![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90043742/rectangle_large_type_2_9155a8e21ee3bea92e25fe166e4314b1.png?width=1200)
THE TELESCOPEまでの日々2
ちょうど去年の今頃、僕は自分がなんのために音楽をしているのか本気で悩んでいた。
"僕が歌う意味"とか、"なんのために"かが明確じゃない僕は、結局自分の事しか考えてないんじゃないか。音楽をやる意味が世界にとって全く無いんじゃないかって思った。
そんな時あるYoutubeであるアーティスト同士の会話を聞いた。
そのアーティストはほとんどその時の僕と同じ悩みをしていて、それを別のアーティストに質問していた。
どうしたらいいんだろう。って。
すると質問された某有名アーティストはこう答えた。
「お前ごときが"誰かのため?"おこがましい」
「自分のためだけにやれ。誰もお前の言葉なんか望んじゃいない」
この言葉は冷たくない。この言葉はアーティストにとってすごく優しい。僕はきっとこの言葉に命を救われた。
そしてその時本気で"もう伝説になるのはやめよう"って思い、前作のアルバムの収録曲 「Legend」が誕生した。
同時に僕の長年にわたる鬱っぽい日々が終わった。
俺はこれから自分のためにやる。
誰かのためなんて考えない。自分のために自分を歌ってそれで誰かが自分の事と置き換える事が出来るならそれでいい。
はずだったんだ。
最近ちょっと視える景色がある。
誰も知らない田舎の街。
布団も壁もちょっと薄い。
でも分厚い何かを人と話す度に感じる。
それが怖くて大きな鎧を付ける。
生身じゃ人とは関われない。
大きな武器を振り回して自分を守る。
日々は動いて行くんだけど自分はずっと時間の中に取り残されていて、
それが物凄く怖くなる。
だから音楽を聞く。
それはまるでシュノーケルのようで、
まるで知らない新しい別の世界を覗いてるようで。
僕がその時1番知りたいことを常に知っていて、
流れる日々とか、仕事とか学校とか生きている事すら忘れてしまう。
そして布団の中で小さく笑う。
最近そんな人の姿がよく視える。
すこし懐かしい。ほんとに昔の僕みたいなんだ。
そしてこんな人達がたくさん居る事を直感で感じている。
だから僕が彼らにとって唯一直接話ができる人間何じゃないかって思う。
僕の言葉なら信じてくれるんじゃないかって。
僕がこれからきっと世界を変えるこの人達の背中を優しく押してあげれる。って。思う。
こんな綺麗事をあのインタビューに答えていた某有名アーティストの人に話せば僕は罵倒されるだろうか。
「お前ごときがおこがましいんだ。誰のためにやるなんて考えるな。自分のために音楽を始めたんだろ?目的をすり替えるな 。」
だから明日言い返そうと思う。
「うるせえ。俺も変わったんだよ。大切なもののために変わる事を俺は恐れていない。俺はみんなの1番深い心に寄り添うために、誰よりも自分と向き合うんだ。俺だけはあいつらの味方でいたいんだ。誰かじゃない、俺がそれを望んでる。だからほっといてくれ。」
明日はTHE TELESCOPEを出して4日しか経ってないんだけどアルバムのリリースワンマンライブ。
頑張ろうと思う。