鏡よ鏡よ、美容院での過ごし方を教えてください
今年も梅雨がやってきた。
天然パーマ大敵のアレだ。
祖父→父→私と受け継がれた天然パーマはお手入れしないと髪の毛が絡まったり、変な方向へ跳ねてしまうのだ。
中学生の頃、プールの後の授業で必死にタオルドライをしていると、後ろから小さく折り畳まれた手紙を渡された。
そこには
もずくみたい
とバッサリ感想を書かれていた。
濡れている髪の状態をわざわざ手紙で書かなくても、と思うが。
以来天然パーマ(以下天パ)ともずくというワードに敏感になり、もずくに至ってはほとんど食べてきていない。
(もずくは何も悪くない。)
このもずく事件がきっかけかどうか忘れたが、とにかく天パに悩んでいた私は中高のあたりか親にお願いして半年に1回。必ず梅雨の前には美容院で縮毛矯正してもらうようになった。
就職して働くようになってからは3〜4か月ごとに頻度を増やし、その時の状況に合わせて縮毛矯正かストレートパーマにするかスタッフさんと相談して決める。
そこまで美容院にお世話になる頻度が増えると担当のスタッフさんだけでなくアシスタントさんもだんだん顔なじみのスタッフさんも増えてくる。とても安心する。
そんな中、例のコロナで美容院通いも途切れそうになり、緊急事態宣言が解除されたのが梅雨直前。美容院に駆け込んだ。
そして周りをぼんやり見ていて気づいた。いや、ホントは前から薄々思っていたのだけども。
周りのお客さんはスタッフさんとおしゃべりしながらカットしてもらってる。
私はというと聴覚障害で人工内耳ユーザー。
つまりシャンプー〜ドライヤーの間のカットやパーマかけてる間は無音状態。人工内耳もまた湿気がNGなの。
なのでおしゃべりタイムはシャンプーに行く前のカット希望を聞かれる時。
となると私にできることは筆談をお願いし、鏡の中でたまにぶつかる視線に笑顔で応え、慣れたスタッフさんとはメニューや流れ、髪の長さの微調整かなんかをアイコンタクトやメモを使ってやりとりする。今はマスクで対策してるから口元を読むこともできない。
それを理解してくれてるのか筆談のためにメモをある程度束にしてくれ、入れ替わり立ち替わりスタッフさんがパーマ中の様子を見にくると必ずこのメモに目を通す。筆談はどうやらどこまでパーマが進んでいるかなど確かめているようだ。カルテみたいやん。
それ以外は雑誌を読んだりぼーっとスタッフさんの流れるような手捌きを鏡越しに眺めるだけ。
たまに船を漕ぐこともある。眠気には勝てない。
もしかしたら世間話をする他のお客さんに憧れてるだけなのかもしれない。
たまに大阪のおばちゃんの如く「なあ、聞いてくれる⁇こんなことがあってん!」と言った感じで無音の向こうの人様のおしゃべりに勝手にアテレコつけながら想像するのだけど、別にそこまでじゃなくていい。
ただ気まずくならない程度にお話がしたいのだ。
一方でただひたすら流れるような施術に見惚れるだけでいいのか?とも不安になる。
聴覚障害の人だけでなくお話しするのが好きな人も話しかけられるのが苦手な人もいろんな人がいるでしょう。美容師さんももしかしたら。
このnoteに寄り道してくれたあなた。よかったらあなたの美容院での過ごし方を教えてください。
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