アイラ島 Islay island - 蒸留所を巡る旅(1)
ロンドンからバスとフェリーを乗り継いで20時間弱、ウイスキーの聖地と呼ばれるアイラ島に着いた。淡路島ほどの面積に約3500人が住み、8つの蒸溜所を持つ。アイラモルトは原料の麦芽を乾燥させる際にピートと呼ばれる泥炭を燻すため、他のウイスキーと比べ煙の香りが強く、味わい深い。
まずはフェリー乗り場から徒歩20分程のカリラ蒸溜所を訪れる。島内でしか流通していないexclusive editionを試飲する。非常にsmokyで味も強く、またカリフォルニアワインの樽を使用するため同時に甘みも広がる。個性の強い一杯で幸先の良いスタートとなった。
バスに乗り、島で一番大きい町のボウモアに向かう。深い入江を臨む牧草地の丘に、羊の群れと人里がまだらに広がる。
蒸溜所に行く前に、旅の1つの目的である牡蠣を嗜む。アイラ島では、人々は牡蠣にウイスキーをかけ、その調和を愉しむ。
クリーミーで潮の香りが強い濃厚な牡蠣と、ボウモア12年のピートの風味が絶妙に互いを引き立てあう。牡蠣の殻に残ったウイスキーをすすり、静かな海を眺める。
人生は何とも素晴らしいと思う。
(2017年9月)
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