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【AKRU】裏話「百獣の笛」(『青騎士』第2B号 KADOKAWA)発売中!

19世紀末の台湾を舞台に、自然とともに誇り高く生きる原住民たちの織りなす歴史ファンタジー。

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部族一の狩りの腕前を持つ亞奧(ヤオー)は、早世した父の弟である達魯(ダール)を養父として育った。年老いた達魯は意識が混濁することも増え、死におびえるなかで亞奧にひとつの心残りをたくす。それは、かつて勝負の末に手に入れた笛を山の主に返してほしいということ。
「金色の霧の中」にいるという山の主を探し亞奧は森をゆくが、不思議な現象が次々と亞奧を襲い――。

「百獣の笛」は、AKRUさんの漫画家デビュー作『柯普雷的翅膀(コプレの翼)』のスピンオフ。ですが、単体でも楽しめます。

19世紀末の台湾は、ヨーロッパ諸国から秘境の島として注目され、休暇のレクリエーションとして探検に訪れる人も多かったそう。そんな当時の様子も垣間見ることができます。

何より魅力的なのが、森を駆ける亞奧。クールで精悍、理知的で野性的なオスの力にあふれています。
台湾映画『セデック・バレ』でも、原住民にとって自然と共生するなかでの狩りの重要性が描かれているように、命を尊び、自然を敬うことが「生きる」ことと強く結びついているのです。だから、その地に土足で踏み込もうとする者を許せないのでしょう。
そんな亞奧の誇り高さにもまた、惹かれてしまうのです。

今回、「台湾の漫画家さんの既存作品を掲載したい」というお話をいただいた時に、真っ先に浮かんだのが、この「百獣の笛」でした。

原住民の誇り、生き方、森の神秘的なたくましさ――日本人にとって「懐かしいわぁ」という日本統治時代の香りが残る台湾とはまた違った姿を、日本のみなさんに知ってもらえたらな・・・と。(なので、提案書の中でも一番最初に推薦しました)

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『青騎士』ではこれからもAKRUさんの日本未発表作品を掲載していき、来年には完全新作を!と予定しています。『青騎士』は一般的な雑誌よりも印刷にかなりこだわっているそうで、美麗な筆致のAKRUさんの描きだす世界をより一層堪能できますよ。


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