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特定原付(特定小型原動機付自転車)「7月解禁」についての問題点とか

 改正道路交通法の施行により、特定小型原動機付自転車(特定小型原付)の電動キックボードが、2023年7月1日に解禁となりました。

 まあ、かなり強力なロビー活動があったのだろうと思われます。

 この話題についての気になった反応をまとめていきます。まずはLUUPの社長のツイートから。

本日から電動キックボード等の電動小型モビリティは
☑︎最高速度は15km/h→20km/hに
☑︎16歳以上は免許不要に
☑︎自転車が逆走して良い一方通行は逆走可能に
☑︎ヘルメットの着用は自転車同様の努力義務に
などのルールとなり、「特定小型原動機付自転車」という新しい枠組みに位置付けられます。
弊社は2018年7月に創業し、日本の今後に必要なインフラをつくるべく介護士のスマホ派遣事業を検討するも断念。その過程で感じた日本固有の移動課題を解決するべく、小型モビリティによる交通インフラ事業を立ち上げました。
しかし、当時電動キックボードは原付バイク扱いとなり最高速度30km/hという世界でも異例なルールとなっていました。そのため、安全性の検証のために業界団体を設立し、沖縄から北海道まで各所で30回以上に及ぶ地方自治体/地元との実証実験を行いました。その後2019年10月から内閣府とともに規制のサンドボックス制度による実証実験、2020年10月から経産省・警察庁とともに新事業特例制度による実証実験を行うことで、安全性検証のための走行データを収集し、政府へ提出をしました。その走行データを元に政府は議論を行い、2022年4月の国会で道路交通法の改正案が可決されました。
その改正道路交通法が施行しルール適用が始まるのが、本日7月1日です。

https://twitter.com/DAIKIOKAI/status/1674974969376444416


法改正は妥当だったのか? 

 シェアモビリティとして展開するためにはヘルメット義務化が障害でしたが、自転車を巻き込む形で法改正。

 ノーヘルOKになりました。努力義務だが、罰則がないため実質的に任意という形になってしまいました。

 ちなみに、規制強化や禁止に逆戻りした国も多くあります。

 解禁の結論ありきで話が進んでいったのでは?という疑義も↓

免許ありとなしでキックボード乗らせて実験したよ
↓ 免許なしは6倍交通違反するよ。しかも違反内容は指定場所不停止、信号無視、右側通行、歩行者保護等で割と致命的だよ
↓ 結論は一部の項目を除き免許なしとありで大きな差が無いよ、だから免許なしでOKだよ


走行における危険性について

 これが一番の懸念点だと思います。マジで危ないです。

 車輪サイズに比べて運転者の重心が高くなるため、ものすごくバランスが悪く見た目より運転しにくいです。やじろべえを想像していただくと分かりやすいかと思います。

 加えて、小さな車輪のせいで段差と急制動に弱いです。

 カーブも危険です↓



 自転車でも起こり得るジャックナイフと呼ばれる、運転者が前に頭から飛び出すように転倒する危険な事故が起こりやすい構造です。

 こちらの動画でも頻繁に登場します↓

 まあ、こういう何もない路面で乗ればそれは快適なんでしょうが…↓

 ちなみに、自動ブレーキの対象外になっているということも問題で、事故の増加の原因になっているようです。

 問題のひとつはいわゆる自動ブレーキが電動キックボードを現時点では認識できないことですね。衝突被害軽減ブレーキ、いわゆる自動ブレーキは新型の乗用車に対して2021年11月から法律で義務化されましたが、現時点で法規要件に電動キックボードは入っていません。もともと目的関数が入ってないわけで、センサーが電動キックボードを認識してもブレーキをかけるというプログラムにはなっていないんです。

https://ascii.jp/elem/000/004/143/4143341/2/
 

 なんにせよ、危険な乗り物ですね。技術革新が起きて安全な乗り物に生まれ変わることを願います。

ロビー活動があった?

 これは間違いなくあったと思われます。あまりにも展開が早すぎます。


 こちらが主導した団体↓

 議員さんたちは2019年から活動していたようです。 参加しているのは↓の通り。利権の匂いしかしない人が多いですね笑

発起人リストは以下通り(順不同・敬称略)
逢沢 一郎、赤澤 亮正、阿達 雅志、甘利 明、石井 正弘、石崎 徹、岩井 茂樹、石原 伸晃、今枝 宗一郎、上野 宏史、勝俣 孝明、神山 佐市、城内 実、桜田 義孝、佐々木 紀、菅原 一秀、田中 和徳、高橋 克法、武井 俊輔、津島 淳、西村 明宏、額賀 福志郎、平沢 勝栄、藤丸 敏、細田 博之、三ツ矢 憲生、宮路 拓馬、盛山 正仁、八木 哲也、山際 大志郎、山口 泰明、山田 美樹、山本 有二

https://ligare.news/story/jimin-maas-giren/

 シェアモビリティとして展開するには免許やヘルメット着用がネックになってきますが、そのあたりをうまいこと有耶無耶にすることに成功しました。

MaaSってなんやねん?と思って調べたら、モビリティサービス市場「MaaS(Mobility as a Service、マース)」のことだそうです。

保険について

 保険についてもまだまだ課題があるようです。まあ、これは自転車も同じですが…。

 自賠責保険、任意保険についてはこちらの記事が分かりやすいかと↓

 

 じっさい、違法な電動キックボードもむかしから一定数走っており、そんなものを乗り回している人間は当然保険もなにも入ってないでしょう。

 そんな人にぶつかられでもしたら泣き寝入り以外ないかもしれません。
 
 しかも、きちんと保険に入って適法な電動キックボードに乗っている人と、無保険で違法な電動キックボード乗り回している輩はパッと見ではわかりません。

 しばらくは、電動キックボードが走っているのを見かけたら近寄らない、気をつけるということを徹底すべきでしょう。

やばい電動キックボードが蔓延ってる現状

 こんなん走る地雷ですよ…↓


 


その他

 パワー不足との指摘。

グレーチングにも弱そう。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。いいねやフォローしていただけると嬉しいです。

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