今すぐ使える 文章を書く時の小手先テクニック
Xでバズった。
友達と、フォロワーさんで興味がある人の助けになればと思い、軽い気持ちで書き始めたはずが……
全くまとまっていないものがバズってしまい、こんなことならもっとちゃんと書いたが!?と思ったので今これを書いています。
はじめに(読まなくてもいいです)
前提を書いておかないと不誠実なので、まずは私について
・プロの小説家ではない
・プロのライターでも、プロの編集者でも、読書家でもない
・一次も昔は書いてたけど二次創作が主
・壁サーでもない
・大学受験用の小論文はかなり練習した
・おかげで小論文は合格者最高点をとれた
・一瞬だけ中学受験用作文指導のバイトをしていたことがある
つまりは、全くプロレベルではないけど一般の人がこの程度できたらとても褒めてもらえるよ!というポイントはおさえており、さらに訓練で身につけているのでわりと解説も出来る、と自分では思っております。
また、私は“わかりやすい”が第一義だと考えています。
小説に関してはたくさん書いているだけの素人です!
しかし、あらゆる文章を書く時におさえておいた方が良いことはあります。
最初にそのおさえるべき3つのポイントを書きますので、それだけ絶対に守ってください。
あとは好みの問題なのでどうでもいいです。
3つおさえたあとは、藁をも掴む勢いで情報が欲しい人だけ読んでもらえればと思います!
大前提として、これは「文章をあまり書いたことがない人に向けて、何を気にしたら良いかをお伝えする」「いつもは漫画を描いている人が、小説を書き始めるにあたって気をつけたら良さそうなこと」を書いているので、すでに書きたいものがある人への、ここに向かったらどうです?という提案です。
息をするように文章を書き始めたり、自分のスタイルがある、自分で目的地の設定や星読みが出来る人向けではないので御承知おきください!
また、そもそも人にちゃんと伝わる文章を書こう!と思う時点で世の中のほとんどの人より文章を書く適性が高いので、まだ一文字も書いたことがない人も自信を持ってください!慣れと技術はこれからどんどん書いて育てればいいけど、心持ちはどうにもならない!!
ビジネスシーン、文章で生計を立てようという場合以外は楽しく書くのが一番なので、何もかも好きにしたら良いという前提は忘れないで頂きたいです。
これさえ押さえておけばOK!あらゆる文章に応用できます!
主語と述語の関係に気を配る
文章を書くにあたって絶対に何があっても守っていただきたいのがこれです。
これがしっかり出来るだけでも一気に読みやすくなります。
これは世の流通に乗っている文章ではほぼ整っているが、いざ書き始めた時にすんなり出来る人とそうでない人の差がものすごく出るポイントです。
これはこういうもので、こういう状態で、こういう雰囲気のものが……と一文で一気に説明しようとすると、主語と述語が噛み合わなくなり、伝えたかったこととずれてしまったりします。
主語と述語が対応しているか常に気を配ってください。
あれもこれも書きたい!というときは意味の区切りで読点を打って整理するか、思い切って文を分けましょう。
基本的なことではありますが、これを気をつけるまでもなく出来る人はハイパーウルトラ超絶めちゃめちゃ上級者です。私は無理。
視点を固定する
別の言い方をすると誰が、誰に、何を伝えようとしているのかを意識して書くと良いと思います。
漫画のモノローグなどでは複数の人物の内心を同時にかけますが、文章はこの「誰が(語り手)」の部分があちこちするとわかりづらくなります。一人じゃなく色んな人の内心を書きたいなら三人称(俯瞰、神視点)で書くと良いんじゃないでしょうか。
あるいは場面ごとに視点を変えると読みやすく、楽しいと思います。
念のため言っておくと、息をするように文章を書き始めたり、自分のスタイルがある人はこの限りではありません。
一人称、三人称に加えて視点を考えるのはややこしいので、このあたりのことをしっかり知りたければググってください。わかりやすい解説ページが色々あります。
こういうのとか↓
こういうのとか↓
動作主をはっきりさせる
誰が、何を、どうしたのか、の「誰が」の部分をはっきりさせるとわかりやすくなります。
というか省きがちなのですが、省きすぎると誤解を生んだりするよという話です。
「誰が」って言うけどさあ、視点を固定するとこでも「誰が」って言ってたよね?
という疑問があるかもしれません。視点の項目では「誰が(語り手)」としていました。今回は「誰が(動作主)」です。
ざっくりいうとマクロの誰が(視点)とミクロの誰が(動作主)ですね。
これを例え話で説明すると、
誰が(視点・語り手)カメラを持っているのか、カメラは誰が(動作主)何をしているのを撮っているのか
ということになります。
一人称は登場人物自体がカメラとなり、誰が何をどうしたのかを撮っているイメージです。
三人称は登場人物にカメラを持たせたり、カメラをクレーンに乗せたり、ドローンに乗せたり、顕微鏡を覗き込ませたり、トロッコに乗せたり、ヘリコプターに乗せたりしながら誰が何をどうしたのかを撮っているイメージが近いと思います。
前の文から類推出来れば全ての文章についていなくとも良いのですが、「誰が(動作主)」の部分を意識して、この書き方だとわかりづらいかな?と思ったら「誰が」そうなのかをはっきり書き足しちゃいましょう!読みやす〜い!
繰り返しますが息をするように文章を書き始めたり、自分のスタイルがある人はこの限りではありません。
普段からここを丁寧に書いておくと、文章を書くのに慣れてきた時、「あえて書かない」ことによる仕掛けが出来たりもします。
押さえるべき3つのポイントは終わり
ここまでに書いたポイントだけ気をつければもういいです。この先は読まなくてもいい。あとはもう好みの問題です。文章の構造とか。
なんなら最初に挙げた「主語と述語に気をつけて」以外も小説においては好みの問題です。
あくまでも、読みやすい・わかりやすい文章を書くならこうした方が良いと思いますという提案です。
ただし、「主語と述語がズレていないか」だけはマジでありとあらゆる文章に通じる、絶対にものすごく気にした方が良いことなので何が何でも正しく書いてください。
それぐらいの気持ちで、ということで。
全てを完璧にするのは難しいので、まずは気にするのが大事です。私も狂った文章を書いていたりします……。
こぼれ話(読まなくてもいいです)
バズる前はちまちまRP先を覗いたりしていました。そこで自分なりの今すぐ使えるテクニックを書いてくれている人がいたりして、やったー新しいテクニックだー!とほくほくしていました。
もはや追えなくなってしまったので、自分なりの今すぐ使えるテクニックがある人はコメントしてもらえると嬉しいです。
他にも、役に立ったよ!とコメントで教えてもらえると書いた甲斐があったな〜💮と喜びます。
恐らくバズったのは「小手先」という小狡いような、本質を掴んでいないような、簡単に出来そうな響きを含んだ言葉を選んだせいで賛否があったからかな〜と思います。
反応を見ていた限りでは
・文章を書くのに慣れた人にとっては「基礎すぎて小手先ではない」
・文章を書くのに慣れていない人にとっては「小手先でこれが出来れば苦労しない」
といった捉え方が多いようでした。
一応私なりに理由はあって、かつて作文を教えていた時に、ここまでに挙げた3つを教えると急に文章のレベルが上がった子がいたからです。
また、繰り返し教えていると徐々に理解して文章のレベルが上がった子もいました。
つまりは、「文章を書き慣れてはいないがポテンシャルはある」人はこの3つを押さえるだけで、いきなりそれなりにレベルが高い文章を書ける可能性があると思いました。そして、気をつけていると徐々に読みやすい文章が書けるようになります。
やっぱり、上手く出来ると書くのが楽しいと思うわけです!
元々友人向けに書いたつもりで、その友人はまさに「まだ書いていないだけ」だと思いました。なので基礎ではありつつも小手先と表現したわけです。
この3つは、文章を書き慣れている人にとっては当たり前過ぎて、わざわざこうしよう!と書かれていることは少ない気がします。しかし私の場合、3つめに挙げた「動作主をはっきりさせる」が出来ていない期間が長く、「そういうのは早めに知りたかった!即実践できる!」と思ったりもしました。
小説は、小説以外の文章とは違って情緒などが必要だったりするので、引き算が必要だという理解でした。その引き具合がよくわかっていなかったということです。説明しすぎると野暮なのかな……と当時は思っていましたが、いや、まず伝わらないと意味ないから、と今は比較的はっきり書くようにしました。
「書いていくうちに気づきを得る」「色んな文章を読んでいれば自然と気づく」というのはまあそりゃそうなんでしょうけれども、私は効率厨なので「仕事は見て覚えろ」という職人気質なやり方でなく、講座を受けマニュアルを読んでさっさと実践しながら学んでいきたくて……。
なので今こうして、すぐに実践できる(早めに知っておくといい)ことを書いています。
なにより、やっぱり、ある程度上手く出来た!という手応えがある方が、書くのが楽しいと思うので。
文章を書くのは楽しいので、書いてみたいな〜と思った人には書くことを楽しんで欲しいなと思います。
また、文章を書くことを過剰に神聖視しているような気がするな〜と思える方もいました。 私としては、言葉はコミュニケーションツールの1つでしかないので、そこまで神聖視しなくても……と思います。 「日本語が書ける」と「日本語で書ける」に大きな差があるのは確かなのですが、いきなりその「日本語が書ける」の先にある「とてもすごい小説」を目指さなくても、「日本語で文章を書いてみる」から始めて欲しいな〜始めてくれる人がいたら嬉しいな〜と思い、ハードルを下げています。 「日本語が書ける」はどういう意味かと言うとQuizKnockの河村・拓哉さんのインタビュー「20年、僕は日本語が使えていなかった」河村拓哉が語る創作のルーツが非常にわかりやすいです。(そうです、私はQuizKnockの河村さんの知的でエキセントリックなところが好きです。)
↑河村さんの文才がわかる動画
小説を書くにあたって。好みが分かれる話なので、こういう人もいるんだな〜程度に
書きたいけどマジで何もわからん……という人向けに、こういう風に書いてる人もいるよ的な話たち。
絶対こうして!とは全く思ってないです。
こうしたらいい感じになる気がしてる!(いい感じになっててくれ!)という祈りでもあります。
何から何まで描写しなくていい
細かく、何がどうなっててどういう状況でどういうもので……と書かなくていいです。
一から十まで書かなくていい。
漫画だと細かいところまで描けてしまうし、表現できてしまうけど、基本的には「想像させる」ことで構成していくといいと思います。こだわりがあるところだけ書けば良い。
二次創作だと特に「いつもの勝負服」「いつもの衣装」と書いておけば伝わります。
「どういうものか」よりも「どういう状態か」を書いた方が情報量が増えていい気がします。
「新品の鮮やかな色合いが眩しい」とか「すでに着慣れて体の一部となりつつある」とかそういうことです。
小説だと
「数万の観客が思い思いに声を張り上げ、こちらに何かを伝えようとしている。あるいは、ただ嘆き、悲しみ、喜び、興奮しているだけかもしれない。耳が痛くなるほどのそれは体をびりびりと震わせるが心の内はひどく静かだった。どうやら勝ったらしい。」
など、漫画だと作画が大変そうなこともすぐ書けるので、色々表現を工夫して、描くのが大変なことを書くとよりいっそう楽しいかもしれません。
あえて全部書かずに余白を作る
想像の余地を残しておいた方が、読む側に補完してもらえます。「悲しい」「泣きそう」と書くよりひたすら匂わせた方がいい感じな気がします。
特にプラスの表現ははっきり書いてしまってもいいけど、マイナスの表現は余白多めの方が良さそう。
人は基本的に
わかる→安心する
わからない→不安になる
なので、それを利用して感情をコントロールする感じです。ミステリアスにも出来る!
なので、共感して欲しい、感情移入して欲しいなら、はっきり書いても大丈夫。
良いことは言い切りで、短く、はっきり書くと伝わりやすい気がします!
漫画を描く人だとしっかり表情や動作のイメージがあると思うので、「眉をしかめる」「口元だけで笑う」「目を伏せる」「力なく手を伸ばす」など、重要な部分だけ描写して不安を煽ると落差が出ていい気がします。
キーセンテンスを用意する
何かこれぞという一文を用意しておくと色々利点があるのでおすすめです。私はタイトルにすることも多いです。
①話の軸が明確になるので、ブレにくい
②終わらせ方が見つからない……という時にさっと出してくるとなんとなくいい感じにしまる気がする
など。
最初と最後に配置したり、各章に配置したり、ここぞというところで繰り返し出してきたり、色々使えてバリエーションも出せます。
どういったものをキーセンテンスにするかと言えば、
■話のきっかけとなる出来事
これで始めて、どう変化したかを少しもじった文章でラストに置くとどういう話だったのかがわかりやすくなる気がします。また、同じ一文が状況によって全く意味が異なってくるのもいい感じになる気がします!
■視点によって解釈が分かれるダブルミーニング系
登場人物の性格や考え方、見え方の違いが出やすくなる気がします。
文章を書くのに慣れていないと難しいかもしれません。
モノローグ多めの漫画描く人に向いていそう。会話劇中心の人は、勘違いしたまま会話が進むのイメージしてもらうといいかもしれません。
■モチーフやテーマを表す
何を象徴するものとしてそのモチーフを使うのか?を暗示するような一文を置くといい感じになる気がします。
例えば、靴といえば何を連想するか?
シンデレラ、オズの魔法使い、革靴、ハイヒール、スニーカー、玄関などなど……
さらにそれが何を象徴するかを一文にこめます。
キーセンテンスに関しては具体例がないとイメージしづらいかと思いますが、まあそれは何かの機会があればその時にでも……。
最初の三行で5W1Hがわかるように書く
昔、人から聞いたものです。
さすがに5W1H全部は難しいので、私は「誰が何時、どこにいるのか」はわかるといいかな〜と思いながら書いています。
わざと伏せて書くのもそれはそれで面白い。
こぼれ話
件の友人が、好きな小説を読んでどういう雰囲気が好きなのか参考にしようとしていました。
そういえば私もやってたな〜と思い出したので書いておきます。
くれぐれも注意して欲しいのが、参考にするのは良いけど丸々パクるのは絶対、何があっても、間違いなく、やっちゃだめです。写経(そのまま書き写すこと)して学ぶのもいいのですが、プロ・アマチュア、発表形態を問わず既存の作品から一部分だけを変えたものを自分の作品として、あるいは他人の作品として世に出すのも絶対に駄目です。
どの程度なら丸パクにならないのか?がわからないのなら、世に出さない方が良いと私は思います。個人的に書いて楽しむに留めた方が不要な争いを生みません。
偶然かぶるのとは全く違います。
私はご多分に漏れずみんな大好き夏目漱石の「こころ」が好きなのですが、レベルが高すぎて何から何までを参考には出来ませんし、あんな高みを目指すと心が死ぬので、要所要所だけ見ました。
そもそも夏目漱石は一人称がはちゃめちゃに上手く、あんなもん凡人には書けるわきゃないレベルなので無理です。
私は三人称一元視点を書くのが好きでその点では噛み合っていないのですが、やはり好きな小説で学びたいし、学べたら良いなと思います。
私が主に見たのは
・作品の雰囲気
どういうリズム感で、どこに注目して書かれているか
・文末
「〜た。」や「〜いる。」など、同じ文末が連続するのを嫌う人はかなり多い印象があり、私も気にしていましたが好きな小説を読むと連続しまくっているので、何が何でも連続させないように、と思うのをやめられました。多少連続していても好みの文章は書けるんだなという気づきです。
逆に言うと夏目漱石レベルで異常に文章が上手いとそんなことは気にならないという、あらゆるものを超越したからこそ到達し得る境地だと言われたら反論できないのですが……。どちらかというと、やたらと気負って書くのを止める理由探し的な観点です。もっと気軽に書きたかったので……。
ついでに言うと文末連続問題は「〜ない。」と否定を混ぜると「〜た。」「〜いる。」輪廻から解脱出来たりもします。
また、私は一文の長さを調節してリズムを変えるのも有効だと思っています。連続してても比較的気にならなくなるような。
ちなみに、私がこれだけはやって!!!と挙げた3つのポイントは、当たり前といえば当たり前なのですが夏目漱石は常に完璧に満たした小説を書いているので、マジでめちゃくちゃわかりやすいし読みやすいです。何もかもが上手すぎて知らない間に苦も無く全てを飲み込まされる感覚、無駄のない構成、淡々と語られるのに感情がこもりまくっているのも最高〜〜!!!
最後に
いかがだったでしょうか?
少しでも楽しく文章を書いてもらえれば・書いてみようかなと思ってもらえれば嬉しいです!
さて、このnoteはここまで無料で来たわけですが、タダより高いものはないと言いますね?
さあ!!トップガンマーヴェリックを見てください!!!!
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ナイトアンドデイでもいいです!!!!
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人が死ぬのを見たくない人にはホリデイ!!!!!
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おまけ
映像から小説にする時の例として
トップガンマーヴェリック(みんな、トップガンマーヴェリックを見てください。Netflixで配信中です。パラマウントのURL置いときますね)
https://paramount.jp/top_gun_maverick/sp/
の一場面を私が書くとしたらこうなります
どういう場面かはトップガンマーヴェリックを見て確かめてください!
映像を文字で書き起こすの、文章を書く練習にいい気がしています。効果があるかはわからないけど。あと、公開範囲には気をつけてください。
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