神戸市立 小磯記念美術館 (六甲アイランド)
大阪と神戸のあいだを、阪神間といいます。
阪神間には、阪急電車・JR・阪神電車が平行に走り、沿線に美術館や博物館が点在します。
その阪神間の海に浮かぶ人工島・六甲アイランド。
神戸市立 小磯記念美術館はそこにあるのです。
洋画家・小磯良平画伯
神戸・三宮の神戸市役所に行く地下道。大きな油絵、踊り子が椅子に座っている。「神戸市立小磯記念美術館」と書かれた大きなポスターだった。
神戸出身の洋画家。小磯良平画伯、どんな人なのか。
神戸市立小磯記念美術館
ぐるりと半円形の外壁。内部には廊下に囲まれた庭があります。
四季の彩り。木々のあいだに。
よくみれば、お花が咲いています。
敷地の真ん中に建物。白い壁とペパーミントグリーンの窓の木枠がみえます。
外からはわかりませんが、小磯良平画伯の建物と内部のアトリエ(画室)が復元されています。
今回は、アトリエについての記事です。
アトリエの解説14:00
「午後2時より小磯良平アトリエの解説があります」館内放送が聞こえてきました。
これは平日のみ。午後2時より約15分間。
小磯良平画伯が作品の製作をしたアトリエ。これは参加必修です。
アトリエは撮影可能というのも嬉しいです。
アトリエ前の洋室に集合し、担当の女性スタッフのおはなしが始まります。
画材の展示です。細い筆ですね。
小磯良平画伯、パレットの使い方の解説をば。
つどつど絵の具をパレットから落とさず、上から上から絵の具を足して重ねていたそうです。
森のような、油絵の具の立体感。グラデーション。まるで作品のようなオブジェのような。
画材は使いこまれて、木箱に入ったパステルも西洋の色味。
彼の作品の色がすぐ、そこに。
やわらかな中間色で見ていて落ち着きます。
アトリエの建物の窓、この木枠のペパーミントグリーンが、小磯良平画伯の好きな色だそうです。
アールヌーボー調度品
とくに、家具の解説はありませんでした。
19世紀の終わりごろから、アール・ヌーヴォー(新しい芸術)が登場。
優雅な植物の曲線。調度品・絵画に取り入れた生活スタイルが流行しました。
小磯良平画伯もそのころ神戸に産まれたのです。
ヨーロッパ経験のある小磯良平画伯ならではのアトリエ・コレクション、うっとりします。
アトリエ内部
ところどころに絵の具がとんでいます。模様のように点点と。
移築のさい、このまま板に番号をふりバラバラにせず、まったく同じ並びに再現したそうです。
ふつうの事務用の椅子。どこのメーカーでしょうか。小磯良平画伯のお気に入りだったそうです。意外な一品。
奥の壁に、作品で見たような半円形の鏡台。小磯良平画伯は、ここにモチーフを置いて絵画の創作をしていました。
大きなイーゼル。十字の細い棒は腕を固定する道具とか。
籐の白い椅子・細い脚の椅子。いずれも楽器が座っています。
天井が高い明るいアトリエ。緑と青を切り取る広い窓。創作の風がやわらかく吹いてくるようです。
画材の瓶がならぶ。阪神間の六甲山の稜線のように。
光を吸いこみ、紅茶の色に染まる布。調光、カフェカーテンのように、絵画のように。
あっという間の15分。
小磯良平画伯の遺族が、アトリエ建物と作品を神戸市に寄贈。
そして今日に至るというお話で解説は終了しました。
子どものための鑑賞ガイド
作品の詳しい説明と、製作エピソード。
だれでも読める、楽しめるカードが設置されています。
人物・生物・風景。油彩画のごく一部です。
展示室内にも小磯良平画伯の作品がたくさんあります。
手もとにおいておきたくなります。ぜひ、手にとってご覧ください。
六甲ライナー
六甲アイランドの交通機関を忘れていました。最後になりましたが記しておきます。
「六甲ライナー」は本州と島を結ぶ鉄道。「六甲おろし」は阪神タイガースの応援歌で別物です。
Wikipediaによれば、1990年に開業。6分間隔で運行中です。約4.5キロ・6駅あります。
JR住吉駅・阪神魚崎駅で乗り換えます。
眼下には、住吉川で水遊びや散策の人びとが。今年は、暑い夏やすみですね。
住吉川の河口から瀬戸内の海。
神戸は山と海のまち。六甲ライナーで、景色のよさも堪能してください。
まとめ
いまは暑いので、もうすこし涼しくなったら、六甲アイランド散策もオススメします。
美術館も三館あります。また別の機会に……
■神戸市立 小磯記念美術館■
現在の展覧会は、
「漫画家生活60周年記念
・青池保子展・Contrail 航跡のかがやき」
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり、
ありがとうございます。