天上のバレエ・地上のダンス(55)ダンス映画ブーム
このコーナーはダンスにまつわる、思いだしエッセイです。
1980年代は「フラッシュダンス」を皮切りに、いくつものダンス映画が公開、ブレイクしました。
(1236文字)
1983年「フラッシュダンス」
これがアメリカのダンス……。
「フラッシュダンス」の主人公はダンサーを夢みる女の子。昼は鉄工所で働き、夜はショーハウスで踊る生活。いまでいう「ダブルワーク」をこなしていました。
いつダンスのレッスンをしてたんだろう
彼女はショーで踊ることがレッスン。ステージ経験は揺るぎない自信になる。オーディションで自分のやりたいダンスを踊る主人公がいた。
わたしは高校を卒業したものの、在学中も自分のやりたいことが見つからず。就職は誰でもでき、正社員にもなれた時代。
しかし、わたしは社会人になっても、仕事や人間になじめない。父子家庭で、一家団欒と女子力は、ほぼゼロでした。
世間話にもついていけません。なにを話したらいいのかわかりません。
いまなら「コミュ障」という言葉がありますが。
社会になじめない
中学生から、いつもひとりだったので、ひとりがラク。だけど仕事はそうもいかない。
社会でお金をもらうのは、人間関係もコミ(込み)なのだ。仕事の要領が悪すぎて、人づきあいが苦手どころか、まったくできない。
そんな人間の居場所なんてない。
誰か相談できる人がほしかった……
終業後、ダンス・バレエのレッスンに行けるほどの精神の余裕もありませんでした。
できることはある
毎日ヘトヘトに疲れ、仕事に行くのもおっくう。毎朝、なんとか家を出る。うちは自営業で祖母も父も仕事場にいる。
家にいても「道楽者」「甘えるな」と罵られるのがオチでした。
20歳で若くて体力もあったのに、老人みたいなわたし。
しぶんに自信がなかったが、好きなダンスの映画「フラッシュダンス」は観に行きました。
いかにもアメリカン・ドリーム的なストーリーは、ダンス面でアラが感じられたものの、音楽がよかった。サウンドトラック盤(映画の使用曲集)を買いました。
映画の主人公は正社員かアルバイトか忘れたが、正社員として働くのは、じぶんにとってストレス。短時間のバイトなら収入が減るけど、いいのではないか?
働けそうなバイトをして、スキマ時間にダンスのレッスンをしよう。
親の目がないのをいいことに、わたしは「フリーター」という正社員ではなく、自由なアルバイト、柔軟性のある働き方に変更しました。
親世代からみれば、やっぱり道楽者のレベルですが、精神的にはラクになりました。
バレエと、ジャズダンスのレッスンを始めたのです。
映画のおかげ。ありがとう。
「フラッシュダンス」
余談ですが、
「フラッシュダンス」主人公の相手役・マイケル・ヌーリーさんと 「コーラスライン」のマイケル・ダグラスさんの区別がつきませんでした……。
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり
ありがとうございます。
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