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1月6日(土)、壊れた登山靴で登った八ヶ岳の石尊稜。山仲間特製のペミカンチキンカレーが美味しかった。

2024年1月6日(土)の日記です。これまでずっとnoteに転載していたのだけれど、しばらくほったらかしにしていました。日記は書き続けているので遅ればせながらnoteへの転載を再開してみました。


お腹いっぱいの朝

1月6日(土)、冬山合宿2日目。3時起床、5時発。朝ごはんはキムチチゲ雑炊だった。昨夜、食べてすぐに寝たのでお腹いっぱい。若干吐きそうになりながらお腹に流し込む。朝からキツい。でも、今日はカロリーをかなり消費する。経験上、食べられるとき食べたほうがよいのだ。 

ご飯を食べて出発の準備をする。準備にてこずってしまう。本当は4時30分に出発予定だったけど5時になってしまった。 

壊れた登山靴で登った石尊稜

まだ真っ暗。うちらが一番のりらしい。壊れた靴が気になる。やはりアイゼンのかかりが甘い。歩いているうちにとれてしまう。これはマズイ、のひと言につきる。アイゼンをいつも以上におもいっきりしめる。だましだましだ。 

ほどなくて中山峠、ほどなくして石尊稜に向かう沢筋にはいる。ヘッドライトはつけているが真っ暗でわかりにくい。もっとトレースがあるかと思ったけれどほとんどなかった。微かに残るトレースについていったら明らかに標高を稼ぎすぎていることに気づく。戻ることに。

取付きからして迷ってしまった。

三又峰ルンゼで間違いないはずなのに自信がなくなる。GPSとも照らし合わせながら進むも取付がわからない。こういう時は一度戻るに限る。

鉾岳ルンゼとの出合いとおぼしき場所まで戻る。ラッセルがキツい。雪を掻き分けて進んでいくとようやく夜が明けた。写真で見た岩場を視認する。下部岩壁の取付まではなかなかの傾斜だった。ザイルを出したほうがいいというサイトや本もあったけど、出さずにそのまま取付に行く。 

7時、下部岩壁の取付に到着。行者小屋から2時間もかかってしまった。迷ったのが大きかった。クライミングの準備をする。後続はいない。後続がいるとプレッシャーがイヤなのだ。石尊稜は待つときはかなり待つらしい。 

7時20分、クライミングスタート。リードさせて貰う。ガイドブックや動画を見ると脅しの数々の下部岩壁。どんなものなのかちょっと緊張していたけれど、意外にすいすい高度を稼ぐ。そこまで悪くはない。50mのダブルロープをいっぱいまで延ばす。 

8時15分、相方が登ってきた。支点の構築に時間を要してしまった。やはり練習が足りない。ここから少し傾斜が緩やかになって歩きやすくなるかなと思っていたのだけど、意外に急な傾斜が続く。念のためシングルでピッチを刻んだ。 

9時頃にはガス、風が出始める。今日はいい天気だったのではないのか?!と思うも仕方ない。顔にあたる風と舞い上がられた雪が痛い。 

ピナクル、小岩峰をまいて優しい雪稜にでる。雪稜を登りきると上部岩壁だ。ここで11時。上部岩壁は2ピッチ。支点がほとんどなくて意外にイヤらしい。2ピッチ目のルンゼの登りは優しいけれど、風が強くてやってられない。2ピッチ目は適度なところで支点の構築ができず、ほぼほぼ無意味なビレーでパートナーを出迎えた。あと50mも登れば稜線のはずなのに。 

12時10分、石尊稜完登。石尊峰付近の一般登山道に合流した。風は相変わらず強い。ロープなどを片付けて、道具類を整える。無線でやりとりする。レーションも食べる。やはり甘納豆はうまい。 

12時40分、出発。横岳の稜線上を赤岳方面に向かう。13時5分、地蔵尾根の分岐。14時、行者小屋に戻ってきた。 

冬合宿のテント生活

靴はなんとか大丈夫だった。何回かアイゼンは直したけれど大事にならずに良かった。ただ、限界は限界だ。明日の阿弥陀岳北稜はおとなしく待機してようと思う。ずっと行ってみたかった石尊稜を登れたのでお腹がいっぱいといえばいっぱいだ。 

16時、テントのなかでまったり。この記録を書いたりのんびり。今日はテント場も賑わっている。 

17時、ビールで乾杯。お手製の焼き豚、みんな喜んでくれて嬉しかった。キンキンに冷えたビールがうまい。 

18時、夕ごはん。山仲間特製のペミカンチキンカレーだった。スパイスが効いてて身体の芯までポカポカになる。とても美味しかった。そう、今日は後発隊が合流して、賑やかな夜になった。まさに合宿ぽくていい。 

ご飯のあとはみんなでお酒を飲みながら歓談。 

20時、就寝。就寝前に行者小屋のトイレにいく。キレイで良かった。ひとり2,000円もテント場代を払っている。使わなければ損である。 

【おわり】

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