不動のルール
彼と付き合って5年半以上が過ぎた。
もうすぐ結婚の予定。
2人の間で不動のルールが2つある。
「喧嘩を次の日に持ち越さない」
「ジャンケンを3回先勝した方の言うことは絶対」
一つ目のルールは2人の性分も大いに関連している。長くイライラしていると体力も精神力も使うので、早く終わらせたいのだ。
私が好きなのは二つ目のルールだ。
ジャンケンは絶対。飲み物のおかわり、歯ブラシをどっちが取りに行くか、なにが食べたいか、スタバに行くかどうか、欲しいものを買うかどうか。
何でもかんでもジャンケンだ。1回勝てば終わりの時もある。負けた方の機嫌が良い時は、1度負けた時点で「私が行くよ!」と自ら動く。大抵は3勝するまで続ける。毎度毎度テンションの高い状態で行うので、このジャンケンすら楽しい。
時に喧嘩の結末さえジャンケンで決めてしまう。どちらが悪い訳でもなく、それぞれの言い分が均衡したとき、ジャンケンを提案する。お互い引っ込みがつかなくなった時にちょうどいいのだ。負けた方が悪いという訳でもなく、とりあえずどっちから先に謝るのかを決める。最終的にはどっちも謝るが。
この2つのルールのおかげで随分と上手く付き合ってきた気がする。
未だに自分自身で仲良いなと思えるのは嬉しい。友人からも老夫婦と呼ばれている。
時々街で見かける、60代の夫婦が手を繋いで買い物をしている姿に憧れを抱いている方の人間だが、もしかしたら自分達ならそうなれるのかもしれないと思うと、未来が待ち遠い。
顔がカッコよくないと、付き合って3カ月で別れようとしたが、踏みとどまった自分を褒めてあげたい。
きっとこれからも2つのルールは不動だろう。
、、、猫すきです。