春休み30日目:証拠の1万円
ちょっとだけ外出して、試験を受けた。
外出自粛期間中、基本はダラダラと生活していたのだけれど、何か少しでも有意義な時間を作りたいと、毎日Excelの勉強をしていた。
ちょうど切りのいい30日目の節目に、試験を受けることにした。
MOSの試験。50分間で費用は1万円ちょっと。
収入が減ったこの時期には痛い出費。
少しためらった。別に、今すぐ転職を考えてなんかいないし、Excelの基礎ができていたって自慢にもならないし、今後の転職にも、そんなに強みにはならない。明確に証明がなくても
「Word、Excelは使えますか?」「はい、大丈夫です。」
で済む話。たぶん。
だけど、試験に合格していないと、ある程度勉強したぐらいで、本当に基礎ができたという自信がなかった(もともと数学が苦手なのでExcelも基礎すらできていなかった)し、今後「Excel使えます」と言える自信もなかった。
ついでに、いきなり訪れた「大人の春休み」に「何かしてやったぞ!」という証明がほしかった。
それで、ぽかぽかと気持ちのいい昼下がり、一人、試験会場に向かった。
久しぶりに、妙に緊張した。
落ちても何の問題もないのだけれど、もし落ちたら・・・ここ30日間の、努力と言えるかも分からない努力と、痛手の1万円が全部無駄になる。
それは最悪だ。
結果は「合格」だった。
(終わった後すぐ、合否と簡単なレポートが表示される。)
ほっと胸をなでおろし、何かおいしい物でも食べたいと思ったが、あちこちの店が閉まっている。わざわざごちそうをテイクアウトする気にもなれず、そのまま食料品や日用品を買って、早々に帰宅した。
きっと。
あとで振り返った時「社会人にもなって、こんな1か月があったよな~」なんて懐かしく思い出す日が来るんだろうな。
でもこの先どうなるのかな・・・?
やっぱり不安は尽きない。仕方ない。