推しの存在
「推し」とても漠然とした言葉で、世の中にあるあらゆる物を対象に当てはめることのできる。その中でも私は「推し」と聞くと多くの方が連想するだろう「アイドル」を当てはめる。
私はアイドルの推しに出会って日々の生活、大袈裟に思えるかもしれないが人生が変わったと思う。
私の人生を変えたアイドルは『=LOVE』という指原莉乃さんがプロデュースされているアイドルグループに在籍している瀧脇笙古(たきわき しょうこ)さんとの出会いだ。
初めてアイドルを好きになったのは高校生の友人から勧められたことが始まりだ。「誰が好き?」公式WEBサイトのプロフィールページに映るたくさんのアイドル、私は一通り見たが最終的な回答は「わからない」であった。
アイドルに興味を持ったことがなかった私だが、まずは勧められた冠番組を観てみることにした。
とても面白かった。
アイドルは歌って踊る職業くらいにしか考えていなかった私の概念を完全に打ち砕いた。
積極的に話しを回す子、内気な子など、様々な性格の子たち、アイドル魅力に気づいた瞬間であった。
このアイドルグループを知るためにまずは曲を聴かねばと、リリース分を全部聴いた。
これまでゲームBGMやアニソンしか聴いてこなかった私だが、自分でも驚くほどにどの曲も好きになり、時間があれば永遠に聴いていた。
それから大学生になり上京した私は、CDを購入することで封入されている握手会参加券を使用し、初めてアイドルに会いに行った。顔は小さく華奢で儚いと思った。
ライブ映像やMVの姿を基準に考えていたからだ。
もちろん「可愛い!」と思ったが、アイドルは可愛いだけでは説明ができないことを物語ってた。
時は流れ2019年12月新型コロナウイルスによるパンデミックが起こる。
イベントも次々と中止になり、メンバーとのお話し会もオンライン上のみとなった。
しかし私は1度握手会に参加したのみで、お話し会には参加したことがなかった。
それもあったのか、「直接会えないんじゃな」と考えた私はお話し会に参加することはなかった。
緊急事態宣言の解除とともに徐々にライブ形式も有観客に戻り始め、ライブには参加するもののお話し会には行かず、そんな日々を過ごしていたとき、あるドラマにて出演していた子に興味を惹かれた。
=LOVE 初めて聞くグループ名だった。
同じドラマを見ていた友人も気になった様でお互いグループ名を検索していた。
同時期に友人宅に泊まりに行くことになっており訪れると、就寝時もMV流し見しており見入った。
「推しはいる?」私はまたも「わからない。」と答える。
だが曲に魅了された私は友人宅を後にし、後日気づいたらMV集を購入していた。
これが私の『=LOVE』との出会い。
それからMV、特典映像を釘付けられた様に見入った。
どの曲も歌詞が心に沁み渡るようで、曲の世界観に一瞬で誘われる魅力を感じた。
後日友人から教えてもらったのだが、どうやらこのグループはツーショット撮影会というイベントがあるらしい。
「え!?メンバーと一緒に写真撮れるの!?」
まだ申し込みが可能だったため1枚分申し込んでみた。
その1枚を撮影する相手が瀧脇笙古さんである。
申し込み日の前日配信サイトにて生配信をしており、配信の最後には必ず『感謝』とファンの方への感謝の気持ちを忘れない姿勢は強く印象に残っていた。
直接会うとなれば何も知らないわけにはいかない、と思い瀧脇笙古さんについていろいろと調べてみると、様々な分野に挑戦し続け努力を惜しまない方だと知った。
アイドル活動とは別に、東京フルマラソンにて目標として掲げていたサブ4(4時間以内の完走)を達成。
プライベートでは横浜DeNAベイスターズのファンで球場に足を運んで応援にも行くという。
なんと瀧脇笙古さんはベイスターズに関わるお仕事も行なっていた。
こんなにも目標、夢を叶えるために努力を惜しまない力、私にはないと思い心の底から憧れた。
ここで人生初めてお話し会に行き話してみたいと思い立ち申し込んだ。
友人は私がお話し会には参加しない人だと知っていたために、とても驚いていた。
そしてお話し会当日、この日が訪れるまで瀧脇笙古さんを知るうちに彼女の魅力に惹かれ、立ちくらみがするほどに緊張していた。
お話し開始までのカウントダウンが始まる。
ついに画面に彼女が映し出され、「いつも配信見てるよ!」頭の中が真っ白ななか出た言葉がこれだ。限られた時間の中で必死に次の言葉を捻り出している間に、「いつもたくさんのコメントありがとね!」
本人と会話しているんだ、という現実と彼女の口から発された言葉に戸惑う。
後日ツーショット撮影会が控えていたので、混乱しながらも「ツーショ行くね」と話しお話し会を終えた。
終了後緊張で全身が震え膝から崩れ落ち、話せた嬉しさもあるが、配信中にコメントを送っていることを認知されていた嬉しさで涙が止まらなかった。
お話し会終了後に友人と通話を繋ぎ、感想をあれこれ話すと「しょうくんの推しは瀧脇さんってことね」
推しメンになっていたと友人によって気付かされた。
数回のお話し会を経て、ツーショット撮影会当日がやってきた。
私の番が来る、パーテーションの奥から声が聞こえ緊張が増す。当然だ、瀧脇笙古さんに初めて直接会うのだから。
「次の方どうぞ」
パーテーションの奥へと進むと目が合う、「あ、しょうさんありがとう!待ってたよ」
言われた言葉に理解が追いつかず、私は完全にフリーズした。
数秒後、「あ、そうだよ」と返答すると「名前、間違ったと思ったよ」と言われる。
というのも私はパーテーションの奥に行く直前パニックになり、名札を付け忘れていた。
私がフリーズした理由は、私の顔と名前が一致している事実に対しての戸惑いによるものだった。
次々に顔を合わせるたくさんのファンがいらっしゃる中、1人でも多くのファンの方を覚える姿を見て尊敬の意が高まり、この子をこれからも応援していきたいと改めて思った。
後日、瀧脇笙古さんの生誕委員(誕生日付近にての企画の立案等を行うグループ)に加入させていただき、生誕グッズ(Tシャツとトレーナー)のデザインを担当することになった。
ハンバーガーを好きな子なので、ハンバーガーを取り入れ、普段着してもらえるような落ち着いたデザインをテーマにラフを描き始めた。
数種類の案を出し、生誕委員の方にも厳選していただき、ブラッシュアップを重ね完成。
完成したグッズが届き、これがほんとに推しの元へ無事に届くのか?と疑心暗鬼になりつつも発送。
誕生日後日、生誕委員から届いたグッズの紹介をする配信を行うという。
仕事を終え、急いで帰宅。
帰宅直前に始まる配信、動悸が激しくなる。
ほんとに紹介されるのか?そんな気持ちの中その時は急に訪れた。
私がデザインした生誕グッズがほんとに届いている。
そして、
送ったTシャツとトレーナーともに着用してくれている。
こんなに嬉しいことはない
上記添付のポストがされた1年前に瀧脇笙古さんのことを知ることになるのだが、このような日が訪れるとは思いもしていなかった。
『推し』そんな出会いが私の中で様々な変化をくれ、推しがいることで日々の活力になり、私の止まっていた夢へ1歩を踏み出し始めるきっかけとなった。
私は私なりに彼女へ感謝を伝え続けようと思う。
ここまで読んで下さった方、ほんとうにありがとうございます♫
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