SOYJOY
SOYJOYを齧る午後1時、何がジョイだよふざけんな。涙を微笑みで塗り消した、週の真ん中水曜日。
空を容赦なく切り取るビル。向かいの窓際のサラリーマン。物憂げな顔で資料を捲るあの人は、きっと今夜抱く女のひとのことしか考えていない。同様、思慮深い顔で本を開く私は、今日も死ねなかったなとしか考えていない。同時に、まだ死にたくないと、だってまだ何も残していないと、必死に生き急いで息をしている。必ず死ぬと書いて必死。もっと適当に生きてても、ひとはいつか死ぬのに。へんなの。
「きみは真面目だから、きみなら大丈夫だから、きみは優しいから、幸せになれるから」
チョコレート味は今日も無味。くしゃくしゃに丸めて捨てた包装紙が最期に、「死ぬなよ」と言い放って笑った。ジョイ。
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眠れない夜のための詩を、そっとつくります。