2024/11/4週|マーケティング活動の投資対効果の計算式memo - プレイヤーが複数存在する場合
マーケティング担当として投資に対する説明責任を果たすことは多いと思います。2つのプレイヤーをマッチングするようなTwo-sided platformにおいては一つのプレイヤーへのプロモーション活動が間接的にもう片方へのプロモーション活動になっているケースもあります。
今日はこの種のことを取り込んで効果を説明する方法について、memoを残しておきます。
配分率を設定する考え方
2つのプレイヤーそれぞれについて、LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得コスト)を整理するところから始めましょう。
CACはマーケティング活動もそうですがセールス活動における人件費も考慮するようにします。
CAC = (マーケティング費用 + セールス人件費)÷ 新規獲得顧客数
以下にプレイヤーAとプレイヤーBにかかる費用の例を定義します。(先に下の式も見ながら読んでもらうとわかりやすいかもしれません)
マーケティング費用の配分:
A向けマーケティング費用(MA)
B向けマーケティング費用(MB)
両サイドに寄与するマーケティング費用(MAB)
セールス人件費の配分:
Aのセールス人件費(SA)
Bのセールス人件費(SB)
新規獲得顧客数:
Aの新規顧客数(NA)
Bの新規顧客数(NB)
この時に両サイド(プレイヤー)のCACは下記のような計算式になります。
ここで プレイヤーAとBに両方に寄与する施策の費用についての 配分率 が入っていることがポイントです。
配分率は双方への貢献度を加味した指標になり、以下のような考え方・性質を持ちます。
配分率は、各サイドの収益貢献度や新規顧客数に基づいて設定します。
配分率_A + 配分率_B = 1
ここで、「両サイドに寄与するマーケティング費用」として何を計上するかは実務はある程度コンセンサスをとっておく必要がありそうです。
。。。
次にLTVについてですが、こちらはそれぞれについて例えば下記のような要素から計算がされます。(ビジネスモデルによって方程式は異なる)
LTV = 平均顧客単価 × 粗利率 × 購買頻度 × 平均顧客寿命
。。。
いくつか調べる中では、別解的なアプローチとして、プレイヤーAのLTV, CACとプレイヤーBのLTV,CACを個別に計算して、そこに相互作用乗数(プラットフォームの両側間の相互依存を考慮する係数)を加えていくことで両サイドを統合したLTV, CACを算出していくやり方もありそうでした。
こちらの方が数学的な厳密性は高そうな気もしつつ(専門ではないので違ったらすみません)、開発する工数を鑑みると、まずは上記の配分率などからシンプルに考えていくところから始める方が話を前に進めやすいかなと個人的には思います。
本日はこの辺りで🙇
お読みいただきありがとうございました。
📓この記事について
株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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