夏休みに山に登り、帰りの電車のなか。心地の良い疲れにほんわか。
8月の頭に会津への旅という名の仕事を終えてからも、大阪、京都、山梨、山口と転々として、ようやく取れた夏休みは2日間。北アルプスへ行ってきた。
休みに入る直前に会議資料を作れという気違い上司の指示をしっかりと守った私は、山仲間にピックアップしてもらい日曜日の深夜の空いている中央道を一路長野へ。
久しぶりに上高地に行った。
上高地はマイカー規制がかかっている。自然保護。良いことだ。沢渡(さわんど)と呼ばれる地区の駐車場に車を止めて仮眠。2時間も寝てないのに自分でもよく目覚めるなと感心するもので、6時にはタクシーに乗って上高地へ。
寒い。
わかってはいたけれど、都会の生活に慣れきってしまっている身体には上高地の朝でさえ堪える。まだ8月だけど、秋のようだった。
今回は山をやる人のなかでは有名な穂高岳ではなく、穂高連峰を構成する大切な山のひとつ明神岳という山に登った。
ずっと登ってみたい山だったから、登ることができて嬉しくて、最高だった。
そんな短い夏休みの余韻を噛み締めながら、山仲間と別れた駅から乗り込んだ帰宅ラッシュで混雑する電車に揺られてる。荷物が大きくて申し訳ない、と仕事で疲れた顔の人たちに心のなかで思いつつ、明日からまた現実に戻る。
いやいや、現実はまだ考えず、もう少しほんわかした気分に浸ろう。
〔おわり〕
サポート金額に関わらず、いただいたサポート1件につき1冊、子どもに本を買ってあげたいと思います。