別れと頑張ってね

昨日はまた一つ別れを経験しました。
電話で声が聞けると嬉しくなってしまう先輩。
10月に入って急に退職することを告げられた。
心の準備なんて何もなかったから上司からその言葉を聞いたとき、フリーズしてしまった。もっと言えばそのまま泣いてしまいそうだった。

その人は誰からも好かれていて、仕事がとにかくできる。
初めて会った時の衝撃はすごかった。
これまで出会ったきた中で初めて会うタイプの人ですごくすごく魅力的だと思った。
誰からも好かれる理由は会わなくとも顔を見なくともよく分かった。
会えばもっとよく分かった。

こんな素敵な先輩がいる部署に私も行っていつか一緒に仕事をしたいと密かに思っていたけど、あっけなくそれは夢のままになってしまった。
ずっと今の会社でこれからも働いていくのだと思っていたから、直接的に関わる機会は少なくともすごくすごく寂しくなった。
もう今の会社にいる楽しみなんてなくなってしまったと一瞬思ってしまう程に。

今月は今日までに当たり前に日常が続かないと思わされる悲しい出来事が他にもあって何事もずっとなんてないんだと改めて認識させられた。
私が大事なことを忘れかけてたから先輩が気づかせてくれたのかな。
だとしたら残酷だな。

先輩の部署から電話がかかってきた時に先輩かな？って電話を取る楽しみも週明けの仕事からは無くなるんだ。
実感はまだ湧かないけれど、ぽっかり何かがなくなってしまった感覚だけが残ってる。

最終出社の日電話でお別れの言葉を交わした。
その時にねすごくすっごく優しい声で「頑張ってね」って言ってくれたの。
それがもうすごくすごく悲しくて。
頑張ってねじゃなくて一緒に頑張りたいのに。
色んな経験をしてきた人から言われる頑張っては重みがあって、心の底から頑張って欲しいって気持ちが伝わって必死に涙をこらえた。

私はこの人から言われた頑張ってねをきっとずっと忘れられない。

これまでの別れの中でも頑張ってねって言われたことがあるから、なんでみんな頑張ってねを残していくんだよ皮肉だななんて思ったりもした。
でも別れの際に頑張ってねをもらってほんとに今日まで頑張ってこれたからまた明日からもまた頑張れるんだと思う。根拠はないけど本当にそうなると思う。

人から好かれて人を好く人なので、次の職場でも人気者になるんだろうな。
すごく良く想像できちゃう、それも悲しい。

先輩へ感極まってきちんと言えなかったけれど、次の職場でも頑張って下さい。ずっと応援しています。

そして私もいつか先輩と同じように別れの際に頑張ってを残せるような人になります。