冒険家の夫を追いかけて行ったアメリカ旅行がめっちゃ楽しかった 〜グランドキャニオン編〜 3
新婚3ヶ月で旅に出てしまった夫を追ってアメリカに行った時の話、グランドキャニオン編3(2はこちら)。
2017年7月30日
Bright Angel Trailとは、グランドキャニオンの南側フチから峡谷下のコロラド川まで降りる道のこと。コロラド川までは標高差1,500mもあり「絶対に1日で往復するな」「熱中症で死ぬぞ」「20代男性の死亡率がいちばん高いです。自分の体力を過信するな」「絶対に食料と水を持っていけ」とたくさん注意書きがある過酷なトレイル。
通常、ハイキングというのは山を登って下る。暑さがピークとなる昼より前には頂上に到着し、昼過ぎには下山するのが基本だ。対してBright Angel Trailは昼前にようやく途中地点まで下ることができ、灼熱の日中に日陰の一切ない峡谷斜面を登らないといけない。
▼今回目指したのはIndian Gardenというオアシス(赤丸部分)。ここまで下ってもまだコロラド川までの標高差の半分。
早朝に出発。一番下のコロラド川キャンプ地Phantom Ranchから登って来た人々と挨拶を交わす。全員めちゃくちゃ疲れ果てていた。
▼ミュール(馬とロバのあいのこ)も通れる道幅。トレイルの途中には水場とトイレも備えられていて、家族連れのハイカーも大勢。
▼人慣れしておデブなリスたち
▼地層の色が全然違う
▼下るにつれて木々の背丈が伸び森らしくなってくる。
Indian Gardenには小川が流れ、木陰がたくさん。ささやかなキャンプ場もあって滞在に心惹かれたが、テント泊の装備と余分の食料を背負って再度往復することを考えるとつらい…。
▼早めのお昼はサンドイッチとバナナ
Phantom Ranchまで下ったあと、来た道を戻らず川を渡って北側フチまで上がる、“Rim to Rim”という、ハイカー憧れのコースもある。
しかし北側に上がってしまうと交通手段はどうするんだろう…また下って南側に戻ってくるのかな…などと余計な心配。
これ以上暑くならないうちにと、一息ついて、さっさと来た道を戻る。薄曇りで助かった(しかしこのときの日焼けは一年経った今もまだ残っている)。ジリジリ熱い登り道を3時間ほど上がり、ようやく下山口に到着。
夕方のキャンプ飯は、この旅で2番目に美味しかった(と日記に書いてあった)ミートボールトマトスパゲティ。
▼トマトソース・冷凍ミートボール・サラミ・冷凍ほうれん草・チーズ・にんにく・卵 を火にかけて茹でたスパゲティと和える
コッヘル、酷使されすぎて真っ黒焦げ。
食事を終えてお茶していると西の空が突如燦然と輝き始める。これは…!と大急ぎで車に乗り、Yavapai Pointへ向かう。
▼iPhoneでは全然表現できてない…。左下:地平線と雲の間にあるモヤモヤしたのは、はるか遠くで局地的に降っている雨。
ドキドキしちゃうぐらい真っ赤な力強い夕日と、地球の広さを感じるどこまでも続く地平線がすごかった。写真で全然伝わらないことがもどかしい…。日が暮れてからしばらく、見に来ていた人々がみんな微笑みを湛えて余韻に浸っていて、ピースフルな一体感が生まれていた。最高だったな。
▼夜、(夫は平気にしていたが)もう3日も風呂に入っていなかったので有料シャワーに行った。8分2ドル。大急ぎで全身を洗って洗濯までした。
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