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【海外の職場の人事事情#6】面接や職場でしてはいけない質問
相手のことをもっと知ろうと思って「何歳ですか?」って聞きたくなること、ありますよね。仲良しであれば問題ありませんが、日本では当たり前に聞かれることでも、海外ではタブーとされるケースが少なくありません。特にヨーロッパ諸国では、職場で個人情報として扱われる内容について注意が必要です。
履歴書に記載しなくても良いとされる項目
日本では、企業での面接時に年齢を履歴書に記入するのが一般的ですが、ヨーロッパ諸国、特にポーランドでは決まったフォーマットの履歴書(CV)はなく、年齢や生年月日を記載する必要はありません。結婚の有無や結婚の予定については言うまでもなく質問してはいけませんが、なんと履歴書には住所の記載も不要なんです。
もちろん、採用後に人事部へ個人情報として提出しますが、面接の段階で尋ねることはNGです。また、職場で質問することも避けたほうが良いでしょう。
健康に関する情報にも要注意
部下や同僚が病気休暇を取ると、「え、何があったの?」と心配する気持ちから、つい理由を聞きたくなることもあるかもしれません。しかし、健康に関する情報は個人情報に含まれるため、人事担当者もその質問に答えることはできません。
社員には、どのような病気なのか、どのような検査を受けたのかといった詳細を会社に報告する義務がないのです。もちろん、必要に応じて人事部に事情を説明することはありますが、会社側から詳細を尋ねるのはタブーとされています。
また、社員同士の会話でも健康に関する話題は慎重に扱うべきです。本当に親しい間柄でない限り、プライバシーを尊重し、無理に質問することは避けましょう。
給料は面接で交渉、社員同士での共有はNG
日本では、求人広告に給与額が明記されていることが一般的ですが、海外では必ずしもそうとは限りません。ヨーロッパ諸国では、給与はスキルや経験に応じて個別に交渉するのが一般的です。そのため、面接時にしっかりと給与の条件を話し合うことが重要になります。
しかし、一度給与が決まれば、社員同士で給与の話をするのはタブーとされています。企業によっては社内規定で禁止されていることも多く、興味本位で同僚に聞くのも避けたほうがよいでしょう。同じポジションや勤務年数であっても、個々のスキルや交渉次第で給与が異なることがあるため、給与情報が社内に広まると不満や交渉のトラブルにつながる可能性があります。
面接でも職場でも、プロフェッショナルとして適切なマナーを理解し、尊重することが求められます。
日本とは異なることも多いですが、理解しようといういう姿勢はきっと伝わるはずです。ぜひコミュニケーションをとる際に意識してみてください。
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※この記事ではポーランドを例に挙げていますが、国によってビジネス文化は異なります。質問内容ひとつとっても文化の違いがあることをご理解いただけたと思うので、今後のリサーチやコミュニケーションの参考になれば幸いです。
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