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下関・小倉・門司の旅 その② ~小倉城~
北九州小倉は関門海峡に面し、古くから交通の要衝であり多くの豪族たちの攻防の地でもありました。
国宝住吉神社を訪問した後は、新下関駅から在来線に乗って北九州に入ります。目的は小倉城、初めての訪問に気分も盛り上がります。2023年9月
※この記事は前回の続きです。前回をお読みでない方は下記のリンクからどうぞ。
■このnoteを書いている人:かまふち管理人"sho"
日本の歴史・文化・自然・世界遺産、国宝、(続)100名城、日本遺産、建築、町並み、旧街道、映画、日本酒、折り畳み自転車などに興味があります。京都/奈良/横浜/鎌倉/江の島などなど…。
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■長崎街道を歩く
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小倉駅は駅ビルの中からモノレールが出てくるとても近代的なビルです。ここから小倉城を目指して歩きます。
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暫く商店街を歩くと柴川に到達します。右前方には木製の橋が架かっています。
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この木製の橋は常磐橋といい江戸時代初期に架けられたといわれています。
常盤橋は、細川時代(江戸時代初期)に紫川の東側を東曲輪として開発したときに、以前からの城下町であった西側(西曲輪)とを結ぶ橋として架設されたといわれています。当時は大橋と呼ばれ、元禄5年から7年に架け替えられてから、常盤橋と呼ばれるようになったようです。江戸時代、常盤橋は、小倉から九州各地にのびる諸街道の起点であり終点でもありました。長崎街道、中津街道、秋月街道、唐津街道、門司往還の5つを「小倉の五街道」と呼びますが、そのすべてがこの橋につながっていました。 当時、紫川の西と東を結ぶ橋は2つしかなく、城下町小倉の中心地は室町・京町筋だったことから、常盤橋は非常に重要な橋であったことが推察できます。
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常磐橋を渡って左折し暫く進むとやがて小倉城の堀に到達します。
■抹茶で一服 小倉城庭園
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小倉城庭園は江戸時代の大名屋敷を再現した施設で、以下の4つのゾーンに分かれています。
展示ゾーン
庭園ゾーン
書院ゾーン
体験ゾーン
■展示ゾーン
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展示ゾーンには常設展示や企画展示などがあり、日本の伝統的文化である礼法の歴史や伝統文化に関する多彩な展示が行われています。
■庭園ゾーン
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庭園ゾーンに入ります。いわゆる「池泉式回遊庭園」で、池面が周囲よりかなり低い「のぞき池」となっています。別名「浮見の庭」ともよばれています。
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庭園から見る書院はなかなか絵になります。
■書院ゾーン
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小倉城庭園の書院は広縁の一部が池に張り出す「懸造り」になっています。
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「懸造り」とは急峻な崖や山の斜面にへばりつくように建てられた建築様式のこと。全国的には京都の清水寺が有名です。
小倉城書院では、懸造りのために眼下に広がる庭の眺めを楽しむことができます。
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また、この書院は「上段の間」「一の間」「二の間」「取次の間」などからなり、この日は豪華な打掛が展示されていました。
■体験ゾーン
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体験ゾーンには書院の待合いを兼ねた立礼席と和室があり、茶会や立礼席での抹茶を楽しむことができます。
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私も抹茶をいただくことにしました。最初に歌が書かれた紙が添えられた茶菓子が出されました。
松尾芭蕉の歌は江戸で詠んだもののようですが、その内容は小倉城庭園に繋がるものがあるように思います。
「名月や 池をめぐりて 夜もすがら」
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抹茶が入っている茶碗にはとんぼの絵が描かれています。とんぼはまっすぐ前に進むことから「勝虫」として武士に好まれました。城跡の茶室で提供する茶碗にとんぼが描かれているのも理にかなっていますね。
お菓子と抹茶を美味しくいただき、よい休憩となりました。
■抹茶の料金等は下記公式サイトをご確認ください。
■小倉城天守に行こう
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小倉城庭園を出て小倉城歴史の道を歩き「しろテラス」前から小倉城天守方面に進みます。
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小倉城大手門を過ぎたら緩やかな坂を登ります。
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暫く歩くと小倉城天守閣のある広場に到着します。
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天守閣前の広場には宮本武蔵と佐々木小次郎の像などがあります。
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小倉城の歴史は戦国時代末期に毛利氏が築城したことに始まり、その後細川氏、小笠原氏などが居住しました。
天守閣は1837年城内から発した火災によって焼失し、その後再建されませんでしたが、第二次世界大戦が終結したのち1959年市民の熱望によって再建されました。
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小倉城は2019年3月に刷新され、1階はシアター、2階は歴史に関する展示、3階は宮本武蔵と佐々木小次郎のフロアーとなっています。
4階はギャラリースペース、5階の展望台からは眼下に小倉の町を見下ろすことができます。
■小倉城武将隊の演技を鑑賞
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小倉城武将隊は、小倉城の知名度や魅力の向上を目的的とした「スーパー城エンターテイメント集団」です。
2022年に結成され、私が小倉城を訪れた時点では全国で最も新しい武将隊です。
演目は演劇と演舞があり、私も他のお客さんと一緒に楽しくも美しい演技を楽しみました。
■小倉城
所在地:福岡県北九州市小倉北区城内2-1
入場料:一般350円 ほか共通利用券などあり。詳細は公式サイトを参照してください。
■Youtube動画
■最後に
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初めて訪れた北九州小倉。小倉城を楽しんだのはもちろんのこと、長崎街道などの新しい発見がありました。やはり旅はいいものですね。
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下関にホテルに戻ってから、名物の「ふく料理」を堪能しました。
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■本記事に記載の長崎街道と常盤橋は、日本遺産「砂糖文化を広めた長崎街道 ~シュガーロード~」の構成文化財です。
詳しくは下記の公式サイトをご覧ください。
「下関・小倉・門司の旅 その③」へは以下のリンクからどうぞ
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