「わたしの選ぶアイカツベスト10」に投稿させていただきました
数日前、「しまみず」様がXで募集されている「わたしの選ぶアイカツベスト10」という企画を拝見しました。
「これからアイカツシリーズを見始めようとしてる友人に入ってもらえば良いか」を考えるのを契機に「初心者におすすめの10選を考えてみよう」という企画を思いつくに至ったとのことで、以前より自分がよく考えていたことと重なってたため、投稿させていただくに至った次第です。
もうすぐアイカツは放送開始から12周年!お祝いして「#わたしの選ぶアイカツベスト10」を開催します!①アイカツを見たことない人へのベスト10②〇〇なキャラが好きな人へのベスト5③1時間でさっくり見れる3選の3つのジャンルを準備しました。ぜひ皆様参加ください!※公式とは関係ないファン活動です pic.twitter.com/UPhjitHE90
— しまみず (@mamizu_tn) September 17, 2024
Xにも画像で投稿させてもらったのですが、こちらにテキストデータでも置いておこうと思います。(文字数やスペース等の制限がなくなってるのでいろいろ加筆してます)
自分が本能のままに選ぶベスト10は偏りが激しい上にキャラへの思い入れに基づくものであり、とても初見さんにお勧めできるようなセレクトではないので、今回は下記のコンセプトで10枠を選ばせていただきました。
「その1話だけをたまたま見た時に『この先が見たい!』or『ここまでの話が見たい!』と思わされそうな回」
たまたまテレビを点けて知らないアニメやドラマなどがやってた時、そのまま何となく見てるうちに続きが気になったりそこまでの歩みが気になったりすることってあると思うのです。
「そういう現象を引き起こしそうな回」というコンセプトで選んだ8選(劇場版が3枠というルールのため)になります。
※なお、「ベスト10」という募集要項のところを大変恐縮なのですが、最初に挙げたものがベストオブベストである以外はほぼ横一線の認識であるため、時系列順に置かせていただいております……。
アイカツ! 第17話
『ドッキドキ!! スペシャルライブ PART2』
今回のコンセプトで挙げるなら、ダントツで最もお勧めしたいのはこのエピソードです。
アイカツシリーズの強い魅力の一つに「『バトルもの』としての面白さ」があると自分は考えています。
その「バトルもの」の側面が大きく動き出すのがこの無印17話ではないでしょうか。
もちろん本音を言うなら、星宮いちごの物語をゼロから見始めた上でここに辿り着き、とうとう真の姿を現した『アイカツ!』に大いに衝撃を受けてほしいところではあります。
しかし今回は「これからシリーズに入る方のために、少数を選別して見てもらう」というコンセプトなので、敢えていきなりこの話を見てもらっても良いのではと考えました。
この回は『アイカツ!』1年目の最初の大きな山場であるため、ここまでの主要な登場人物がほぼ全て出演しており、また、それぞれに見せ場があります。
どのようなキャラがいるのか?
誰が強いのか?
物語にはどんな背景があるのか?
何を描こうとしている作品なのか?
どんな独自設定があるのか?
そういった要素全てが凝縮されたエピソードなので、この1話がツボに入ったなら「作品全体を見てみたい」と思ってもらえそうな気がします。
アイカツ! 第31話
『母の日はアイドル!』
シリーズ作品の中でも初代『アイカツ!』が強く有している要素の1つに、いくつもの「世代」が連なっていく「大河ドラマ」の性質があると思います。
その「大河」感の片鱗を感じることができるのがこのエピソードだと考えています。
また、純粋に星宮家の心温まる家族愛をたっぷり見ることができるため、作品の根底にある「優しさ」を体感できる側面も強くあると思います。
それでいて前述の「バトルもの」に該当する話なども出てくるため、アイカツシリーズのイントロダクションにはかなり向いている気がしています。
アイカツ! 第167話
『夢のスケッチブック』
唐突にかなり終盤のエピソードになってしまうのですが、確認したら意外とネタバレ要素が少なかったので挙げさせてもらいました。
「アイドルとデザイナーの信頼関係」というアイカツシリーズを通してよく描かれる大事なテーマを、初見の人にわかりやすく感じ取ってもらいやすいエピソードだと感じます。
また、あかりが超絶可愛い、瀬名さんのヒロイン力が高すぎる、二人の絶妙の関係性に悶え転がれるなど、キャラ方面の魅力が十二分に発揮されています。
ネタバレを苦にしないタイプの人であればここからいったん最終話まで見てしまうこともできますし、あるいは1話や103話、153話へいったん戻るなど選択肢も広くあります。
アイカツスターズ! 第10話
『ゆめのスタートライン!』
『アイカツ!』第17話と同じぐらい、「これがツボに入れば大丈夫!」という信頼を置いている1話です。
虹野ゆめの実直さと不安定さ、そんな彼女が周囲の友人や先輩たちから慕われている様、学園長の暗躍、白鳥ひめの懸念、そして物語最大の謎……
スターズの序盤で肝要な要素が非常に多く描かれていると考えます。
「いちど最初から見よう」と考えた時に、気軽に戻りやすい位置であることもポイントが高いです。
劇場版アイカツスターズ!
とにかく1つの映画作品として圧倒的な完成度を誇っていると感じます。
尺に対してあまりに密度が高いシナリオ、シアターを意識した画面演出の数々、ゲストキャラに至るまでキャストも非常に豪華、さらに使用されているBGMや挿入歌もスターズ屈指の名曲揃いと、映像、音声、シナリオなど全ての面でハイレベル。
たったの60分で「アイカツシリーズのクオリティの高さ」を感じ取ってもらえるはず。
TVシリーズの序盤と並行で作られていたため、結果として本編のネタバレがほとんど無いのもポイントが高いと思っています。
(余談ですが、出来ればまた映画館で見たい……リバイバル上映してほしい……)
アイカツフレンズ! 第1話
『ハロー フレンズ!』
3作目ともなると、開幕でグッと引き込むのもお手の物。とにかく衝撃のプロローグです。
ストーリーの密度が非常に高く、展開もテンポ良く二転三転していくので見応え抜群。2話以降を候補に入れられなかったぐらい、この1話目が強烈すぎる。
また、ここを踏まえた「お約束」も以後たびたび出てくるため、押さえておいた方が良いと考えます。(このエピソードを見た後であれば、ピックアップ視聴して良い回は結構あるとも思いますが、今回のセレクションには入り切りませんでした)
アイカツプラネット! 第1話
『アイドルは突然に』
プラネットは「全23話+ライブ祭り+メイキング」という構成で全体の尺が短いのもあり、どこか途中を見てもらうより1話から実直に見てもらうのが最も良いのではと考えました。
状況や独自設定の説明などがかなり丁寧に行われているので、ここを飛ばすのはもったいないと感じる部分もあります。
今回のテーマとは外れた話ですが、アニメから(半分とは言え)実写への移行となって不安を覚えた人はどうしても少なからずいたであろう状況で、この第1話のクオリティの高さが安心感を広げたのではないかと、個人的には思っています。
アイカツアカデミー!配信部【デミカツ】 2024.08.31
『【デミカツ通信#7】ついに来た!フレッシュアイドルフェス配信部ステージ!!!【ライブステージ】★配信限定カード配布もあるよ!』
開幕のOPアニメでぐぐっと引き込まれ!
続くドラマパートで3人の性格や関係性、ここまでの道のりや目の前の目標がきちんと示され!
初めのMCでは配信における彼女たちの良さが十二分に発揮され!
ライブが始まったらアイドルとしての魅力の高さを存分に味わえる!
そしてセトリも神!!
この配信がツボに入ったならデミカツ配信部にハマれること間違い無し!!
あとがき
以上の8件が、「その1話だけをたまたま見た時に『この先が見たい!』or『ここまでの話が見たい!』と思わされそうな回」として私、静江がおすすめしたい回となります。
自分は結構強めのネタバレ恐怖症であるため、人様にアニメなどを勧める時にもネタバレにかなり配慮して話をしてしまいがちなのですが、アイカツシリーズは長い歴史の中でとてつもない物量のエピソードを有するに至りました。
そんな中で「この回をいきなり見たらアレのネタバレになっちゃう」「あの回を先に見ないとここで言ってるこれが謎じゃなくなっちゃう」みたいなことを言ってると、結局「最初から全部見てみて! なに、178話とか多そうに見えるけど、見始めたらすぐだよ!!」というお約束の文句になってしまうので、きちんと考えないとなぁと思って暮らしてはいました。
考えをまとめて出力する機会をくださったしまみず様に、深く御礼申し上げます。布教が上手くいかれることを心よりお祈りしております。
また、この文章をお読みになったアイカツシリーズ未着手の方が、一人でもアイカツシリーズに興味をお持ちいただけたなら、これ幸いでございます。
補足(蛇足)
以下は完全に蛇足になりますので、お時間のある方だけお付き合いいただければと存じます。
「何故オンパレードが1つも入ってないのか」と思われた方もおられるかもしれませんが、自分は初見の方にオンパレードを「単話で」見せるのは、少し博打になる面があるのではと思っています。
理由は大きく2つあります。
ひとつは、基本的に「シリーズファン向けのお祭り作品」であるゆえに「キャラ同士の関係性」がある程度わかっている前提で物語が展開されることです。
なので、初見さんがこのうちの1話をたまたま見た時に「何か知らないキャラがたくさんわちゃわちゃ動いているうちに終わっちゃったなぁ」と思ってしまう可能性があり、興味を持ってもらう機会の損失に繋がりそうな恐さがあります。
もうひとつは、主人公「姫石らき」の強烈なキャラ付けです。
これまでのシリーズに登場してきた多彩な個性を持つメインキャラ・サブキャラの面々に負けないよう、彼女は今までにないユニークな特徴を数多く与えられています。
特筆すべき点として、良くも悪くも彼女は物語の後半まで「強い緊張感」を持つことがありません。これは恐らく狙ってそう描かれていることでしょうし、歴代作品を見てきた人たちであれば個性として捉えることも容易ですが、初見の人はそうもいきません。
らきの独特の人間性に何か引っかかりを覚えた場合、他のエピソードに手が出なくなってしまう恐れはあります。
(もちろん彼女には唯一無二の魅力も沢山あります。しかしそれを単話で完全に認識しきることは不可能だと思います)
これらの点から、「いずれかの単話」という切り口でオンパレードのエピソードを挙げることができませんでした。
ただ、単話ではなく「オンパレード全体」として見た場合には、評価は大きく変わってきます。
作品の評価基準で「登場人物がいかに魅力的か」を最重要視する人も世の中には少なくありません。アイカツシリーズには深い魅力を持ったキャラが沢山登場しますが、通年アニメの常として、登場人物の追加速度は非常にゆっくりです。
「1年で8人!? そんな悠長に構えていられるか!」という短気な人にもアイカツキャラの魅力を手早く知ってもらうのに最適な作品、そう、それが『アイカツオンパレード!』です。
ルール上、今回の枠に入れることはできませんでしたが、「初見の方に初めに見てもらう」の選択肢として、「『アイカツオンパレード!』を最初から最後まで」というのも有りだと思う部分はあります。
この際、必ず全話見てもらうことが重要と考えます。らきの成長は25話を通して描かれますし、終盤まで姿を現さないキャラもいます。また、シナリオ重視の人にはあまり向いていないかもしれません。(前述の通り、シリーズ作を見ていることが前提のエピソードが多々あるため)
また、歴代の名曲やすごいステージも多く盛り込まれているため、そちらの面を大いに体験してもらうこともできます。
以上、「オンパレードは諸刃の剣かもしれない」という話でした。(※上手く刺さればものすごく高威力だとも思います)