静岡市の未来を創る次世代人材育成事業「NEXT STARTUP Shizuoka」
静岡市は、次世代のビジネスリーダー育成と地域経済の活性化を目指して、市内の若者向けに「NEXT STARTUP Shizuoka」という次世代人材育成事業を実施しています。本記事では、NEXT STARTUP Shizuokaの目的や具体的な事業内容について詳しく解説していきます。ぜひご覧ください。
なぜこのプロジェクトを行っているのか?
人口減少や若者の地域離れが課題とされる中、若者が地元で起業し、地域の持続的な発展を支える存在となることがその解決策として注目されています。これに応じて、静岡市は次世代のスタートアップ精神を育むことを目的に、アントレプレナーシップの醸成や起業家、スタートアップで活躍する人材に必要な資質・スキル等を学ぶ機会を提供しています。
NEXT STARTUP Shizuokaの4つの事業
本事業には、以下の4つの柱があり、それぞれが若者の成長を支える役割を果たしています。これらのプログラムは、地元の起業家やビジネスリーダーと協力し、実践的な教育やネットワークを提供することで、参加者が起業家としてのスキルやマインドセットなどを習得することを目指しています。
1. 起業家による出前講座の実施
このプログラムでは、ご応募いただいた静岡市内の中学、高校に対して、無償で起業家による「アントレプレナーシップ講座」を提供しています。本講座では、静岡にゆかりのある起業家が学校を訪問し、リアルな体験談や起業に至るまでの苦労、必要なマインドセットなどを交えた講義を行います。
この取り組みの目的は、学生たちが起業への理解を深め、企業という選択肢をより身近に感じてもらうことです。昨年度からこれまでに14校でこの出前講座が実施されており、静岡市の未来を担う学生に対するスタートアップ教育の機会が広がっています。
2. ワークショップやセミナーを通じた実践的な起業体験プログラム
静岡市内の学生など若い世代を対象とする本プログラムでは、参加者が実際に起業のプロセスをワークショップ形式で体験することができます。本プログラムでは起業のステップ別に特化したイベントが用意されており、リアルな起業体験を通じたアントレプレナーシップの醸成を目指しています。
「起業体験ワークショップ」では、自己の将来像や過去の経験を掘り下げる室内ワークショップと、外に出て課題を発見するフィールドワークなども予定しています。参加者は、起業においてコアとなるミッションの形成や課題の特定を体験することができます。
民間プログラムである「Startup Weekend」は、週末の3日間で行われる起業体験イベントです。参加者は、チームビルディングから仮説検証、ビジネスモデルの構築までのプロセスを一貫して体験します。
3. 起業を目指す学生や若手経営者のネットワークを構築する経営セミナー
静岡市では、「静岡イノベーションベース(SIB)」と連携し、国内で活躍する上場経験者や起業家を迎えた経営セミナーを実施しています。このプログラムは、市内の起業を志す方や起業したばかりの方々に対して、重要な経営知識や情報を提供し、コミュニティ形成を促進しています。
本セミナーでは、経営者向けのセミナーと交流会を開催します。参加者はスタートアップ経営者や上場起業経営者とのネットワーキングの機会や、起業や経営に関する最新の知識を得ることができます。
有名な経営者や起業家が講師として登壇する経営者セミナーでは、経営に関する知識や経験、最新のテクノロジー情報を学ぶ機会が提供されています。また、交流会では、県内の会社の社長限定で、経営者ならではの起業や経営に関する経験や知識をシェアし、簡単には得られない「経営者仲間」という横のつながりを強化する場を提供します。
4. スタートアップに求められるスキルや実務経験を積む「Shizuoka Startup Talent Academy(SSTA)」
専門人材育成プログラム「Shizuoka Startup Talent Academy (SSTA)」では、静岡市に進出を希望するスタートアップ企業が求める高度な専門スキルを持つ人材を育成します。エンジニア、デザイナー、広報・PR担当者向けに、スタートアップ特有の課題に対応したスキルを学ぶことができます。
静岡市は地域経済の活性化と新たな雇用創出を目指し、専門学生や社会人を対象に、スタートアップ企業で必要な高度な専門人材の育成に取り組んでいます。SSTAプログラムは無償で提供され、月に2回~3回程度のイベントやセミナーを行います。
3つのコース(エンジニア、デザイナー、PR・広報)が用意され、それぞれの領域に特化した内容を学び、実践的なスキルを習得することが可能です。実務経験豊富な講師陣による指導や、オンライン学習教材「Workschool」の無償提供も行っており、教材を用いてオンライン研修を実施するe-Learningシステムでは、ChatGPTの活用方法やプログラミングの実践など、起業に必要な知識やスキルを幅広く学ぶことができます。
また、スタートアップ企業でのインターンシップやプロジェクト演習を通じてポートフォリオを充実させる機会もあり、参加者は即戦力としての準備が整います。エンジニアコースではアプリ開発、デザイナーコースではデザイン制作、広報・PRコースでは広報スキルの向上を目指します。
最後に
「NEXT STARTUP Shizuoka」は、地域社会の未来を見据えた人材育成の重要な柱です。静岡市は、このプログラムを通じて若者たちが自らの能力を最大限に発揮し、地域の未来を切り開くリーダーとなることを目指しています。
静岡市次世代人材育成事業HP:https://next.startup.shizuoka.jp/