キャンプ始めました
あなたはカタチから入る派?実用性重視派?
パートナーが、キャンプにハマり出した。
ハマり出したというのは、語弊がある。
10年前には、毎週のように山へ入り
一人野営を行なっていたという。
必要最低限の荷物と食料。
その辺にある資材を使って焚火をおこし、
米を炊き、ナッツを食べて三日間過ごす。
今でこそ「ソロキャン」と呼ばれているが
その頃はまだそんな言葉はなく、
ただの単独行動だったそうな。
本を読み、山を歩き、自然を体現する。
そんな話を聞いていたから、
一緒に「キャンプ行こう!」と言われたのは
ついに、このときがきたか、、、!
という思いだった。
私は、虫きらい。
お風呂のないとこ泊まりたくない。
汚いところで過ごせない。
山も海も、ノーサンキュー。
若い頃、なんとかスキーは出来る様になったけど、それ以上のアウトドアは未経験だった。
なぜわざわざ便利な世界から、
自然の中に分け入って、
天気に左右されながら煮炊きをし、
眠り、過ごさねばならないから
全く意味がわからなかった。
とはいえ、何事もやってみなくては
わからないし、パートナーは
とても楽しみにして、道具を揃えるため
あらゆるキャンプにまつわる
YouTubeを見せてくるのだ。
「これは、こういう機能があって、
こういうところがカッコよくって、、」
テントひとつ、焚火台ひとつ、斧やナイフひとつひとつのアイテムを吟味していく。
道具なんて私にしてみたら、行ったこともないので
とにかく使えて、お手頃であるならなんでもいい。
カッコイイロゴの入ったメーカーのものなんて、全く興味はない。
それこそ最低限、
今はやっている【キャンプ】というものを
体験してみてから、
道具の良し悪しを再考したいのだが、
パートナーはとにかくカタチから入りたいタイプのようで、道具の下調べに余念が無い。
YouTubeのひとが、
『ギアは男のロマン』
と言ってた。
火吹き棒なんて、焚き火に風を送ることがでければいきだけのアイテムに、
持ち手は皮で、アクセサリーがついていて、
なんかカッコいいふうの雰囲気を加えたものを嬉しそうに紹介していたりする。
それを、パートナーは
真剣な眼差しで見ているもだから、、、
2日くらい後に言われるのだ。
「この間みた火吹き棒、ほしいんだけど」
って。
そんなの、いまつかってるやつで十分じゃん!
が私の思いなのだが、
それはロマンがないらしい。
男のロマンを求めだすと、
焚火台の他に、七輪台が欲しくなり、
二次発火の焚火台が欲しくなり、
それらが欲しくなったら、
道具を入れるトランクカーゴがほしくなり
色も揃えたい。
これ、おしゃれじゃない?
これ、かわいくない?
と、どんどん欲しいものが増えてくる。
10年前、野営を極めた男は、
キャンプに目覚め、そのアイテム達の機能とブランドの魅力にハマってしまったのだ。
料理はしない。
むしろ野営は、食べないくらいでいい。
と言っていたにもかかわらず、
「このメスティンがあれば、
アヒージョができるよ!」
とキラキラした目で説明してくるので、
もう、これからその美味いものを食べたり
よりかっこいい炎で焚火をしたり、
なんなら、かっこいい薪割りから
火を起こす道具すべてが、
男のロマンになっているんだろう。
楽しそうだから、まあいい。
私はものをたくさん持つのは好きじゃなきので、
厳選したかっこいいものを
揃えたらいいと思っている。
しかし、カタチから入る派は
こだわりが強くて、感心させられる。
これは大人の楽しみであり、
そこでの時間は、楽しさやゆったりと自分と向き合ったり、自然と調和を楽しむ一つ一つの儀式のようなものなのだろう。
私も、あまり口を挟まないようにしている。
好きなことを好きなようにやれる時間を
存分に楽しんでほしいと思う。
そうして私も2回ほど、キャンプに行ってみたが、思ったサイズの虫には出会わなかったし、焚き火に火がつく感動や、
外で焼いたお肉は美味しかったし、
人間が出す生活音が全くなくなった
夜の森の音をただチェアに座って聴いているのもそれは悪くない体験だった。
いや、むしろ好ましい体験だった。
スマホも見ない。
外の音を聞きながら、たわいもない話をしながら夜が更けていく様。
日が上り、明るさで目が覚めて
澄んだ空気に満たされた山道を散歩したり。
ゆったりとした時間が流れてるのは
心地よかったから。
一回行けば、次はこういうことをしようとか、火起こしはこうしてみようとか、
アイデアが湧いてくるもので。
一回目が終わってからは、
アイテムの追加選手の選抜には協力している。
まだまだ私は、必要最低限で臨みたいので
パートナーの、
これほしい。
あれ欲しい。
には、首を縦に振ることは少ない。
けれど、私べつにアウトドアも行けることが
分かったので、徐々に楽しさと快適さを求めてキャンプの充実化に協力していきたいとおもっているところだ。