マガジンのカバー画像

ダークソウルと金枝 番外編

4
「ダークソウルと金枝」と題した記事シリーズの番外編を集めたマガジンです。 フロムソフトウェア制作のゲーム『ダークソウル』シリーズの重大なネタバレ。その他フロムソフトウェア作品の…
運営しているクリエイター

#ダークソウル考察

ダークソウルと金枝 番外編 ―蛇の知恵持つ龍樹―

ダークソウルと金枝 番外編 ―蛇の知恵持つ龍樹―

ダークソウルの世界がいわゆる二元論の世界、乱暴に言ってしまえば”光と闇のファンタジー”であることは、まあ頷くことの出来る事実でしょう。

この世界の主要な神であるグウィンは「太陽の光の王」を名乗り、竜たちを征し秩序ある火の時代を築き上げます。彼の偉業を継ぎその火の時代の延命を図ろうとする主人公たちは不死の英雄であり、一種の闇の力を駆使して戦います。

ただ、一方の見方ではこれら火の時代の秩序とは神

もっとみる
ダークソウルと金枝 番外編「火の起源の神話―なぜ、岩と大樹なのか―」

ダークソウルと金枝 番外編「火の起源の神話―なぜ、岩と大樹なのか―」

『ダークソウル』を考察するにあたって、たびたび考察者の頭を悩ませ、いつも立ち返って考えさせられるのは、この初代のOPに語られる”始まりの神話”です。

火に惹かれ王のソウルを見出した神々や、彼らと竜との闘い。灰の時代から火の時代という、大きな歴史の転換。そして、闇の世の予言。

この世界における”最初の火”という不可思議なモチーフを用いての、フロムソフトウェアならではのセンスが光る物語ですが、この

もっとみる
ダークソウルと金枝 番外編「ユール祭」

ダークソウルと金枝 番外編「ユール祭」

ユールの季節が、今年もやってきました。
元は西洋の冬至の祭りだったそうですが、日本では明治のころに伝わり、西洋文化の浸透とともに次第に受け入れられ、今では定番のイベントとなりました。

麦わらでユールゴートを編んだり、森から木を切り出しユールログを焚いたり。様々なご馳走を並べたユールボードや、妖精さんにプレゼントをもらえるのが楽しみだったという方もいるでしょう。

いやあ、ほんとうに、ユールはたの

もっとみる
ダークソウルと金枝 番外編「魂、その暗きや明るき」

ダークソウルと金枝 番外編「魂、その暗きや明るき」

この「ダークソウルと金枝」シリーズその”3”の「魂の本質」について語る箇所に

という引用をしました。
おそらくは、こうしたイメージがゲーム『ダークソウル』のイメージへとつながったのでしょう。

しかしこうして期待させ、別記事にまで引っ張っておいて申し訳ないのですが、『金枝篇』において”暗い魂”という語がでてくるのはこの箇所のみです。(もしあったらすみません)

この部分は、いわゆる何かに映った”

もっとみる