GWの風物詩
日本がゴールデンウィークに沸く頃に咲く花といえば、藤の花だと思っている。
甘さの中に妖艶さを帯びたあの香りが、何処からともなく薫ってくるこの季節は大好きだ。
北関東だと、やはりあしかがフラワーパークの藤棚が有名だろうか。
私も以前に見に行ったことがあるけれど、確かにその美しさは圧巻で時間が許すならいつまでも佇んで眺めていたいくらいだ。
ただ、テレビ番組の宣伝効果に加えて「鬼滅の刃」ブームも手伝って、以前にも増して人が増えてしまい、人混みが苦手な私は心穏やかに見られなくなってしまった。
そんなわけで、最近は、小さい規模の藤まつりや神社仏閣の藤を見にいくことが増えた。
今回お伺いしたのは、群馬県藤岡市にある「ふじの咲く丘」。
中は、ふじの回廊という印象。
ちょうど藤まつりも開催中で、露店もでていた。
買い食いはしなかったけれど、何となく心躍る風景。
人混みは苦手なのに祭りは好きなんて、なんか矛盾しているようだけど、これはきっと小さい頃に住んでいた祭好きの街のせいだと思う。
気ままに歩いて、気ままにシャッターを切る。
このまま、藤の花の妖に囚われてしまいそうな錯覚に陥る。
桜もそうだけれど、藤にも何か不思議な力があるのではないか、なんてことを考えてしまう。
一年中、咲いていてくれたらいいのに。
毎年、そんなことを思いながら、季節の移ろいを見送るのだ。
ご覧いただき、ありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。 緑川