シンママの娘 (7) プレパパ・プレママ沐浴教室から既にシングル
入籍してから、やっと両家の顔合わせと挨拶。順番が、ことごとく逆。
~娘の「できちゃった結婚」顛末記~
今だから言える!生命保険に入って
大学生活最後、妊娠発覚した娘。
つわり蝋人形の卒業式。そして入籍。
平成から令和元年へ。あわただしく日々は過ぎワケわからず、おいてけぼりのわたしとオットなのでありました。
夏になると、娘の心身も安定し、新居に巣立ちました。
両家、顔合わせの食事会も終了。
やはり、順番が逆で、やることバラバラです。
新婚とはいうものの、現実は甘くない。娘は血圧が高く、たびたびの頭痛・その他の不調に悩まされていました。
若く妊娠しても、必ずしも安産ではないのです。
これまで大病もなく、元気で生きてきた娘。
親のわたしも、わかりませんでした。
妊娠が身体の負担になり、日常の生活もままならず、無理のできない妊婦さんもいることに。
これから結婚する、既に結婚した、皆さまに声を大にして言いたい!
いやシングルの皆さまも、ババからのお願いです。
ほんとうに、生命保険に入っておいてください!
わたしは新婚のころ、今のうちにお金を積み立てようと郵便局に行きました。
「帝王切開でも保険がおります」と窓口で案内が。
初めての妊娠・出産を予想し、もしかしたらと…ちょっと怖くなって保険に入った経験があります。保険はお守り。
さいわい、わたしは予定日18日前に破水、急遽の出産という少しのトラブルだけですみました。
それをすっかり忘れていたのです。
人生、「|一寸先《いっすんさき》は闇」ということに。
プレパパ・プレママ沐浴教室
「プレパパ・プレママ」は、いまでは市民権を得た言葉のひとつですね。
わたしが妊婦のころ約25年前、「プレママ」の言葉は、「ママにプレゼントをすること」かな、などの思い違いが多かったのですよ。
当時、妊婦ライフの情報を得るのは、雑誌ぐらいでした。今は、ほんとうに便利な時代です。
「プレ」というのは、「前の、全段階の」…という意味です。
「出産前、もうすぐパパ・ママ」の夫婦を対象に『初めての赤ちゃん沐浴教室』というのがあります。
原則、プレパパ・プレママふたりで参加。
出産する病院などで開催される教室です。
姿かたち・実際の重さの赤ちゃんの人形を使って、お湯の温度を確認や、ベビーバスに入れての沐浴(おふろ)を実習します。赤ちゃんの人生初のイベント・おふろ。新しい家族とのスキンシップ・沐浴の体験…これはわたしもありがたいなと思いました。(開催教室により内容は違います)
現在では「両親」「プレ・パパママ」などの言葉は使わず「あひる学級」などの可愛い名称になっているようですね。
娘夫婦も参加の時期を迎えました。
どんな人か?わからぬ旦那さま
娘のお相手。事前に娘から、交際を聞いていたとか、会ったとか、家に遊びにきたとかは、一切ありませんでした。
わたしが接待が苦手なタイプで、友達すら連れてこないでと娘に言っていたからです。
娘のお相手とは、入籍前に我が家に挨拶に来たのが初対面。いきなり。こればっかりは、どうしょうもない。いまとなっては、反省しかない。わたしのミスです。
どんな人かわからない。
つきまとう不安。いや、できちゃった結婚でも、結婚したらうまくやってくれるだろう…
可愛い赤ちゃんと妻、仕事を頑張る夫…きっと、大丈夫。
いろいろと結婚生活のための準備を先回りで用意し、これから娘が苦労しないよう援助するわたしとオットでした。
ジグソーバズル「幸せの結婚生活」
「幸せな結婚生活」をジグソーパズルに例えます。
結婚後、新しい家族となったら夫婦ふたりで、ひとつずつ、ひとつずつ…ちっちゃいピースを、結婚の枠にはめ込んでいきます。
最初は真っ白。
時間はかかっても、1枚の絵にしてゆく。それが幸せな結婚生活。わたしは、そう思っていました。
できちゃった結婚。わたしは勝手に、ひとりで早急に「幸せな結婚生活」ジグソーパズルを作り娘に与えてしまった。
そして、もう完成品だからと安心していたのです。結婚は、スタートだったのに。ゴールではなかったのに。
完成品「幸せな結婚生活」のジグソーパズル。
本来の結婚生活はここからとばかりにリセットされ、なんとピースがポロポロと落ちてゆきます……
緑内障でだんだんと視野が欠けてゆくように自覚症状もなく、じわりと進行しているのでした。
欠けた視野は、しぶんの想像力や経験で補ってしまっていたのです。見えていなかったのに。
そして、音もなく欠け落ちたピースに、やっと気がついたのです。
娘ひとりで参加したプレパパ・プレママ教室に。
いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。
最後までお読みくださり、
ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?