三味線弾きの断片的日常 2024/11/11-20

11月11日。
午前中に健康診断。待ち時間がかなり長くて2時間くらいかかる。今日は採血はスムーズでよかった。余裕をみて整骨院の予約を入れたつもりだったけど、そんなにゆっくりしていられず、どこかでホットケーキを食べたかったのに店を探す暇がなく、たまたま目についたカフェでパスタランチにしたけど、思った味じゃなくて残念だった。

11月12日。
「うた絵巻」クリスマス・キャロル篇で《いつかのメリークリスマス》をやろうと思っていたが、ちょっと弾いてみて、これを三味線で雰囲気を出すのは難しいなと冷静になる。最近、以前ならムリだったような曲もアレンジできるようになってきたと思っていたけど、過信してはいけない。やっぱり、やるからには面白いアレンジだなと思わせるものをやりたい。

11月13日。
「いざや」レッスン。地歌とは違う”上方唄”の雰囲気を出すこと。ニュアンスはわからなくはないけれど、具体的に何をどうすればいいのか、最上級に難しい、たぶん究極的な課題を出される。でも、ここから先はどの曲も同じ。その曲の世界観を描くこと。難しいなーー。

11月14日。
青い目の女は「愛してくださらなければ死ぬ」といい、黒い目の女は「愛してくださらなければ殺す」という。(スペインのことわざ)
読んだ本の中で面白かった言葉。

11月15日。
推し活で上京するゆんぴが前泊に来た。推しカラーのネイルを塗ってた。私は夏場に赤いペディキュアしか塗らないので何も知らなかったが、最近はマグネットというのがあるらしい。いろんな人のインスタを見ながら、単色塗りでも同系色でちょっと違う色でそろえたりしたら可愛いね、とか色々言ったが、来年やるかというと多分やらないんだろうな。不器用の上に不精だ。

11月16日。
義太夫体験教室@一心寺。三味線講師、といいつつ、90分の間ずっと三味線持たずにひたすら語ってた。マンツーマン指導だから、すぐ横で別の人がやってるし、がんばって声を出し疲れた。そもそも声量ないし低い声出ないし喉が弱い。だって太夫じゃないし。来月、並木座本番前にまたこれはキツい。

11月17日。
久世光彦「誰かサロメを思わざる」を読む。”サロメ”とあると、つい気になる。私自身はビアズリーの絵はそんなに好きではない。知的で謎めいた雰囲気の年上の美女、というのも、私の描くサロメのイメージとは違う。最後に触れられていた高島野十郎の「蝋燭」という絵が気になって調べてみた。これはとてもいい。

11月18日。
なんだかどうにもやる気が出ない。並木座まであと1ヶ月なのに曲もまだ決めきれない。いつまでも迷う。今週は三味線三昧もあるのに、そっちもノープラン。

11月19日。
谷川俊太郎の訃報。詩というものを知ったのは、教科書の「朝のリレー」だったと思う。とくべつな言葉など使われていないのに、違う世界の言葉のように美しく思えた。詩集も買ってもらったことがある。詩はとてもキラキラしているけれど、中島みゆきとの対談が載っていた『やさしさを教えてほしい』はイメージが少し違ったなと思う。それにしても今年もいろんな人が亡くなっていく。

11月20日。
朝から英語で説明を求められる場面に遭遇。たまたま話せる人が通りかかって無事解決したけれど、英語、少しは話せるようになりたいものだ。そういえば昨日、急に来月、中国で演奏してほしいという話をされた。日程的に無理でお断りしたけれど、そういうときも英語がもっとできればフットワークが軽くなるのかもしれない。


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