三味線弾きの断片的日常 2024/10/21-31
10月21日。
音源を送らなければならない案件が複数できたので、まずはその作業。作業ついでに稽古の録音を聞いて復習もしつつ。LINEで送れるものはすぐにすむけれど、メールで送るのが結構面倒、、というか、普段やりとりしていない相手への送信は神経を遣う。しかも、1件、わりとすぐに「間違いメールです」といって送り返されてきた。本人手書きのメモをもとにアドレス打ち込んでるのに、どうゆうこと。メールBOXをサルベージしたら、何年か前のメールが出てきて、アドレスの一部が抜けてたことがわかった。アドレスはぜひ正確に分かりやすく書いてほしい。そんな余分の作業が発生したので時間がかかり、せめて一回だけでも通しておこうと三味線を出したら弾く前に糸が切れて、私の気力も本日はここまで。
10月22日。
アジア・オーケストラ・ウィーク@京都コンサートホールへ。
伊福部昭《SF交響ファンタジー 第1番》、ゴジラのテーマが出てくると、わーーっとテンション上がる。金管や打楽器が大活躍で、かっこよかった。続いて、箏奏者LEOを迎えての2曲。箏は西洋楽器との相性が良いというか、なじみやすいと思うけれど、一方で、では”箏らしさ”とは一体何なのか、と考えてしまった。ラストのブラームスは、とにかく大友直人さんの指揮が素敵で、ずっと見てしまった。オケにも指揮にも詳しくないから、こんなことは初めてだけど、余計なもの、大げさなものが一切なくて、スマートな指揮だった。そういうスタイルが好きなのだな、やっぱり。
10月23日。
約束事や頼まれ事は、自分のことよりも優先的に処理してしまう。結果、個人練習は後回し。練習でも、人とやる曲が優先で、ソロはどうしても最後になる。しかし、さすがに今週はソロ曲優先で稽古したかった。ちょっと今日の出来は良くない。あと数日、どこまでやれるか。といいつつ、今日は衣装の準備も。かなりテンション上がる組合せにできたので佳き。
10月24日。
「踊る大捜査線」のTVシリーズの再放送を録画して見ている。懐かしい。青島がずっとタバコくわえてたり、スリーアミーゴスのゆるさだったり、今どきのドラマではないような部分もありつつ、でも今見ても面白い。やっぱり、この初期メンバー、とくに和久さんの存在が大きいなぁ。それにしても、深津絵里が変わらなくてびっくりする。
10月25日。
イベント前。なんとなくバタバタした一日。まぁ私も結局は前日にバタバタしがちだけど、何事も準備は早め早めに。段取りが大事。とくに、人に頼まないといけないことは時間に余裕をもって。
10月26日。
午前中に整骨院へ。今週来週は楽器を持ち運ぶことが多いので、こまめにメンテナンスしてもらう。痛める前の予防が大事。午後は、女義塾。ちょっと間が違うかな、と思っても、つい合わせて語ってしまう。本当はそれでは稽古にならないのかもしれないが、こちらも自信を持って語れるわけではないしな…。これは自分が三味線を弾くときもそうで、基本的に人に合わせようとしすぎてしまう。語りに合わせすぎるのは義太夫ではよくないと言われるが、難しい。
10月27日。
午後、まず義太夫の稽古に。前回の稽古のとき、微妙に師匠と1ミリくらいずつツボがずれてるような気がする箇所があったけど、今回は大丈夫だった。そのあと、京都へ。夜は、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター第65回公開講座「三味線・箏・尺八 中国発祥の楽器・日本での発展」。中国の三弦と日本の三味線、中国の古箏と日本の楽箏、俗箏、古琴、そして日本の尺八、と様々な楽器が登場して面白いプログラムだった。
10月28日。
図書館へ行って、あとは少しゆっくり過ごす。昨日、「鉄輪」を演奏した後、感想を伝えに来てくれた人がいて、これは恨みの歌だと説明したら、でもその奥に愛があるような気がしました、と。そう、鉄輪は怖いだけの歌ではなくて、愛ゆえの恨み、恨んでもなお消えない愛、こそがテーマだと思っている。何かしらそれが表現できたのだとしたら、とてもうれしいし、その延長上に次の「うた絵巻」がある。もう少しで形ができそう。(云うても、もうそんなに日はない!)
10月29日。
「相棒seasn23」の1・2話録画を見る。貧困、闇バイト、裏金、解散総選挙、、タイムリーなキーワード満載で、はっきりと今の世の中を批判的に描いている。最後、「明日は今日より良くなると思いたいですね」みたいな右京さんのセリフにぐっときた。それにしても、相棒はほぼ全話見てるはずなのに、しかも冠城くん相棒時代ならそんなに昔でもないのに、「少年A」のエピソードとか全然覚えてなくてがっかりする。
10月30日。
Japanese Traditional Music Live@祇園ONE LOVE。外国人観光客に夜の三味線ライブを楽しんでもらおう、という企画の第一回目。初回なので、関係者へのお披露目的な感じになったけど、ライブ自体はいい感じにまとまった。今日の動画などを使って、次回どれだけ広げられるかが大事。日本の文化にふれてもらいたい、そして繋げていきたい、そんな思いを持って行動する人たちと出会えたことはうれしい。
10月31日。
遠方の友人に、皆で「ハッピーバースデー」を演奏した動画を送る。ビックリマークが20個ぐらいついた返信が返ってきた。めちゃかわいい。彼女は本当にみんなに愛される人だと思う。誕生日をお祝いするって、気恥ずかしいところもあるけど、いくつになっても良いものだよね。