作り替えるべき?防災頭巾袋
この春休み、私の心に重くのしかかっていたものは、小学4年になる娘が学校から持ち帰った防災頭巾袋だった。
サイズが指定されていて、市販では買えないので、手芸が苦手な私は入学時、苦労したものだ。今はない近所の手芸屋を訪ね、店主のおばあさんに作ってもらった。
年がら年中イスの背にくくりつけてある、その防災頭巾袋が色あせ、ボロボロになってきたので、娘から「作り替えて。みんな作り替えている」と言われたものの、「みんな? みんなって誰だか言いなさい」などと言って、春休みの間はお茶を濁していた。
そのうち無事に春休みは終わり、娘はその袋を持って再び元気に登校していった。
「市販の袋でも合うのか試してみなよ」とママ友と言い合っているけれど、誰も試そうとしない……。
2012年4月8日
【追記】
結局、娘はその防災頭巾袋を小学6年生まで使い切り、無事卒業した。
☆2009年から2012年まで子ども向けの新聞につづった連載を改編したものです。