THE MIX UP vol.4「TRANS」初日から二日目 対談観劇レポ
【ネタバレ配慮しません】【24歳&49歳】【共有共感が幸せでした】【レポもネタバレ方式】【演者も観客も魂を削る舞台】【でも劇場からの足取りは軽い】【なぜなら、、、を書き綴る史上初観劇対談レポ】
あ、初日観劇レポはこちら↓
THE MIX UP vol.4「TRANS」20250124ソワレ
めずらしくちょっと厳しめなことも書いてるのよ、ぜひとも↑を読んでから、続きをどうぞ↓(ちなみに24歳は、私と同じネタバレ回避民なので、この時点で初日レポは読んでいません笑)
鴻上さんへ伝えたいこと
あなたの本は令和を懸命に生きる24歳の心にも届いています
24歳、関東以外在住。THE MIX UPの前作で鴻上さんの「朝日のような夕日をつれて」観劇済み。
この作品を観るために、チケット代に加えて飛行機代と宿泊費をかけて二日目のマチソワへ。
トランスが世に放たれた約30年前とは、何もかもが違う今。どうしても知りたかったのは、この作品が24歳にどう映る?どう感じる?そして。
――――我慢してたんですけど、最初に崩落したのはあのシーンです。美海さんが詰められて、えーっとなんて言ってたかな、あの、
参三が弱音を吐き出させて、礼子の顔が・・・・・・
――――そうです!そうです!そこでもう、ダーッと、、、そこからはもう、止まりませんでしたね。その前も仕事について詰められるところで、
なぜその仕事をしているのか、、、
――――はい、もうグサグザきてて、私も仕事について考えてることもあるし、
答えられないよね。
――――はい。本田さんが観劇前の配信で「いろいろ考えると思う」って言ってて、本当にその通りだなって。だから美海さんが辛いと、
こっちも同じように辛い。私も同じ。彼女の思いに共鳴して、、、
――――そうなんです、本田さんを観にきたのに、なぜか他のお二人のシーンで泣いちゃって、どういうこと?って笑
一生懸命に生きているからこそ、抱える悩みや葛藤
それを突きつけられること、そして「弱音はいても良いんだよ」っていう友人の強引すぎる誘導。凛として「職業:医者」なんて大人でも、泣き崩れてしまう。そのトリガーが「優しさ」だったら、、、落涙不可避。頑張っているからこそ、このシーンの温かい思いに気づける。
トランスは前半と後半で、物語の主軸が変わっていく、、、と私はずっと前から思っている。そのきっかけは全部、礼子。今回は舞羽美海さんが演じているが、、、この礼子は本当にすごい。何がって?
天性の朗らかさと同性に嫌われない品格
「私たぶん一番お姉さんなんだけど、たまに二人が羨ましくなって、お弁当もって突撃する」とか言っちゃう可愛い美海さん。(公演後のトーク部分より)
私が拝見した二回目のトークでは、、、「二人はずっと芝居の話をしてる。楽屋が別なので、内容までは聞こえてこないけど」とも。ちょっと寂しそう。憶測と妄想だが、きっとそういうのが羨ましいんだろうなぁ、と。それは私も分かる。同性同士で仲良く何年も芝居の話で付き合っていられるのは、やっぱり男性だからだと。むずいよね女同士って。特に本田さんと石田さんは、同じ作品でペアを組んでいたので「ずっとイチャイチャしてた」と言われても、知ってるオタクは納得だし。そしてそんな彼らの応援をしている子達で埋まる客席。彼女にとってアウェイなはずなのに。
後半、ずっと礼子の痛みに共鳴する会場の女子達
前半は主人公の主治医。口癖は「これが私の仕事だから」で、何とか昔の同級生を治そうと奮闘する。でも悩みを抱えてて、どんどん疲弊していく。そのうえ、次々と明かされる衝撃の真実、、、いちばん辛かったのは礼子だった。
24歳にこう投げかけてみた。「こんなに共感される礼子はいなかったよ」
――――え、そうなんですか!
びっくりだよね、てか、美海さんの礼子が異常だよ。普通は、ちょっと面倒なキャラ扱いされるというか
――――あ、たしかに。最初はもしキスシーンとかあったらどうしようと思って観てたんですけど、でも後半はそれならそれでも良いかなって思ってました、、、
まじか!それはすごい(オタクにそう思わせる)美海さんて、やっぱすごい。あの人の礼子は、芯があって、でもユーモアあって、同性が憧れる部分があるから。・・・って初日レポにも書いたんだけどね、、、
――――あ、自らがレポのネタバレですね笑
(…orz///…(*´Д`)…orz…(/ω\)…)やっちまった笑
解釈の一致
――――しずかさん、礼子のお腹に子供は本当にいたと思いますか?
いないな。あれはきっと自分以外の別人格を生み出したんだと。まったく別の人格になり代わる雅人に対して、女である礼子は、妊娠っていう、、、
――――そうですね、私もそう思います。
トランスが生まれた90年代は、不倫とか宗教とか、ジェンダーの問題とか、そういうものが表面化してきた時で、今とは全然違うところがいっぱいあって。そういうものを、
(・・・と49歳は熱い芝居論と、時代背景を織り交ぜて解釈の理由を語るのだが、オタク特有の無駄に長いやつなのでここでは割愛させていただくこととします笑)
――――そうなんですね、分かりました。今とは違うんですね。でも伝わってくるものが多くて、いっぱい考えるし、いっぱい衝撃を受けるけど、自分の解釈が合ってるか次で確認することにします。次がラストなんですけど、あと3回観たいですね、、、それぞれのキャラ目線で観たらどうなるかなって。
わかる!だよね!!ついつい推しメインで観ちゃうもんね。アタシもあと1回後半のチケ取ったんだけど、いろいろ変わってくるだろうし、それを楽しみに1週間がんばろうと思って。
(・・・・・・と言ってたはずなのに、なぜか一緒に劇場に行って「当日券ありますか?」と聞いていた。なぜ?なぜなの??いや、そんな気はしていたよ…リピートはもはや自分の持ち芸かもだし笑)
劇場からの帰り道
――――私、朝日の時もそうだったんですけど、足元がふわふわしてて。
わかる!なんか軽いっていうか、体も心も、
――――そうなんです。なんでなのか、、、ミックスアップ観たら、そうなるってことなんですかね?
(いやぁきっと違うんだけど)うーんそうかもなぁ、、、とにかくあんな(おっもい)芝居観た後とは思えないくらいに、、、元気になるよね。
――――はい、、、一緒ですね。石田さんもいつも通りで、、、ちょっと悪夢みそうですけど。
え、マジで「悪夢みそう」って初日レポに書いたんだけど。え、どこまで一緒やねん(倍以上年齢違うのに)ちょっと怖いんだけど。
――――え、本当ですか?……むしろ私が書いたレポかも知れませんね笑
\(◎o◎)/!
二回目観たらわかる、回替わり要素がいっぱい
えー、、、それはないよぉ、、、マジで解釈の理解が深まるどころか、むしろ逆で、しかも、え、謎が増えた。なにしてくれてるんすか、逸見さん笑
遊び心いっぱい。石田さん本来のキャラクターが参三という役を飛び越えて、まぁ、、、みんな楽しそうだからいっか!笑
ハプニングも、すぐにアドリブでかぶせてくる、、、三人共。これだけの芸達者を同じくらいの熱量でぶつけ合わせるって、この小さな劇場の枠を軽々超えてんのよ。しかも、絶対に配信も円盤にもできない(ようになのか)国民的アニメのキャラ名とか出しちゃうし。なんなんそのなんでもアリは、、、これが2025年版のトランス。今と融合させたミックスアップ作品の形なんだろうなぁ。回替わり要素と謎については、また次回かなってことで(書くとは言っていない、書けるといいなとは書いておく)