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社員の生成AIスキルを底上げするための取り組み
こんにちは、CTOの永井です!
この記事は、コネヒト生成AIアドベントカレンダー 3日目の記事です。
当初1人だったアドベントカレンダーに仲間が加わり賑やかになってきました。(ワイワイ)
前回の記事で、社内での生成AI推進プロジェクト「Run with Tech」は大きく3つの戦術に分けて推進したという内容を書きました。
今回は、その中で全社向けの生成AI利用スキルの底上げ(Basic戦術)としてどのようなアプローチをしたのかについて書いていきます。
Run with Techの3つの戦術
Basic
社員のリスキリングとエンゲージメント向上
Advanced
業務負荷軽減・削減(いわゆるBPR領域)
Surprise
バリューを増やす
当初Advanced2という名前だったのですが、コネヒトにはSurprise(驚かせよう)というバリューがありより実現したいことに近い&イメージも湧きやすいということで変更
社員一人ひとりの生成AI利用スキルの底上げ
ちょうどこの戦術を考えている時をさかのぼると、ChatGPT API提供が本格化し各企業での活用事例が世の中に出てきている頃でした。
コネヒトで、何でもお答えマンというSlack Botが動いており、生成AIと会話するとか雑に聞いてみるという文化が一部の社員で活発に行われているような状況でした。
プロジェクトの進め方として、我々が現場のやりたいことを実現するというスタイルではなく、我々はできるだけイネーブラーとして動き、プロジェクトに関わったメンバーが次の日からは自走出来るように導くという形を理想としてチームの共通イメージにしました。
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生成AIの導入に際し、自然言語による直感的な操作性は魅力的ですが、即座に活用するのは容易ではありません。社員一人ひとりの生成AIに対する理解度や距離感はさまざまであり、その差を埋めることが中長期的なありたいゴールへの近道であると考えました。
そこで、4ヶ月のタームを区切って、社員全体で生成AIに関する基礎的な理解を揃えるための活動をまず行うことにしました。単に技術の知識を共有するだけでなく、生成AIをどのように業務や課題解決に活用できるのかを共通の視点で理解することを目指し、中長期的に目指すべき「生成AIを活用したありたい姿」に向けて、土台を固めることにチームの時間を使いました。
現場に向き合いながら浸透を
最初に結論から書くと当初引いたロードマップとは全く異なる形で社員一人ひとりへの生成AI浸透は進んでいきました。
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当初は、全社向けのWSをまずやりそこで、インプットと問いを投げてから火がついたところにフォーカスを当てて広げていく作戦を考えていました。
ところが実際は、Bizの数グループに対して、「基礎的な理解を揃えるため講義」と「それぞれの実業務の改善に使えそうなWS」をセットで展開し草の根的に広げていくようなアプローチとなりました。
実際に推進しているメンバー的に、小さなグループに展開しつつそこで出てきた課題で一緒にクイックウィンを作るというアプローチがうまくいき、その方がプロジェクトが目指す世界に速く近づけるという手応えがあったからです。
また、当初は解決策のHowを生成AIに閉じていたのですが、そこも改めました。実際の業務フロー改善においては、例えばGASだったり別のツールで課題を解決出来るパターンも多く、色々なものの組み合わせで課題を解決するというアプローチと生成AIのインプットをセットにして各グループに対して進んでいきました。
少し話がそれますが、現場ベースのGASや部分最適のツール導入は持続性観点での課題が多く、ここの解決策はまだ出せていません。コードや仕組みの理解や微修正という観点では、それこそ生成AIが一役買ってエンジニアではなくても出来ることは増えているのですが、ソフトウェア開発のベストプラクティスをBizの現場まで落とし込むのはまだまだ距離があるなというのが、いくつかの事例をやってみた所感です。
ここらへんは、他社事例でxxOpsという形でうまくやっている事例も見るので真似していきたいなと思っています。
全社WS
FY23の最後に全社向けのWSを実施しました。
数グループに展開する中で、内容はかなりブラッシュアップされておりそれを全体向けにより磨いての発表となりました。
生成AIについてまず知るというところから始まり、実際の社内での活用事例を見てイメージを膨らませながら最後は実際に自分で手を動かしてみるというフルコースの構成です。内容のスライドをチラ見せします。
※もっと内容知りたいという方はご連絡ください。
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FY24期末時点
発表してくれた機械学習エンジニアの説明のわかりやすさもあり、このWSはかなり好評に終わりました。その後、新入社員のオンボーディングプログラムにも導入されています。
アンケートの結果を見ると、一部だけにとどまっていた社内の生成AIに対する期待値を大きく引き上げることに成功しました。
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それから
このWSを皮切りに、Run with Techの活動の注目度は上がり、FY24へのトライに続いていきます。
このアドベントカレンダーの後半では、実際に生成AIを活用しているBizメンバーによる記事もたくさん出てくる予定なので実事例を楽しみにしている方はそちらをお楽しみにしてください。
明日は、「Run with Tech」を中心メンバーとして推進してくれているよっしーによる記事です。お楽しみに。