『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』で人生を取り戻すはずだった話

前回、こんなことを書いていた。

じわり、と死の足音が近づいてくる。死にたくなる。ふっと、歩きながら、死にたくなる。こんな生活じゃ、愛したいものも愛せない。私に、ヒプノシスマイクを、鬼滅の刃を、羅小黒戦記を、呪術廻戦を、返して欲しい。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を楽しみにしていた。『Q』の葛城ミサトのコスプレをして観に行くつもりだった。池袋と秋葉原のすべてのコスプレショップを周り、衣装を探したが見つからず諦めた。

私の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の感想は以下を参照されたい。ネタバレはない。そもそも映画のことについてほとんど触れていない。

エヴァはやっぱり、やさしくなかった。たった数十秒のシーンが、私のすべての「想い」を奪っていった。思い出したくなかったことを思い出し、暗い顔で劇場をあとにした。あの数十秒以外はとてもよかったのに。戦闘シーンはかっこいいし、ミサトさんもよかった。よかっただけに、あの数十秒がつらい。

葛城ミサトのコスチュームは公式サイトで買える。試着したかったためにネットで買わなかったのだが、今思えば、多少無理をしてでも(たとえば、ショップにあったMサイズもLサイズも両方買ってしまう、とか)コスプレするべきだったのではないかと思う。私の人生を取り戻す方法は、「コスプレしてシンエヴァを観に行くこと」だったのかもしれない。

今からでも遅くないという気持ちもある。あるが、まだ、今の私にはモヤモヤが晴れなくて、昔のつらかった思い出を忘れることもできなくて、「プロフェッショナル 仕事の流儀」庵野秀明回を見ていたら当然のように伴侶の人が出てきて、あーもう、あーもうつらい、忘れたい。伴侶の人と私の間に起きたことを忘れたい。

ああいうことをやりたいのなら、エヴァ以外でやってほしかった。それに尽きる。パンフレットは、まだ、開けていない。

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