食べ痩せを積極的に勧めたくない5つの理由
こんにちはSHOです。僕のnoteを読んで頂きありがとうございます。
今回のテーマは【食べ痩せ】についてです。
「食べて痩せる」というフレーズは、ダイエットをしている人であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
僕ももちろん聞いたことがあります。
夢のようではありませんか?ダイエットって「食事制限をしないといけない」というイメージがある人が多いと思いますので、食べても良くてそれでも痩せることができるのなら、すぐに実践したいと思う方も多いはずです。
ダイエット指導者でも「食べ痩せ」を積極的に推奨している方もいらっしゃいます。この言葉はインパクトがあるしある程度認知もされつつあるから、使いたくなる気持ちも分からなくはないです。
でも、僕はこの言葉を積極的に勧めたくないのです。
「食べて痩せる」というこの夢のようなフレーズ。これが可能ならたくさんのダイエッターの方々を救うことができるのかもしれません。実際にこれは不可能ではないのですが、僕は勧めたくないのです。
今回の投稿では、なぜ僕は「食べ痩せ(食べて痩せる)」というフレーズを勧めたくないのか、その理由をお伝えしてまいります。
「痩せることが出来れば何でもいいんだ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は一ダイエット指導者として、自分の理念・ビジョンを持って活動していきたいので、自らの理念に反したことはしたくないのです。
文章の構成としては、今回はまず結論からお伝えしていきます。そして、なぜこのように考えるのかその理由をお伝えしていきます。
結論をご覧頂いて、その理由もご興味お持ち頂いたら最後まで読んで頂けると嬉しいです。
○食べ痩せを積極的に勧めたくない5つの理由
では、まずこのように考える理由を端的にお伝えいたします。
この5つです。
順不同になりますが、僕がなぜこのように考えているのかをお伝えしていきます。
○身体の原理原則
人間の⾝体は「生命を維持する」という目的で【消化・吸収・運搬・代謝・排泄】という過程を絶えず繰り返しています。これを⾝体の原理原則と僕は勝手に呼んでいます。(絶対に変わることのない不変の原理)
これは具体例を出して話をしたほうがイメージしやすいかなと思います。
例えばこのりんご。
食べたら身体の中でもずっとこの形でいるわけではないのは、これは誰しもがご理解して頂けると思います。
なぜか?それは身体の中に含まれる数々の酵素によって消化されるからです。消化されたりんごに含まれている栄養素などは腸で吸収されます。逆に言えば、吸収されないと意味がないんです。なので、腸内環境がきちんと整っているかはとても大事なことです。
吸収された栄養素は血中に入り血液が運搬していきます。なので、血流が良くないとしっかりと運搬されていきません。
血液に乗って運ばれた栄養素は身体の各組織にて化学反応を起こします。これを代謝といいます。身体がしっかりと代謝を行っているから我々は日々生きていくことができるのです。
吸収されなかったものや、身体にとって不要となったものは体外へ排出されます。これを排泄といいます。わかりやすいのは尿や便です。きちんと排泄されれば良いのですが、例えば便秘になったりすると、本来身体にとっては不要なものは体内に留めておくことになるので、腸内環境が悪くなっていってしまいます。
1つ1つの過程においても、何かしらエラーがあれば不調をきたすようになっています。これらは一連のメカニズムで動き、どの過程に滞りが起こってもうまく機能しないようになっているのです。これはダイエットにとどまることなく、身体の健康に関して考える際にベースとなるものなので、覚えておいて損はありません。
○体内酵素の働き
そして、この過程に大きく関わっているものが体内酵素です。体内酵素は2種類に分かれます。
●消化酵素
これは食べ物を分解する際に働くもので、一連の消化・吸収の全てのプロセスで関わっています。
(例)
・炭水化物:アミラーゼ
・脂質:リパーゼ
・たんぱく質:ペプチン
●代謝酵素
臓器や組織の細胞の中で、栄養素の作り変えや臓器の修復などに携わっています。身体の中ではたくさんの代謝が行われていますが、酵素なしでは行うことができません。健康に生きるためには代謝が正常に行われることはものすごく大事なことなので、代謝酵素が働きは非常に重要です。
ちなみに、体内で 1最も酵素を使う作業が消化です。消化・吸収のプロセスでは、1 日に数ℓものの消化液が分泌され、体内で作られるエネルギーの約8割を使っています。
要するに、食べることは⾝体にとって非常に負担がかかることなのです。
我々は、日頃当たり前のように食事をしていますが、身体の中では酵素が毎日重労働を行っているのです。
そして、食べ過ぎ、⾼たんぱく、⾼脂質の食事、添加物が含まれた食べ物を摂れば、それだけ消化・吸収に時間や手間がかかってしまいます。すなわち、それだけ消化酵素の出番が増えることになるので、代謝酵素の働きがその分低下してしまいます。 これはどういうことかというと、仮に酵素全体で【10】の力を持っているとしたら、消化酵素で【8】使ってしまうと代謝酵素で使えるのは【2】だけになってしまうということなのです。
なので、これを解消するためには「ファスティング(断食)」をすることで消化作業を休ませて、消化酵素を節約させるようにすれば、その分だけ代謝酵素の合成がパワーアップすると僕は考えています。
○現代人は食生活はどうか?
これを読んでいるあなたは1日に何食食べていますか?
僕は子どもの頃から「朝・昼・夜」の3食をきっちり摂りなさいと教育を受けてきました。むしろ、1食でも食べなかったりすると「どうしたの?体調悪いの?」と心配をされていました。
このような教育を受けてきた場合、潜在的にファスティングをすることに抵抗を抱いてしまうことが多いです。
いやいや、そうはいっても1日3食きっちり食べることで身体のスイッチがきちんと入るし健康なんだ、バランスがいいんだ、国も1日3食きちんと摂ることを推奨していると仰る方もいるでしょう。僕は1日3食を否定するつもりはありません。
ただ、現代は食の欧米化が進み、食べているものが動物系の食品だったり、添加物が多く含まれているものを食べる機会が増えているので、とにかく消化が大変なのです。なので、現代人の食の在り方では、体内酵素の多くを消化酵素に割り当ててしまい、⾝体を機能させるための代謝酵素が⼗分に働いていない人が多いはずなのです。
正常に代謝が行われていかない状況が長く続いていくとどうなっていくでしょうか?
・⾝体に必要なものが作られない
・毒素が排出されない
・細胞の再生、修復がおぼつかない
・体調が悪化しやすい
・病気になりやすい etc...
なので、単純に身体に良いものだけを摂っているだけでは僕は足りないと思っているのです。「食べない」という選択肢を日常生活に取り入れることで、代謝酵素の働きを活性化させることが現代人には求められていると考えます。
○まとめ
以上を踏まえまして、上でお伝えした結論について再度理由づけをしていくことにします。
これは、ここまで読んで頂いた方ならご理解して頂けるかと思います。現代人は「食べ過ぎ」または「食の欧米化」が進んでいることによって、とにかく消化酵素を使いすぎなのです。消化作業を休める手段として定期的なファスティングを僕はお勧めいたします。
「食べ痩せ」というのは、現代の食生活の問題点を解消する1つの手段だと言えます。問題は食べるものの「質」にあるのです。なので、考える手段としては①良質なものをとること、または②不足しているものを補う この2つが主な手段だと考えます。
どちらを選択するにしても、これらを可能にするためには新たな商材が必要となります。このような仕組み・マーケティングを生み出して新しい市場を作り出すために一役買ってるのが「食べ痩せ」というキャッチなフレーズだと僕は考えます。
「食べる×痩せる」という認知的不協和が起きているので、人は興味を示します。そして、これが可能であれば人は行動に移したくなる悪魔的マーケティングなのです。
ただし、繰り返し申し上げますが、僕は新しい商材が出てこようが現代人は食べ過ぎかつ動物性食品の摂りすぎだと思っているので、消化作業を抑える工程をどこかで加えないと意味がないと考えています。
すなわち、僕は「食べ痩せ」を最優先事項だと考えていないのです。これが健康のための第一手段だという認知を世間に広めたくないのです。
これも今までお伝えしてきた通りです。
「1日3食食べなさい」と教育を受けてきた人からすれば「食べない」という選択は不安になるかもしれません。
さらに、現代人は糖質摂取過多で糖質依存になっている人が多いので、とにかく何か食べたい!お腹が空いて我慢できないという人も多いです。外食できるお店がとにかく多いし誘惑は果てしないので「1日すら食べることを我慢することなんで無理だ!」と考えている人も多いでしょう。
そう考えている人にこそ、身体の原理原則をしっかりと伝え、ファスティングの必要性と有効性を知って頂きたいです。
「食べ痩せ」と聞くと、シンプルに「何を食べてもいいんだ」と勘違いをしてしまう人が一定数いるのです。
そんなはずがありません。
夢を打ち砕くような言い方をして大変恐縮ではありますが、事実なので仕方がありません。そんな簡単なものではありません。
なので、食べ痩せを実現するためには勧める側には丁寧に説明をしなければいけない「義務」のようなものが発生すると考えます。
ファスティングも同じ。これは単純なダイエットとは違います。誰でも行えるものではなく、ファスティングを行うべきではない人もいます。例えば妊娠中の方だったり、重度の糖尿病患者の方だったりetc…
身体の原理原則の話や酵素の話など、きちんとした知識を提供して、頭でしっかりと理屈が分かった上でファスティングも行います。だから、食べ痩せもそうあるべきなのです。
にもかかわらず、単純に「食べて痩せることができる」というキャッチなフレーズだけ前面に出して高額商品を買わせたり、サービスを販売したりするような人たちがいるからタチが悪いんです。食べ痩せを勧める人がいたら、どんな商品・サービスを勧めてくるのか見定めた方が良いでしょう。
④と同じようなことではありますが、ダイエッターからすれば「食べ痩せ」が実現できるのであれば、まさに夢のようなことでしょう。
でも、そんなシンプルなものではないのです。
僕はダイエットの「本質」を追求していきたいんです。
だから、はっきり申し上げると「そんな理屈っぽいこといいから、ただただ痩せさせてほしい」と思う方もいるでしょう。実際そうだと思います。
難しいことなんて分からない、ごちゃごちゃ説明なんてしなくていいから、もっと分かりやすく簡単に教えてくれと。
でも、僕はそんなことしたくないんです。お客さまのニーズに応えていない、エゴだと言われてしまえばそうなのかもしれないのですが、ただただ痩せることができるだけのダイエットに何の意味があるのかと思ってしまいます。
一時的にあっさりと痩せることができても、マインドが整っていない、理屈が分かっていない情報弱者のままでいたら、情報強者が仕掛けるマーケティングにこの先もずっと踊らされ続けるわけです。
「それでも良い、一生私はダイエットをし続けます」という宣言をしたい人なら構いませんが、僕に関わって頂ける人にはそんな人になってほしくないのです。
世の中の商業的なマーケティングに振り回れることがないくらい、しっかりとした情報・知識とマインドを身につけて、どんな状況においても自分をコントロールすることができるくらいになって頂きたい。
ネットですぐ検索されるようなシンプルで簡単なダイエットノウハウにすぐにクラッとくるような人にはなってほしくないのです。
そういう意味でも「食べ痩せ」のような、すぐに食いつきやすいフレーズを僕は世の中に広めたくないから、積極的に勧めたくないのです。
「食べ痩せ」を否定しているわけではなくて、積極的に勧めたくないということはご理解ください。あくまで二次的なものであって、第一義ではないとう意味なのです。
今回は以上となります。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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