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学びの都「学都」を福井に出現させよ。

【 追加記載: 1/22-23の「XSESSIONS」の開催は延期し、新しい日程は、3/5-6となります。】

福井に小さな学びの教室を生んできた福井市事業・X SCHOOL。今年の2日間(3/5-6)の新企画である『X SESSIONS』に、プログラムディレクターとして参画させてもらうご縁をいただきました。

『X SESSIONS』は、福井のまちなかに学びの場を拓き、JR福井駅周辺の3会場を舞台に、2日間に渡りくりひろげられるトークセッションの交響体です。さまざまなゲストスピーカーとの対話から、まちとわたしたちの次なる行動への学びあいが生まれる機会となればと願っています。

ここ一年、大学での学びに身を置いてきましたが、人類の大学での学びの起源に立ち戻った時、大事にしているのはヨーロッパ最古の大学と呼ばれるイタリア・ボローニャ大学のはじまりの歴史です。

当初は、大学(UniversityやCollege)という呼ばれ方はされておらず、史料にはStudium/スタジアムとの記載が残っています。はじまりのときには、私たちが現代において想像するような大学固有のキャンパスや建物があったわけではなく、広場などのまちなかで野外授業が行われたり、教えられる人が住んでいる家や商いするお店に人が集り、まち全体が学びのスタジアムとして機能していたのです。

また、学びへの姿勢も、現代の大学の仕組みとは異なります。学びたい市民/学生が学びたいことを学ぶために自分達でお金を出し合って先生を選び招き、学びを進めていきました。大学は、学生の自治組織/ギルドにより運営されていたのです。そして、学びたい市民/学生と教養を持ちものを教えられる先生がいる学びに溢れた街は、学びの都「学都」として、多くの人々を地域内外から引きつけることになったのです。

さて、今回福井で開催される『X SESSIONS』は、福井駅前の徒歩5分圏内に位置する3つの会場(XSTAND、クマゴローカフェ、未来Lab.)を行き来しながら、ジャンルの異なるトークセッション(18セッション)と各会場から全員がオンラインで参加できる共通セッション(3セッション)を織り交ぜて開催されます。

福井のまちなかが、交響するStudium/スタジアムとなってくれます。まちづくり・食・アート・ものづくり・働き方などなど、さまざまな活動をつくりだしている話し手と、ともに学ぶあうことができる、大事な大事な2日間です。

コロナ禍の先行きが不透明な中だからこそ、子ども達ばかりでなく、私たち大人たちこそ学びを止めてはいけません。2024年春に向けて、福井のまちなかの大きな変化を、100年に一度のチャンスであると主体的に選び取るためにも、学びという営みは幸せで豊かなまちの基層であると考えます。

学びの都「学都」としての輪郭が、ふくいのまちなかからぼんやりと出現する2日間になれれば幸いです。

高野翔

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