「関係人口」について話したよ。
昨日、職場である豊岡劇場で開催していただいた【関係人口トークイベント】を経て感じたことを書き留めていく。
▽イベント概要
島根を拠点にするローカルジャーナリスト・田中輝美さんが、このたび書籍『関係人口をつくるー定住でも交流でもないローカルイノベーション』を木楽舎から発刊されました。関係人口とは、思いのある地域へ定住しなくても継続的に、その地域に関わる人のことを指し、その考え方は人口減少の今、注目されています。今回は、ローカルジャーナリストの田中輝美さんと豊岡劇場のマネージャー伊木翔さんが対談します。
そもそも関係人口ってなに?
ざっくりいうと
定住人口|住んでいる人
関係人口|訪れてる人
交流人口|首突っ込んでる人
認識は様々で、未だ概念の域を出ないので明確な線引きがない。要するに読んで字のごとく、「関わっている人」のこと。
それって交流人口と何が違うの?
って聞かれたら線引きなんてないんだから僕も困るけど、個人的には【交流以上、定住未満の人たち】を「関係人口」だと認識している。
印象的だった田中輝美さんの言葉
関係人口というのは「離れていても地域に関わってくれる人たち」「地域を共につくる仲間」
交流人口は祭りに来て、おもてなしされて消費して帰っていく人たち。関係人口は一緒に神輿を担いでくれる人たち。
足りていなかったり、求められている役割と何か貢献したいと考えている人の好きなことが掛け合わさるといい関係が築けるのではないか。
巻き込まれる人がいないと巻き込み上手は存在しない。
「関係人口」は地理的条件・物理的距離から逃れられない。
地域の魅力とは「課題がある」こと。(個人的にこれがすごくインパクトあった)
関係人口の数値化・見える化は可能か。
質問タイムの中でもメイントピックとなったこの質問。
(「関係人口の数値化・見える化は可能か」という質問に対して)
「人口」と言われている時点で数の話になってしまうんですが、実際は数値化・見える化は難しいし、数値化・見える化するべきではないかもしれない。多ければいいというものではなく、どれぞれの課題やプロジェクトに対して適切な人数というのがあるはずなので、そこを設定した上で設定をクリアした課題(やプロジェクト)の解決(達成)などを指標化するのがいいかもしれないですね。
関係人口の在り方
関係人口の在り方として個人的な理想は「手法ではなく、概念であって欲しいな」というのが正直な意見でした。話を聞けば聞くほど、「関係人口という手法が課題解決に繋がる」というより「課題解決に繋がった要因として、関係人口があった」という方がしっくりくる。今まで説明できなかった事象が、この言葉を使うことによって説明できるようになるだけで十分に役割を果たしているんじゃないかな。
▽イメージはこんな感じ
1|課題や達成すべきミッションの設定
2|必要な役割とメンバーの数を設定
3|地域内に担い手がいない役割や足りないメンバーを募る
4|解決・達成に向けて計画と実行
5|解決・達成
6|3で地域外から関わってくれた人が結果的に「関係人口」だった
もちろん、より多くの人たちがこの言葉を使うようになったり、言葉が生き続けるには学術的に事例の研究を深めたり、批判を浴びたりしながら、定義を明確にしていかないといけないのかな。と、少し寂しいけど、そう感じました。
関連書籍
『関係人口をつくるー定住でも交流でもないローカルイノベーション』(田中輝美 著)
月刊ソトコト 2018年2月号「関係人口入門」
都市と地方をかきまぜる~「食べる通信」の奇跡~(高橋 博之 著)
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ、サポートお願いいたします!
家族に美味しいものをご馳走しようと思います。