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手抜きのすゝめ

学校の教員をしていて、沢山の生徒の自主学習の様子を見てきました。

自学が効率よく進む生徒がいる一方で、あまりはかどらない生徒もいます。

その傾向というのは一概に言えるものではありませんが、上手く回せている生徒の特徴にある一定の傾向があります。

それは「あえて手を抜く場所を作る」上手さ、です。

受験勉強における自学というのは、非常に長いスパンで取り組むプロジェクトになります。それこそ年単位で挑む、人生で最初の大仕事とも言えます。

毎日が精一杯の張り詰めた状態では、継続した取り組みなどできようはずがないのです。長期間の継続において、無理をしないということは必要不可欠な要素です。

ノートに板書を丸写しをしない、闇雲に全てを書きなぐって暗記しない、解けそうな問題を解き流す、疲れた時に仮眠を挟む、など当たり前の積み重ねです。

全体の状況を見極めて緩急をつける、非常にシンプルですが自分でその手を抜く場所を見つけるのはなかなかに難しいのです。

逆に、あまりにも手抜きが過ぎれば当然学習効果も下がるわけで。

このあたりのさじ加減は、何年も指導者として生徒と接していても伝えることが難しい部分です。

継続するために「あえて手を抜く場所を作る」、口にすると批判を受ける表現かもしれませんが重要なことだと思います。

もしかしたら、手を抜ける場所を探そうとする行為そのものが、業務の効率化や改善の糸口になるかもしれません。

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