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日本遺産 塩竃散策から白石城へ(その1)

諸国一の宮のひとつであり古くから塩竃の人たちのあつい信仰を集める鹽竈(しおがま)神社は、2016年に日本遺産「政宗が育んだ”伊達”な文化」の構成資産に指定されています。

今回は、鹽竈神社を中心に塩竃の町を散策するとともに、同じく日本遺産に指定されている国宝大崎八幡宮、そして、電車を乗り継ぎ、続日本100名城の白石城まで足を伸ばしました。2020年11月

このnoteを書いている人:
おやちょう
日本の歴史・文化・自然・世界遺産、国宝、(続)100名城、日本遺産、建築、町並み、旧街道、映画、日本酒などに興味があります。京都/奈良/横浜/鎌倉/江の島などなど…。

■4度目の訪問 国宝大崎八幡宮

東京駅発6時32分発の新幹線に乗り、朝8時過ぎに仙台駅に到着。今回はバスではなく鉄道で大崎八幡宮に向かいます

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今回は塩竃市中心に散策する行程を組みましたが、その前に仙台市にある大崎八幡宮を訪れようと思います

大崎八幡宮は、本殿や拝殿などの社殿が国宝に指定されており、初めて訪れたときは修復直後で美しい社殿を堪能できたものの、当時はコンデジでの撮影でした。

その後2度訪問しましたが、工事中だったり夕方だったために逆光だったりといい条件で撮影ができず、いつかもう一度訪問したいと考えていました。今回は千載一遇の好機と捉え、逆光にならない朝一番に訪問することとしました

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仙台駅から仙山線に乗り4駅目の東北福祉大前で下車します。ここから歩いておよそ15分、大崎八幡宮の北参道に到着します。天気は快晴、久しぶりの国宝鑑賞に胸が高鳴ります。

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表参道を経由することもなく、いきなり重文指定の長床の前に出ます。

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ここをくぐっていよいよ国宝社殿の前にでるはずですが、なんと社殿の前に大きな棚のようなものが出来ていて、正面から国宝社殿を拝観することが出来なくなっていました

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やむなくお参りを済ませてから斜めの位置から社殿を撮影しました。撮影を終えたら表参道を歩いて階段を下り仙台駅行きのバスに乗ります。

国宝大崎八幡宮の写真集へは以下のリンクからどうぞ。

■レトロな建物と海産物の町 塩竃

仙台駅で仙石線に乗り、本塩釜駅で下車します。駅には観光地でよく見るご当地キャラクターのパネルがありました。ここだけでこんなにもたくさんのご当地キャラクターがいるんですね。「むすび丸」はわかりますが、塩竃のキャラクターはどれなんでしょうか。

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さて、本塩釜駅を出てここから塩竃の町を散策します。駅前ロータリーの郵便ポストの上にカツオが鎮座しているのは、漁業の町ならではということでしょうか。

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駅前の観光案内所で地図をもらって歩き始めます。「老舗とガス灯の町並み」(鹽竈海道)を歩くと最初に現れるレトロな建物は、太田與八郎商店です。江戸時代末期から味噌と醤油の醸造を始め、昔ながらの味を今に伝えています。

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続いて現れたのは丹六園。お茶や茶器の販売のほか、銘菓「志ほがま」の製造元として広く知られているそうです。

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鹽竈街道をさらに歩きます。間もなく現れるのは阿部勘酒造株式会社の建物。塩竃が誇る銘酒「男山」の蔵元で、創業は江戸時代中期の1716年(正徳6/享保元)。以降300年余りこの塩竈で酒を造り続け、現在の社長で14代目になる歴史ある酒蔵です。

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阿部勘酒造株式会社の隣りにあるのは、荻原醸造の建物です。入口脇にある大きな醸造樽が印象的ですが、そのすぐ脇には「津波到達の碑」があります。

そういえば、本塩釜駅前からここまで歩いてきたところは、町並みがとてもきれいで工事中のところも多くありましたが、これも津波のせいだったのかもしれないと思うと、少し複雑な気持ちになりました

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人気アニメ「鬼滅の刃」の主人公竃門炭次郎の「竃」の字の書き方を記載した塩竃市役所へのアクセス数大変な伸びを見せたそうですね。
「竃」の字の書き方は下記のリンクを参照してください。

■塩竃の象徴、鹽竈神社へ

荻原醸造の建物から少し歩くと、右側に立派な鳥居と階段が見えて来ます。ここからいよいよ鹽竈神社へ入ります。その前に、202段の階段を登らなければいけません。木立の間から鹽竈神社の建物がわずかに顔をのぞかせているのが見えます。

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鹽竈神社(正式名称は「志波彦神社・鹽竈神社」)は、創建の年代は明らかではないようですが、古くから陸奥の国一の宮として、朝廷や地域の人々のあつい信仰を集めていました。

本殿・拝殿を始め、廻廊・随身門など、実に14棟もの建物が重要文化財に指定されています。先ほどくぐった階段下の立派な鳥居も重要文化財のひとつです。

階段を登り切り、最初に現れた建物は随身門、今日二つ目の重要文化財です。ここをくぐると門及び廻廊が現れます。これで重要文化財は三つ目となります。

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門をくぐると正面に左右宮拝殿、その向こうに廻廊や左右の本殿などが並びます(いずれも重要文化財)。

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敷地内右手には別宮拝殿やその奥に別宮の本殿などの建物(こちらも重要文化財)があります。

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重要文化財指定の14棟の建物はどれとどれか、ネットで調べてひととおり写真に収めました。これでもしもこれらの建物が国宝に指定されても、もう一度写真を撮り直しに行かなくて済みます。

訪問したのは11月の下旬でしたが、時節柄七五三のお参りが多く、人を写真に入れずに建物を撮影するのにひと苦労でした。

重文指定の建物14棟の配置は、以下の写真を参照してください。

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■最後に

さて、これから塩竃の町に戻って昼食にしようと思います。塩竃といえば寿司の町。漁港が近く、「ひがしもの」とよばれるブランドマグロを始めとした海産物の町。期待に胸が高まるところで、続きは次回に回すことにします。

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sho@かまふち 管理人|国宝・城・世界遺産・日本酒…
ありがとうございます!ホッピーを買おうと思います。