチ・ボーイズの「ダイアモンド・ヘッド」の選曲も全く違和感なし!
個人的にはソンディ・ソッサイが大当たりで、かなりレコード探しましたが見つからず。後に単独でCD化されましたけど。
しかし考えてみたら、スネークマン・ショー世代の自分は、MELONやウォーター・メロン・グループなんかを子供の頃から聴いてきたわけです。エキゾへの対応力というか準備運動は、ここでできていたのかもしれません。
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