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台湾よちよち観光案内 #補足編<昼間から酒の飲める店を探すのは大変だよ>

#1 で「台湾でやりたいことリスト」を公開しましたが、その中で「何でこんなことわざわざ聞くの?」という項目があったと思います。
また、私自身「あえてこういう聞き方してるのですよ」というものもありますので、補足をば。

□毎食、お酒を飲みたい

台湾で昼間から酒が飲める店を探すのは、ほんっとーーーーに大変です。
「酒があるからこの店にしよ」と最初から飲むことを第一目的に、店優先で移動してるならまだいいんですが、観光の途中でふらりと立ち寄った店に酒があることは、まぁほっとんどないです。

だって南国に海外旅行してるんですよ? 朝から暑いし、刺すような日差しから逃れたいし、やっぱ昼間っからビールでしょ? 
ひゃっほーい、ローカル感満点のお店だな、焼きビーフン美味しそー! 青菜の炒め物ピカピカしてるー! 何この黒くて硬い豆腐みたいなのって、煮込み? どれもビールに合いそうだー!!! ビール1本くーださーいな。

「沒有啤酒(ビールはねーよ)」

どうしてこんなに「つまみ感」に溢れているのに、ビールがないのか!? 何度も何度も涙をのんできました(酒がないだけに!)。

台湾人の多くは酒を飲まない。 
これが私の持つ台湾人像のひとつです。台湾人数人とご飯に行っても、酒を飲んでるのは私だけ、彼らはアップルサイダー、という状況が何度もありました。昼間から酒を飲もうものなら、なんとなーく視線が痛かった。「今日は誰も飲まないから、あなたも飲まないで」と言われたこともあります。でも飲むけどね。こんなあからさまな「つまみ」がある台湾が悪い。

観光客向けのいわゆる「レストラン」だと、酒はあります。でも、ローカル感が強い食堂ほど、甘ーいジュースやお茶しかありません。
日本だと、どんな小さな食堂でも、たいていビールはありますよね。日本人は酒が好きすぎです。私も、まさにそういう日本人なのでした。そして、台湾に遊びに来る知人たちも、類は友を呼ぶでみんな酒を愛しています。

昼間から酒を望まれたなら、このエリアにいるならココか、アソコか、それとも移動か……スケジュールに大きくかかわってくるのです。行き当たりばったりで飛び込んで「你家有沒有啤酒?(ビールあります?) 」「沒有(ねーよ)」。この繰り返しは本当に辛くひもじい。
なので、私にとって「毎食、酒を飲みたい」かを事前に確認するのは、とても大切なことなのです。

□火鍋(紅白の辛い鍋)が食べたい

どうしてわざわざ(紅白の辛い鍋)と書いてあるかというと、日本人の思う「火鍋」と台湾の「火鍋」は概念がまったく違うのです。

日本人の大半は「火鍋」と聞くと、左右に区切られた鍋に紅白のスープが注がれていて、赤のスープは激辛、白のスープはマイルド。好みの具材を好きなスープでしゃぶしゃぶ……というイメージを持っているようです。

それも「火鍋」で間違いないのですが、こいつの正式な名前は「鴛鴦(おしどり)火鍋」と言います。紅白の対になっているから鴛鴦というわけですね。

台湾では「火鍋」というのは「鍋全般」を指します。
だから、寄せ鍋もキムチ鍋もタイスキも台湾では全部「火鍋」です。

「今日寒いから火鍋食べに行こうよ」
「何鍋にする?」
「私は昆布だしの鍋がいいな。好きなの食べられるし、小火鍋(1人ひと鍋の小鍋仕立て)でいいんじゃない」
という感じですね。

でも日本人にとっては「火鍋=鴛鴦火鍋」なんですよね。よくあるのは
「火鍋が食べたい。酸っぱい白菜の鍋が食べたい」
という表現です。これはおそらく「鴛鴦火鍋」と「酸っぱい白菜の火鍋(酸菜白肉鍋)」の2種類食べたい、ということなんでしょう。でも台湾の火鍋の概念を理解している人の発言だった場合は、「酸っぱい白菜の火鍋」1種類だけを希望してるとも読み取れます。ややこしい! そこでこの質問では、あえて(紅白の辛い鍋)と注釈をつけているわけなのです。
ちなみに、辛いスープと酸っぱい白菜スープに分かれた鴛鴦火鍋を扱っている店もあります。便利。

↑左から、麻辣小火鍋(辛いスープオンリーの小鍋)、 泰式檸檬小火鍋(タイ風の、レモングラスの酸味がさわやかな小鍋)、石頭火鍋(東京にある専門店が参考にしたという、胡麻油の香り豊かな石鍋)

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